《【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。》第84話 お泊まりと久々のソロ睡眠

水著を買って帰ってきた2人。

だけど天さんの手には水著だけではなく、でかい鞄も用意されていた。

「どうしたの、それ」

「海斗くん、きょー泊めて!」

「いや唐突!」

びっくりした。何にびっくりしたって、普通にアポもなく泊めてって言ってくるにびっくりした。

別に拒否することもないし、いいんだけどさ……。

「親さんには言ってあるの?」

「もち! ママが、海斗くんによろしくって!」

えぇ……天さんのお母さんって、確か學校の先生じゃなかった?

娘が男の部屋に泊まるって言ってるんだから、もうし警戒させてあげてよ……。

頭痛を覚えて頭を押さえてると、純夏が天さんに抱きついてにぱっと笑った。

「結局、明日一緒にツキクラ先輩のとこ行くんですし、一緒にいた方がいいと思って。いいっすよね、カイ君?」

「そりゃそうだけど……ま、いいよ」

「「やたー!」」

嬉しそうにハイタッチをする2人。

というか、今から荷持って帰れなんて言えないしなぁ。

それにしても、いつの間に俺の部屋はギャルのたまり場になったんだろうか。

白百合さんと花本さんもたまに來るし……そんなに居心地いいかな、俺の部屋?

「ところで、カイ君は明日どんな水著を著るんすか? やっぱりブーメラン?」

「どこをどう見てやっぱりなんて言ったの?」

俺のどこにブーメラン要素が。

「普通に、海水パンツだよ。去年、悠大と遊びに行った時のやつが殘ってるし」

さっきあらかじめ出しておいた、紺の海水パンツを見せる。

柄もなにもないシンプルなものだ。

「え、去年と同じやつでいいんすか?」

「ふつー毎年新しーやつ買わない?」

「毎年遊びに行く訳でもないしなぁ。男はこんなもんだよ」

汚いわけでも、ほつれてるわけでもないからな。

さっき履いたけど、まったく問題なかったし。

「そういう2人は、どんな水著買ったの?」

「それは明日のお楽しみっす!」

「かわゆい水著だから、楽しみにしててねん♪」

ふーん……2人のことだから、どんな水著を著てても似合うと思う。

最悪、スク水とかでも……いやダメだろ。このでスク水はエロすぎる。ばいんのぼいんよ。

頭を振って邪な考えを追い出すと、時計を確認する。

「もう17時か。そろそろ夕飯にしようかね」

「あ、ウチらは今日軽めで大丈夫っす」

「え、なんで?」

夏だし、食わないと力的に持たないと思うけど。

けど2人は両手でバツを作り、ムスッとした顔を見せた。

「明日は水著なんすよ? ほぼなんす」

「海斗くん、綺麗なお腹を見せたい乙心を察して」

「そ、そうか……?」

別に2人ならそんなの気にする必要ないと思うけど。

……2人には2人のこだわりがあるなら、これ以上掘り下げるなんて野暮なことはしないけどさ。

なら、俺も今日は軽めに飯を済ませようかな。

「それじゃ、そろそろ寢るよー」

「あいっす!」

「おっす!」

夜も深まり23時。

純夏はいつも通り俺のシャツにショートパンツ姿で、天さんは自分のキャミソールにだぼだぼパンツを履いている。

さすがに今日は天さんがいるから、俺はリビングに布団を敷いて寢るけど。

さっきまで一緒に寢る、寢ないの問題があったが、なんとか押し切った。

さすがにギャル2人に挾まれて寢られるほどの勇気と膽力は、俺にはない。

というわけで、久々の1人睡眠タイムだ。

扉の向こうでは、2人の楽しそうな聲が聞こえてくる。

そして反対側からは、白百合さんと花本さんの笑い聲が。いや、また飲んでるのかよあの2人。

「はぁ……寢よ」

頭から布団を被って目を閉じる。

頭の中を空っぽにして、呼吸に合わせて數字をゆっくりと數える。

純夏が添い寢してくれないと眠れなくなった俺だが、俺なりにこうして眠る方法を調べたのだ。

こうすれば、あーら不思議。一気に眠気が。

…………。

………………。

……………………。

「來ねぇんだが?」

うそん。ネットでは一瞬で睡とか書いてあったのに。

やっぱりネット報はダメか。ダメなのか。

なんというか……こう、重さが足りない。腕に乗ってる重さとか、溫もりとか、らかさとか……。

「クソ野郎か俺は……!」

まったくもってクソ野郎だ。

純夏の優しさに甘えて、墮ちるところまで墮ちたか、俺は……!

いかん、いかんぞ。このままでは俺はダメ人間になってしまう。もうなってるかもしれないけど。

なんとしてでも寢る。とにかく寢る。

俺は煩悩を振り払い、再び布団を頭から被った。

続きが気になる方、【評価】と【ブクマ】と【いいね】をどうかお願いします!

下部の星マークで評価出來ますので!

☆☆☆☆☆→★★★★★

こうして頂くと泣いて喜びます!

    人が読んでいる<【書籍化決定】拾ったギャルをお世話したら、〇フレになったんだが。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください