《スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました★スニーカー文庫から【書籍版】発売★》氷帝VS金の乙
「當然さ」
氷使いの坂東が熱くなる一方で、針霧は冷徹な態度を返した。
「早百合部長から聞いたよ。育雄は、自らサイコメトリー検査をんだって。個人報は見ないでくれ、なんて口約束すらわさずにね。彼ほどの人格者はいないよ」
あまりの評価に、の奧がくすぐったい。それは褒め過ぎだ。
「ぐっ……」
坂東が気まずそうに口を閉ざすと、針霧はトドメを刺すように言った。
「それと、彼にボディーガードが付く理由を知りたがっていたね。そんなの、彼がVIPだからに決まっているじゃないか。ボクら戦闘班の仕事は【要人】警護。そして彼は世界唯一のテレポーターだよ? 彼の人柄も能力も、人類の財産だ」
「俺のアイスキネシスを馬鹿にしてんのか!?」
「ボクはお前らと違って、他人の悪口を言うのが嫌いなんだ」
「てめぇ、ブッコロスぞ! 表出ろ!」
ここは三階だけど、坂東は勝手に窓を開けると、そこから氷のり臺を校門前までばした。
斜面を踏みつけ、スノーボーダーのようにり降りると、校門前でがなった。
Advertisement
「さっさと降りてこい! テメェも戦闘系ならオレとシロクロつけろ!」
もう、理屈が無茶苦茶だ。
「針霧、あんな馬鹿無視していいぞ」
「それは下策だよ。ここで引いたらナメられる。ナメられたらキミの危険が増える。ボクはキミのボディーガードだから、キミの危険は増やせない。こういう時は力の差を見せつけるのが一番なんだ。それも、圧倒的な」
言って、彼は窓枠に足をかけて、一息に跳び出した。
三階の高さから飛び出し、スカートを翻してスパッツを俺に見せつけながら、彼は地面に著地した。
――凄い能力だ。もしかして、強化系か?
俺を含めたクラスメイトは、全員窓にへばりついて、二人の戦いを観戦し始めた。
擔任も、最前列に立っている。お前は止めろよ。
「よくビビらずに來たな。その勇気だけは褒めてやるよ。いや、それとも知らないだけか? この、氷帝坂東亮悟様の恐ろしさを!」
どこのバトル漫畫から引用してきたんだというようなセリフを並べる坂東のダサさには閉口するも、針霧のが心配でならない。
坂東は格こそ最悪だけど、実力は本だ。
取り巻きの言う通り、不良が100人束になっても、坂東には勝てないだろう。何度か、同じ戦闘系能力者と喧嘩になったこともあるけど、負けたことはない。
針霧は、俺のボディーガードとして早百合部長が派遣してくれた子ではあるものの、俺の護衛は形だけのものと言っていた。
それほど強い人材を寄越すとは思えない。
坂東がなおも々とまくし立てる一方で、針霧は、校長の長話を聞く生徒のように興味無さげな顔だった。
そして、
「弱い犬ほどよく吠えるって、小學校で習わなかったの?」
その一言で、坂東の堪忍袋の緒が切れた。
「ッ、死ねぇええええええええええええええええええええ!」
坂東が両手を突き出すと、その手の平に氷が生じた。バキンと音を立ててバスケットボール大に長した氷塊は、矢のような勢いで放たれた。
――やりやがった!?
骨折必至、當たり所が悪ければ十分に死ねる一撃に、俺は一瞬、肝を冷やした。
針霧に防能力がなければ、次の瞬間には無殘な景が待っている。
俺のテレポートで彼を避難させようとした剎那。
パァッーン!
と音を鳴らして、氷塊は針霧の掌に激突した。
彼は微だにせず、眉ひとつかさず、冷厳な瞳で、氷の砲弾を苦も無くけ止めていた。
驚愕する坂東の視線の先で、細い五指が食い込んで、氷塊が砕け散る。
「……これだけか」
つまらなさそうに言い捨てると、彼のは突如、上空へ浮かんでいく。
――超腕力に飛行能力。重力使いか?
俺が彼の能力を推理している間も、坂東の攻撃が止むことは無かった。
「いいマトだなおい!」
坂東は両手から、ゴルフボール大の氷弾を連続で発した。
それなりに度のある弾幕は、けれど彼には當たらない。
針霧は、それこそ重力をるように、なんの予備作もなく、360度あらゆる方向にり、弾幕をすり抜けていた。
まるで宙を舞う妖のように軽やかで優雅な針霧とは違い、地上の坂東は平靜さを失い、いきり立った。
「この野郎! 降りてきやがれ! 正々堂々勝負しろ!」
その言葉を無視して、針霧は坂東を指さすや否や、指先から水流を放った。
速い。
まるで弾丸のような勢いで、気づいた時には、坂東は頭から被っていた。
「ぶはっ! なんだこれ! 接著剤か!? が固まる!」
坂東はおかしなポージングのままが固まり、髪もバリバリだった。
「ほい」
針霧が、釣り竿を振り上げるように手を振りかぶると、石膏像と化した坂東はコンクリートから引きはがされて、空に吊り上げられた。
「うわぁああああ!?」
「ほいほいほい」
無な聲で、針霧は指揮者のように手を振り、リズムに合わせて坂東は宙を転がり、何度もコンクリートに叩きつけられていく。
その姿は、針霧が坂東亮悟という名のムチで地面を叩くようにも見えた。
「ぎゃっ! ぐえぇっ! がはっ! げぁっ!」
針霧は腕を組んで休み、遙か天空から坂東を見下ろした。
「そろそろ負けを認めたら?」
「だ、誰がテメェみたいなクソに!」
「じゃあいいよ。勝手に終わらせるから」
言って、彼は右手で銃の形を作った。撃鉄を模した親指を前に倒すと、坂東は絶した。
「ぎゃあああああああ! いっ、痛いぃいいいい! 痛いぃいいい! ッッッ――」
絶は不意に途切れて、坂東は白目を剝きながら、水面近くで酸素を求めてもがく金魚のように口をパクパクとかした。
「救急車なら呼んでおいたから大丈夫だよ」
誰もが坂東の急変ぶりに言葉を失っていると、彼は宙をるように戻ってきた。
「針霧、お前、何したんだ?」
超能力に飛行能力、接著に念力、そして坂東の癥狀。
彼の能力は、まるで見當がつかなかった。
でも、俺が真剣な顔で針霧をみつめていると、彼は上機嫌に笑みを浮かべた。
「ひーみーつ♪」
まさに、小悪魔的な笑みだった。
怪しくて怖くて、だけど、可いと、魅了されてしまう。
「じゃあ聞くけど、お前、いくつの能力を持っているんだ?」
「1つだよ」
「1つ!? いや、お前だって――」
食い下がる俺の言葉を遮るように、針霧は距離を詰めながら口を開いた。
「それと、ボクのことは桐葉って呼んでくれる? 針霧って名前、好きじゃないんだ」
キスの程圏から香る、ハチミツの甘い匂いと笑顔に、俺は息と疑問を飲み込んだ。
救急車のサイレンが屆く頃、俺の意識は、彼の金の瞳の奧にあった。
大好きだった幼馴染みに彼氏が出來た~俺にも春が來た話
ずっと一緒だと思っていた。 そんな願いは呆気なく崩れた。 幼馴染みが選んだアイツは格好よくって、人気者で... 未練を絶ち切る為に凌平は前を向く。 彼を想い続ける彼女と歩む為に。 ようやく結ばれた二人の戀。 しかし半年後、幸せな二人の前に幼馴染みの姿が... 『ありがとう』 凌平は幼馴染みに言った。 その意味とは? 全3話+閑話2話+エピローグ
8 57【書籍化・コミカライズ】実家、捨てさせていただきます!〜ド田舎の虐げられ令嬢は王都のエリート騎士に溺愛される〜
【DREノベルス様から12/10頃発売予定!】 辺境伯令嬢のクロエは、背中に痣がある事と生まれてから家族や親戚が相次いで不幸に見舞われた事から『災いをもたらす忌み子』として虐げられていた。 日常的に暴力を振るってくる母に、何かと鬱憤を晴らしてくる意地悪な姉。 (私が悪いんだ……忌み子だから仕方がない)とクロエは耐え忍んでいたが、ある日ついに我慢の限界を迎える。 「もうこんな狂った家にいたくない……!!」 クロエは逃げ出した。 野を越え山を越え、ついには王都に辿り著く。 しかしそこでクロエの體力が盡き、弱っていたところを柄の悪い男たちに襲われてしまう。 覚悟を決めたクロエだったが、たまたま通りかかった青年によって助けられた。 「行くところがないなら、しばらく家に來るか? ちょうど家政婦を探していたんだ」 青年──ロイドは王都の平和を守る第一騎士団の若きエリート騎士。 「恩人の役に立ちたい」とクロエは、ロイドの家の家政婦として住み込み始める。 今まで実家の家事を全て引き受けこき使われていたクロエが、ロイドの家でもその能力を発揮するのに時間はかからなかった。 「部屋がこんなに綺麗に……」「こんな美味いもの、今まで食べたことがない」「本當に凄いな、君は」 「こんなに褒められたの……はじめて……」 ロイドは騎士団內で「漆黒の死神」なんて呼ばれる冷酷無慈悲な剣士らしいが、クロエの前では違う一面も見せてくれ、いつのまにか溺愛されるようになる。 一方、クロエが居なくなった実家では、これまでクロエに様々な部分で依存していたため少しずつ崩壊の兆しを見せていて……。 これは、忌み子として虐げらてきた令嬢が、剣一筋で生きてきた真面目で優しい騎士と一緒に、ささやかな幸せを手に入れていく物語。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※書籍化・コミカライズ進行中です!
8 173僕の妹は〇〇ですが何か問題ありますか?
人と妖怪が共存するようになっても思春期特有の悩みは存在する。 僕の妹もその一人だが、僕はなんとか妹の力になってあげたい。 これは半人半鬼かつ無自覚のシスコンである少年が高校生活や家庭のゴタゴタ、戀愛、時折起きる事件などを通して成長していく物語である。
8 196【書籍化決定】婚約破棄23回の冷血貴公子は田舎のポンコツ令嬢にふりまわされる
【第十回ネット小説大賞受賞。11月10日ツギクルブックスより発売です!】 侯爵家の一人息子アドニスは顔よし、頭よし、家柄よしのキラキラ貴公子だが、性格の悪さゆえに23回も婚約を破棄されていた。 もうこれ以上婚約破棄されないようにと、24番目のお相手はあえて貧しい田舎貴族の令嬢が選ばれた。 そうしてやってきた令嬢オフィーリアは想像を上回るポンコツさで……。 數々の失敗を繰り返しつつもオフィーリアは皆にとってかけがえのない存在になってゆく。 頑ななアドニスの心にもいつの間にか住み著いて……? 本編完結済みです。
8 82チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間
バスの事故で異世界に転生する事になってしまった高校生21名。 神から告げられたのは「異世界で一番有名になった人が死ぬ人を決めていいよ」と・・・・。 徐々に明らかになっていく神々の思惑、そして明かされる悲しい現実。 それら巻き込まれながら、必死(??)に贖い、仲間たちと手を取り合って、勇敢(??)に立ち向かっていく物語。 主人公の嘆き 「僕がチートって訳じゃない。眷屬がチートなだけ!僕は一般人!常識人です。本當です。信じて下さい。」 「ご主人様。伝言です。『はいはい。自分でも信じていない事を言っていないで、早くやることやってくださいね。』だそうです。僕行きますね。怒らちゃうんで....」 「・・・・。僕は、チートじゃないんだよ。本當だよ。」 「そうだ、ご主人様。ハーレムってなんですか?」 「誰がそんな言葉を教えたんだ?」 「え”ご主人様の為に、皆で作ったって言っていましたよ。」 「・・・・。うん。よし。いろいろ忘れて頑張ろう。」 転生先でチート能力を授かった高校生達が地球時間7日間を過ごす。 異世界バトルロイヤル。のはずが、チート能力を武器に、好き放題やり始める。 思いつくまま作りたい物。やりたい事をやっている。全部は、自分と仲間が安心して過ごせる場所を作る。もう何も奪われない。殺させはしない。 日本で紡がれた因果の終著點は、復讐なのかそれとも、..... 7日間×1440の中で生き殘るのは誰なのか?そして、最後に笑える狀態になっているのか? 作者が楽しむ為に書いています。 注意)2017.02.06 誤字脫字は後日修正致します。 読みにくいかもしれませんが申し訳ありません。 小説のストックが切れて毎日新しい話を書いています。 予定としては、8章終了時點に修正を行うつもりで居ます。 今暫くは、続きを書く事を優先しています。 空いた時間で隨時修正を行っています。 5月末位には、終わらせたいと思っています。 記 2017.04.22 修正開始 2017.02.06 注意書き記載。
8 61最強家族のまったりライフ
目を開けると目の前には幼い容姿をした女神様がいた。女神様によると俺は死んだので転生するらしい。種族を決めて、チートなスキルを貰って、さあ!冒険の始まりだ! ……………と意気込んでいたのにまさかの0歳スタート!?しかも産まれたところは………何この人外魔境!俺って本當にチート!?(チートです) 小さな身體に苦労し、周り(メイドや家族)に振り回されながらも主人公は最強な家族に勝てる強さを求め、今日をまったり生きていく………… 初投稿です。シリアスはなしでほのぼのを書いていこうかと思います。
8 103