《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第54話 ギャルと罪悪

◆海斗side◆

「申し訳ない」

丸一日寢て、ようやく起きたのは夕方の十七時。

その間、俺はずっと清坂さんのの中で寢ていたらしい。しかも帰って來たところを拉致して。

いや、やばいよね。何をしてるんだ俺は。

「いえ、私は全然大丈夫っすよ」

「それでも、一日中清坂さんを抱き締めて……最低だな、俺」

「そ、そんなことないっす! センパイに抱き締められて、私……」

「え?」

「なっ、なんでもないっす……!」

……まあ、よくわかんないけど、いいか。

そっとため息をつくと、安心からか一気に空腹が押し寄せてきた。

やばい。全然飯も食ってなかったし、腹が減りすぎてる。

腹の蟲を抑えるように手を添えると、天さんがぴょんと立ち上がった。

「パイセンお腹空いたっしょ? 私が作ってあげるから、待っててちょ♪」

「え、いや悪いよ。二人も朝から食べてないんだし、今日はデリバリーでも……」

「だーめ。私がパイセンのお腹を大きくさせたいの」

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「言い方気を付けて」

それ言っていい言葉じゃないし、俺の腹は大きくならないから。

どっちかっていうと大きくなるのは二人の方で……って、何考えてんの俺クソ野郎すぎないか?

「そ? じゃーパイセンをお腹いっぱいにさせたいから、パイセンは純夏と一緒に待っててねー」

「あ、うん」

「深冬、よろよろ~」

と、天さんは寢室を出てキッチンに向かっていった。

さんがご飯を作ってくれるのも久々な気がする。お腹も空いてるし、今から楽しみだな。

ベッドに座ってぼーっと待っていると、清坂さんが後ろからもたれかかって來た。

「それじゃーセンパイ。私たちはご飯ができるまで、いちゃいちゃしましょーか」

「い、いちゃいちゃって……」

「私も二日間ほとんどセンパイと絡めなくて、ちょっと寂しかったんすよー。すーーーーーーーーーーーーー……はぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……あぁ、センパイのにおいやべー。キマるわー」

「やめて恥ずかしすぎるから」

清坂さんは首元に顔を埋めて深呼吸してくる。

そ、そんな深々と吸わないで。めっちゃこしょばゆいんだが……!

「にゅ!? ちょ、センパイ頭押しのけないでくだしゃいっ」

「じゃあ嗅がないでっ。恥ずかしいんだから……!」

「むーっ。じゃー舐めてやります。れろれろれろ」

「ガチ舐めやめろ!?」

手の平がねちょねちょなんだが!?

顔面から手を離すと、清坂さんは楽し気に微笑んだ。

全く、この子は……貞の男の子の手を舐めるとかあれだぞ。あれ……あれだからな、やっちゃダメだぞ!

なんとなくもったいないという気持ちもありつつ、ウェットティッシュで手を拭いた。

「む。私の舐め舐めが汚いって言いたいんすか?」

「衛生上の問題だよ。逆でも嫌でしょ。っと、綺麗になった」

でも距離が近いと、存在を認められてるみたいでなんか嬉しい。……嬉しいと思ってしまう。

……ソーニャにキスされて告白されたのに別のの子にこうされて喜ぶとか、最低か俺。

そっと嘆息すると、清坂さんは今度は膝の上に座って來た。

俺のを背もたれにして、を預けてくる。

「にへへ。膝の上もいいっすね~」

「あー、いつも添い寢だったもんね。確かに膝の上は初めてかも?」

いつもは天さんが膝の上にいたし、ちょっと新鮮だ。

……なんか慣れたなぁ、この関係も。

が膝に上に乗るこの狀況に慣れるって、今までの人生を考えると思いもしなかった。

それにめっちゃいい匂い……清坂さん全の重さもじちゃうし、なんならお様のらかさがダイレクトで伝わってきてかなり際どい。

「センパーイ。後ろから抱き締めてほしいっす」

「え?」

「こう、腰回りをぎゅーっとするじです。言ったじゃないっすか。私も構ってもらえなくて寂しかったんすよー。ね、お願いしますっ」

上目遣いおねだり……!

しかも俺の服を著てるから元ゆるゆるでいろいろ見えそう……!

目を逸らし、心を落ち著けるために深々と息を吐く。

落ち著け落ち著け落ち著け。俺、ソーニャに告白されたんだぞ。理由はわからんけど、こんな不誠実なことしてていいのか? いいやよくない気がする。これは、これを機に誠実になれという神のお告げだ。そうに違いないいやきっとそうだ間違いない!

「き、清坂さん。実は俺──」

「ぎゅーして、くれないっすか……?」

「謹んでおけいたします」

……はっ!? お、俺はいったい何を……!?

まさか新手のス〇ンド攻撃か何かか!?

……いや、俺の意志が弱いだけですね、わかります。

「あー、えー……じゃ、じゃあ、失禮します」

「くすっ。何今更張してるんですか。ずっと添い寢してきた仲じゃないですか」

「そ、それはそうなんだけどさ」

添い寢とバックハグはちょっと勝手が違うと言うか。

速くなる心臓の鼓を押さえつけ、ゆっくりと腰に腕を回していく。

そして……ギュッ。し弱めに抱き締めた。

「んっ」

「だ、大丈夫?」

「へ、平気っす。ちょっと苦しいですけど……センパイの手で苦しいと思うと、ちょっと嬉しいようなじがするので」

「何その特殊癖」

流石の俺もそこまで許容は出來ませんよ。

にしても……いや、本當に腰細いな。腰の細さが尋常じゃない。マジで。

綺麗さを保つために筋トレや運を定期的にしてるのは知ってたし、風呂場の水著姿でくびれは見たけど、こんなに細いのか。

それに改めて思うけど、このお様のボリュームもヤバい。腳にじるお様のボリュームもどんでもないし。

こんな子をバックハグ……悠大が知ったら、マジで発狂しそうだな。絶対言わないようにしないと。

「センパイの腕の中、落ち著くっす」

「そ、そっすか」

本當に落ち著いているのか、天さんの料理が出來るまで、清坂さんは終始無言のままだった。

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