《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第52話 ギャルと決意

あの後、ソーニャの後を追うように悠大も部屋を出た。

殘されたのは俺と、微妙な顔をしている清坂さんと天さんだった。

その前に……え、俺、今ソーニャに告白された?

告白……スキって、好きって言われた?

え、でもあいつ、いつも気軽に好きって言ってるけど……それと同じじゃないのか?

わからなすぎて混している。

好き……好き、て……。

呆けてしまい、ソーニャが二人に何か話しかけているのを聞き逃してしまった。

何か重要なことを言っていたような気もするけど。

振り返ると、二人はじーっと俺を見ていた。

「えーっと……二人とも、ソーニャが俺に言った言葉……聞こえた?」

「え? ……あ、いえ。それは聞こえなかったっすけど……」

「ツキクラパイセン、パイセンに何言ったの?」

「あー……き、聞こえてなかったなら大丈夫だ」

なんかどっと疲れが……。

ソファーに座ると、と心が沈むような覚に陥った。

ソーニャに膝枕してもらって仮眠はできたけど、全く寢たりないな。

「……あれ? そういえばなんで二人ともここにいるの? 帰ってくるのって明日だったよね?」

「あ。私が忘れものをしちゃって取りに來たんす。……けど、まさかセンパイがを連れ込んでるとは思わなかったっす」

連れ込んでるって、人聞き悪いな。

家に來たいって言うから連れてきただけだし。……あ、でもいきなり遭遇したら、そりゃ驚くか。

しかも、なんか知らないけど二人とソーニャって仲悪いし。

「ただ遊んでただけだって」

「本當~? そーやって、ツキクラパイセンの腳にすりすりしてたんじゃないの?」

「センパイのえっち。へんたい」

「濡れだ。それに、仮眠は取れたけどちゃんとは眠れなかったんだよね。やっぱり清坂さんじゃないとダメっていうか……あ」

な、何言ってるんだ、俺は。これじゃあ清坂さんに甘えてるみたいじゃないか。

「あー、ごめん。先輩なのに、こんなこと言うなんておかしいよね」

「そ、そんなことないです! むむむ、むしろ嬉しいです、はい!」

そ、そう? ……それはそれで子供扱いされてるみたいで、ちょっと複雑。

ほら、天さんもにやにやしてるじゃないか。

「あ、そうだ。二人とも今日は予定があるんでしょ? 俺のことは気にしないで、行って來ていいよ」

「え、でも……」

「純夏」

さんが清坂さんの肩を叩いて、意味深に頷いた。

何かの合図だったのか、清坂さんもハッとした顔で頷く。

「そ、それじゃあセンパイ。行ってくるっす」

「うん。いってらっしゃい」

「私たちがいない間に、連れ込んだら怒るからね、パイセン」

「連れ込まんわ」

確かにそう見えたかもしれないけどね。でもソーニャの件はマジで違うし、俺にそんなことが出來る度も、友達もいないから。

……言ってて悲しくなってきた。

「それじゃあセンパイ、また明日の朝帰ってくるっす!」

「いい子で待ってるんだよ」

「いってらっしゃい」

二人を見送ると、また部屋の中が靜かになった。

まさかソーニャに告白されるとは思ってなかった……全然そんなじしなかったし。

……いや、してたか? まさか俺が気付かなかっただけ?

「そんなラノベ主人公じゃあるまいし」

どんだけ鈍なんだ、俺。

そっと嘆息し、ちょっと橫になるべく寢室に移した。

◆純夏side◆

「……ねえ、深冬。ツキクラ先輩のせんせーふこくって、どういうことだと思う?」

センパイの家から出てしばらく歩いて、黙っていた深冬に聞いた。

深冬も同じことを考えていたのか、「むーん……」と首を捻る。

「まー単純に考えたら、ツキクラパイセンもパイセンのこと好きで、私たちとライバルになったって意味だと思うけど」

「だよねぇ……」

ちょっと前はせんせーふこくなんて言葉知らなかったけど、勉強のおかげで意味もわかる。

つまりツキクラ先輩もセンパイのことが好き、で……。

「うぅ、どうしよう……!」

「どうしようも何も、ツキクラパイセンは學校でしか會えない。でも純夏はソフレなんだよ? だったらどうどうとしてればいいよ。ね?」

「……そ、うだよね……うん。確かにそうかも」

ツキクラ先輩は強敵だ。凄く距離が近いし、超人だし、あと雰囲気がなんかえっちすぎる。

普通なら、あんな人とライバルって言われたら絶対負けるって思うけど……でも、大丈夫。大丈夫のはずだ。

私だってセンパイを想う気持ちは負けない。

絶対、負けないもん。

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