《優等生だった子爵令嬢は、を知りたい。~六人目の子供ができたので離縁します~(書籍化&コミカライズ)》プロローグ

久しぶりの連載です。

よろしくお願いします。

セレスティーヌが、初めて彼に出會ったのは偶然からだった。

二回目の人生の岐路に立っていたあの日。ドキドキとワクワクをに、汽車のホームに佇んでいた。

もしかしたら、何か予があったのかもしれない。

出會った日に見た、貴方の笑顔が目に焼き付いて離れなかった。

きっとあの時、私はに落ちたのだ。だって、けっして目につく貌の持ち主じゃなかったけど、私の目には素敵な人に映っていたから。

らかい空気の持ち主で、真面目そうな人。平凡な茶の髪に、優しそうな若葉みたいな緑の瞳。

挨拶をして目が合った時に向けられた笑顔が、とても寂しそうで控えめだった。

この人の楽しそうな笑顔が見たい。そう思った時には、きっとしていたのだろう。

セレスティーヌが、ここに辿り著くまでには実に様々な事があった。でも、それを乗り越えて來たから今があるのなら、こんな人生も良かったのかもしれない。

でも、一回だけだからそう思える――――。

セレスティーヌが立ち向かう一回目の人生の岐路。そこから語は始まる。

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