《スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました★スニーカー文庫から【書籍版】発売★》ニュースの時間です
「そうだ。天然ガスを長期的に安定供給できる目処が立った。來月から日本中の原発と原油火力発電所を止めて構わない。代わりにガス火力発電所をフル稼働させるのだ」
翌日、4月26日木曜日の放課後。
桐葉の服の中だけをアポートした俺は、アポートのコツをつかんでしまい、大活躍だった。
港の倉庫街に、山と積まれたコンテナを前に、早百合部長は通話を切ると高笑う。
「ははは! これが全てメタンハイドレートとは、笑いが止まらないな」
「え、ええ、まぁ……」
苦笑いを浮かべる俺の背中を、早百合部長は景気よく叩いた。
「どうした、一日でアポートをマスターした天才らしくないぞ」
「あ、あはは……」
俺の隣では、桐葉がはにかんだ笑みと、熱っぽい視線で俺を見つめてくる。
それから何を邪推したのか、早百合部長は口角を上げて瞳をらせた。
「昨夜、何かあったと見るが、青春か?」
「何もないですって」
「そうか? でも良かったな、これでを張って桐葉と付き合えるぞ」
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「?」
早百合部長は、大人っぽい余裕の笑みで、尊大に語った。
「私も大人だ。彼のほうが稼いでいるという狀況に、男が引け目をじるのは知っている。だが、貴君にはこれから毎日220億、年間8兆円分のメタンハイドレートを採掘してもらう。給料は、稲と並んで2トップだろう」
「8兆円、てことは足りない予算が50兆円だから……」
「ハニーだけで16%を稼ぐことになるね。あーあ、抜かされちゃった。お金持ちになったからってボクを捨てないでね」
「いや、俺が8兆円貰えるわけじゃないからな。ていうか金持ちになったら浮気とかクズの典型だろ」
「いやいやわからないぞ針霧桐葉。男は功して金を持つと人が変わるからな」
「変なこと言わないでくださいよ早百合部長」
というか、桐葉のあんな姿を見ておいて、別れるなんて、有り得ない。それでは、あまりに無責任だ。
すると、桐葉は自信に満ち溢れた聲を上げた。
「大丈夫ですよ早百合部長。さっきのは冗談。ハニーは、ボクに夢中ですから♪」
頬を染めた満面の笑みに、俺はがキュンと高鳴った。本當に底なしに可いの子だ。
「貴君、やはり昨夜何かあったな?」
「何もありませんから!」
俺は、力の限り否定した。
けど、早百合部長はまったくじなかった。
◆
5月1日の火曜日の放課後。
俺と桐葉は、詩冴と一緒に、また政府の小型飛行機に乗って、太平洋上を飛んでいた。
これだけで、航路の半徑10キロメートル以の水産たちが、日本の漁港を目指してくれるのだから、楽なものだ。
「それでその検証番組なんすけどね、東京都100か所の床屋に同じ髪形の特徴を伝えて切らせたらどういう変化が生まれるのかやったらもう個が出ること出ること」
「へぇ、やっぱり説明が同じでも人によって解釈が変わるんだねぇ」
「ほんと、中でも説明とまるで違う髪形に仕上がっている床屋があって、もう笑っすよ。あ、紅茶に蜂プリーズっす」
「ほい」
桐葉の指先から垂れる蜂をティーカップでけ止めてからスプーンでかきまぜ、詩冴はおいしそうに甘い紅茶を飲んで笑顔になった。
二人が楽しそうに會話をしていると、個人的には嬉しい。
上から目線に聞こえるかもしれないけど、仲良きことはしきかな、と言うべきか。
人間関係に恵まれず、坂東みたいに悪質な人間に囲まれた小學校中學校時代を過ごした俺としては、こうしてくったくなく楽しむ雑談は、心地が良かった。
「と、そろそろニュースの時間だぞ」
「もうそんな時間?」
「サユリちゃんの晴れ姿を見るっす♪」
俺はMR畫面を空中に展開すると、そこからテレビアプリを起させた。
畫面サイズを機の床から天井いっぱいに設定すると、俺ら三人の前に高さ2メートルの巨大MR畫面が展開した。
チャンネルを國営放送に変えると、ちょうど、記者會見が始まるところだった。
記者たちは経済産業大臣と、財務大臣の二人に、質問を投げかけた。
日本円の価値が下がり、日本企業は輸ができなくなった。
現在、企業は、日本政府から備蓄資材を買うことで営業を続けている。
だが、どの業界も備蓄資材はいつまで持つのか不安がっている。
資材が盡きる前に、日本円を復権させることは可能なのか。
ネット上では、超能力者たちを使い、何か畫策していると噂だがその真意は。
すると、大臣たちは顔を見合わせて、軽く手を振った。
「詳しくは彼に聞いてくれたまえ」
そこへ、記者會見場に、早百合部長が現れた。
いつもの黒スーツとタイトスカート姿で力強く歩き、ハリウッド優かと疑うような貌と自信を振りまきながら、席には著かず、大臣たちの隣に威風堂々仁王立ちした。
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