《【書籍化】世界で唯一の魔法使いは、宮廷錬金師として幸せになります ※本當の力はです!》6.王宮勤めへのい
「本當は、5年前の両親が亡くなった時點で爵位の返上を求められてもおかしくはなかったんだ。……この世界から魔法が消えて二百年が経つ。それなのに、過去の栄で魔法伯を名乗り國に存続を助けてもらうのは國民のに即していない」
「それは……わかります……」
お兄様が仰ることはだいぶ前から危ぶまれてきたこと。いつかそうなるだろう、と覚悟を決めていたものの、実際に聞くと聲が震えてしまう。
「それでだ。私はモーガン子爵家の令嬢と結婚し、り婿になることが決まった」
「えっ! ご結婚、お、おめでとうございます、お兄様……!」
祝福すると、お兄様は碧い瞳をぎらりとらせた。
「ありがとう。しかし、問題はお前だ、フィオナ」
「わ、私でしょうか……?」
「そうだ。今すぐではないが、近い將來、この家もアトリエも維持できなくなるだろう」
確かにそうだった。引きこもり先がなくなってしまう、どうしよう。
「わ……私、働きに出て自立しますわ。アカデミーもきちんと卒業していないし、人間関係も不用ですが……」
Advertisement
想像しただけでくらくらしてくる。けれど、小さな頃から私はお兄様に頼りきりだった。爵位の返上に、子爵家への婿り、それに伴う諸々。
きっとお兄様も不安だと思う。唯一の親である私が心配ごとを増やしてはいけない。
私はいつも心の中で『気弱なところをなんとかしたい』と思っているけれど、なんとかするのは今、そんな気がする。
メレンゲのようにふわふわな私の決意をお兄様はわかってくださったようだった。
「うん、いいな。ということで、フィオナの勤め先を手配してある。行き先は王宮、職種はメイドだ」
「え……あの、もう決まっているのですか……!」
「ありがたいことに、住み込みで一人部屋だ。庭仕事が好きだと話しておいたから、薬草園の世話をするメイドにしてもらえるかもしれないな」
「! 薬草園……っ」
悪い話ではない。というか、これ以上ない就職先に思えた。
錬金や魔法の研究が大好きな私はハーブの香りが何よりも落ち著く。現に、このアトリエには溫室が併設されていて、いつでも作業場と行き來できるようになっているのだ。
外に出るのは怖いけれど、王宮でも薬草園で働けるなら何とかなりそうな気がする。
目を輝かせた私に、お兄様から仕上げの一言が降ってきた。
「使用人と言えど、王宮勤めなら休日に王立図書館が使える。あそこにはフィオナが大好きな錬金や失われた魔法の本がたくさんあるだろう」
「……! い、いい行きますわ、お兄様。ぜひ、行かせてください……!」
「ああ。私も王宮には出りすることが多い。フィオナが王宮で働いていてくれたらいつでも會えるし、安心だ」
「お兄様……」
いつか、このアトリエを出なければいけないのはわかっていた。それが、お兄様と一緒のこのタイミングなら。
「私……お、王宮でメイドとして働きます。目立たず、地味に、薬草園の草むしりとハーブのお世話をいたしますわ!」
「そうしてくれ」
けれど、ひとつだけ心配なことがある。
「お兄様……私、王宮で王立アカデミーの皆さんにお會いするのが怖いです。もちろん、慣れなければいけないのですが……」
王立アカデミーは貴族のための學校だった。つまり、卒業生の多くは王宮勤めに憧れを持っている。エイベル様は侯爵家の嫡男だから修行のために間違いなく出仕されるだろうし、ほかにも同級生の方々に遭遇する可能が高い。何より、王太子殿下のレイナルド様がいらっしゃる。
そしてミア様は宮廷錬金師になれたのかな。考えるだけで手が冷たくなってくらくらしてきた。……どうしよう。私にできるかな。ううん、でもお兄様に心配をおかけしないために、悲しい顔をしないで頑張らないといけない。……でも。うううう。
せっかくやる気に満ちていたのに、また弱気になりかけた私の頭を、お兄様はぽんとでてくださる。
「そう言うだろうと思って、フィオナには親戚筋の子爵家出と名乗れるよう手配した。名前を変えて、相手からの認識を阻害する類のポーションを飲めば知り合いがいても何とかなるだろう?」
「……!」
その手があった。それに、外見をわす薬を自分で作れるのであれば何の問題もない。薬草園勤めならきっと材料も容易に手にりそうな気がするし、何より周囲の目に留まることはないはずだ。
「お兄様、私……頑張ります。自立しますわ!」
こうして、私は名前と外見を変え王宮のメイドとして働くことになったのだった。
【書籍化】左遷された無能王子は実力を隠したい~二度転生した最強賢者、今世では楽したいので手を抜いてたら、王家を追放された。今更帰ってこいと言われても遅い、領民に実力がバレて、実家に帰してくれないから…
※書籍化が決まりました! 電撃の新文蕓様から、2022年1月発売! 主人公のノアは、転生者。 前々世では剣聖、前世では賢者として活躍していたのだ。 だがずっと働きづめにされており、もう英雄なんてうんざり! ある日ノアが死んで目覚めると、今度は王子として生まれ変わっていた。 高い魔法の才能と、剣聖の剣術の実力を秘めていたが、また忙しい日々を送りたくなかったので、ノアは全身全霊をかけて無能のフリをした。 そして、15歳の誕生日。 スキル鑑定によって無能であることが判明(実は隠蔽スキルで隠していただけ)。 晴れて追放されたノア。 父より溫情として與えられたのは辺境の領地。 そこで第二の人生を楽して過ごしてやる!と意気込むノアだったが、彼は知らない。 実はその領地は、人が住めないとされる魔の森のなかにあったことを。 そしてこのこが前世、前々世と比べて未來の世界で、人間達のレベルが下がっていたことを。 ノアが森でモンスターに襲われていた女の子を助けたことをきっかけに、彼の有能さがバレてしまう。 「ドラゴンを一撃で倒すなんて、さすがノア様!」 「どうしてこうなったぁああああああ!」 一方で、王家もまたノアの有能さに気付いて、彼を取り戻そうとやってくる。 「來るのが遅えんだよぉおおおおおお!」 そのときにはすでに、ノアは魔の森の領主として、領民からあがめ立てられていたのだから。
8 180平和の守護者(書籍版タイトル:創世のエブリオット・シード)
時は2010年。 第二次世界大戦末期に現れた『ES能力者』により、“本來”の歴史から大きく道を外れた世界。“本來”の世界から、異なる世界に変わってしまった世界。 人でありながら、人ならざる者とも呼ばれる『ES能力者』は、徐々にその數を増やしつつあった。世界各國で『ES能力者』の発掘、育成、保有が行われ、軍事バランスを大きく変動させていく。 そんな中、『空を飛びたい』と願う以外は普通の、一人の少年がいた。 だが、中學校生活も終わりに差し掛かった頃、國民の義務である『ES適性検査』を受けたことで“普通”の道から外れることとなる。 夢を追いかけ、様々な人々と出會い、時には笑い、時には爭う。 これは、“本來”は普通の世界で普通の人生を歩むはずだった少年――河原崎博孝の、普通ではなくなってしまった世界での道を歩む物語。 ※現実の歴史を辿っていたら、途中で現実とは異なる世界観へと変貌した現代ファンタジーです。ギャグとシリアスを半々ぐらいで描いていければと思います。 ※2015/5/30 訓練校編終了 2015/5/31 正規部隊編開始 2016/11/21 本編完結 ※「創世のエブリオット・シード 平和の守護者」というタイトルで書籍化いたしました。2015年2月28日より1巻が発売中です。 本編完結いたしました。 ご感想やご指摘、レビューや評価をいただきましてありがとうございました。
8 158サブキャラですが世界と戦います
2222年に10000人中1999人の高校生に能力が発癥した。 その能力は様々であるがその三年後、いち早く適応したのは日本だった。 主人公ムラサキとその親友アオは自らの能力と立場から己を「サブキャラ」としている。 しかし、能力の発癥が遅かった2人は世界の殘酷さを知っている。 これは何気に強い2人がなんやかんやで政府(そして世界)に立ち向かっている行く恐らくサブキャラ?の話である。
8 78小さき蒼雷の魔法使い
ある日、部屋で寢ていた少年がいた。次に目を覚ますとそこは見慣れぬ部屋だった... 「誘拐でもされちゃった?」 しかし、誘拐されたにしては自由すぎる...なにより身體に違和感がありすぎる!! 剣と魔法の世界に転生した少年はライガと名付けられ、世界を自由気ままに冒険して行くファンタジーです。 ※初めまして初投稿になります。 柊木凪(ひいらぎなぎ)と申します。 誤字脫字など気になったこと等コメントしていただけると嬉しいです。勿論高評価を頂けると泣いて喜びますので宜しくお願い申し上げます。 R15は保険になります。 × × × 新年明けましておめでとうございます。 新年になったついでに「柊☆黐」より「柊木凪」へ変更致します事をご報告致します。 ※深い意味はありません。 そして、今年も「小さき蒼雷の魔法使い」共々よろしくお願いします。 ※作品については改稿作業が難航していますので今しばらくお待ち下さい。
8 142僕は異世界召喚され召喚士になりました。
失敗から始まった召喚士としての新たな人生、最初から地味に怠けてる主人公が多くの仲間と契約して成長していくちょっぴり殘念な異世界ストーリーここに開幕!!!!! 「俺が現世に戻ることは……ない!」
8 141転生したら龍...ではなく世界最強神獣になってた(何故?!)
普通に日本で暮らしている同じ高校の三人組 青城疾風 黒鉄耀 白崎脩翔はゲームショップに入ったはずが全く知らない所に來てた(´・ω・`) 小説でお馴染みの異世界に行くことになったので神様にチート(かもしれない...)を貰ってみんなで暴れるお話です!それでは3人の異世界ライフご鑑賞ください!(作品は橫書きで読んでください(〃・д・) -д-))ペコリン)
8 120