《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第48話 友人と直

ピンポーン。

チィ、もう來やがった!

取りあえず持っている清坂さんの私を寢室にぶち込み、服を洗濯機にれる。

ざっと見渡したじ、リビングに清坂さんの荷はない。よし。

玄関を開けると、甘いイケメンスマイルを浮かべた悠大がいた。

夏の暑さすらかすむ爽やかさ。本當、清坂さんが見たら即落ちするんじゃないだろうか。……それは悲しすぎるから、是非とも合わないで頂きたい。

「おす。お待たせ」

「いや、大丈夫だよ。……なんか汗かいてない? 大丈夫?」

「そ、そうか? まあ今日は暑いからな」

「だねー。もう本格的な夏だ。あ、ジュースとアイス買って來たよ」

「悪いな。まあ上がれよ」

け取り、悠大を部屋にれる。

クーラーは付けていない。一人暮らしにエアコンとい文明の利は高額すぎるので。

「相変わらず殺風景な部屋だねぇ。男の一人暮らしなんだから、もうしアダルティなものを置いてもいいと思うけど」

「置かんわ」

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というか、清坂さんが居候してるのにそんなもん置けるはずないでしょ。そういうものは全部、清坂さんが居候することになった日に捨てたわ。

……持ってたんかい、というツッコミは野暮ということで。

海斗がソファーに座ると、急に「ん?」と首を傾げた。

「海斗、なんかアロマとか置いてる?」

「え? いや、置いてないけど」

「そうかな? なんかすごくいい匂いがするような」

……あっ!? まさか、清坂さんの匂いが染みついて……!?

しまった、匂いに慣れ過ぎて、そこまで気が回らなかった!

「さ、さっき消臭剤撒いたんだ。昨日一人焼したから……」

「いいなぁ。次僕もってよ」

「あ、ああ。次な」

あっぶねぇ。危うく危ない。

……慌てすぎて語彙力が清坂さんみたいになっちゃった。

ソファーに座り、悠大と並んでアイスを食う。

俺も悠大も大聲で盛り上がるようなタイプじゃない。だからこういう時間でも、割と間が持つ。

これが清坂さんだと、靜かすぎると構って構ってと騒ぐ。

その度に白百合さんに怒られるけど。そんなところも可いんだよね。

「あ、ゲーム機持ってきたよ。海斗の家、こういうのないから」

「俺だって買おうと思えば買うぞ。遊び相手がいなくて買う機がないだけだ」

「何その悲しい理由」

悠大が苦笑いを浮かべて、ゲームの準備をする。

最近話題になった、一つのゲーム機で二人同時に遊べるやつだ。こういう機會でもないと遊ばないけど……もしかして、清坂さんとかこういうのやりたかったりするんだろうか。帰ってきたら聞いてみよ。

悠大と適當にパーティーゲームや格闘ゲームで遊んでいく。

勿論、経験者の悠大には勝てない。ほぼ全敗だ。

それでも、久々に悠大と遊んだ気がする。これもこれで楽しい時間だ。

「ところで海斗、気になってたんだけど、いい?」

「なんだ?」

「彼できた?」

ピタッ。

思わぬ質問に手が止まってしまった。

その隙を突かれてハメ技からの必殺技のフルボッコにされゲーム終了。完全敗北を喫した。

「えーっと……それは喧嘩売ってる?」

「そうじゃない。ただー、そのー……窓の外に下著がー……ね?」

「え」

恥ずかしそうに頬を染めている悠大。男の照れ顔ってどこに需要が?

って、窓の外? ……え、まさか!?

慌ててベランダを確認すると、がっつりの服と下著が干されていた。しかもちょっと際どい系の。

ちょ、な、え!? なんで!? ふ、普段は俺が洗濯してんのに、なんで今日は!?

慌てて清坂さんにメッセージを送ろうとアプリを開くと、清坂さんからメッセージが來ていた。

純夏:あ、センパイ、洗濯は済ませているので、朝はゆっくりしてくださいね♡

タイミング!!!!

いや嬉しい。清坂さんが自発的にこういうことをしてくれたことは、本當に嬉しい。

でも! 今じゃ!! ないんだよ!!!!

「え、えーっと、これはその……そ、そう! 白百合さんが大量にゲロぶちまけて洗濯したんだけど、場所がないからって場所を貸してるんだ」

「あ、そういうことか。確かにあの人、金曜は毎週すごいもんね。……でも吐くまで飲むのはちょっと幻滅したかな」

ほ、よかった。納得してくれた。

ごめん、白百合さん。白百合さんの株価、大暴落しちゃった。てへ。

カーテンを閉めて洗濯モノを視界にれないようにし、一息つく。

あー、無駄になんか疲れた。

ソファーに座ってジュースを飲むと、悠大が口角を上げてこっちを見た。

「でも彼はできたでしょ」

「なんでだよ、できてないよ」

「おっかしいな。最近の海斗、毎日の匂いがすると思ってたんだけど。一人暮らしだし、彼でも連れ込んでるのかと思ったんだよね」

鋭すぎないかこいつ。

でも彼ではない。うん、斷じて彼ではないよ、斷じてね。

「毎日匂いがするから、相手は大學生……あ、もしかしてOL? ただれた毎日とか、連れ込んでヤリまくりとか?」

「しとらんわ」

「へえ、連れ込んでることは否定しないんだ」

「それを揚げ足を取るって言うんだよ」

こいつ、昔から二人きりになると下世話な話が多いんだよな。

でもまさか、を連れ込んでるって話になるとは思わなかった。勘よすぎか、こいつ。

「ふーん……ま、最近の海斗は楽しそうだし、深くは聞かないであげるよ」

「隨分深々と抉って來た気がするけど」

「まあまあ。なんならもっと抉ってあげようか?」

「勘弁してくれ」

これ以上深堀されたら、俺と清坂さんがソフレで毎日添い寢してるってばれてしまう。

悠大は清坂さんのファンクラブに所屬している……ソフレバレだけは、絶対避けなければ。

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