《【最強の整備士】役立たずと言われたスキルメンテで俺は全てを、「魔改造」する!みんなの真の力を開放したら、世界最強パーティになっていた【書籍化決定!】》第06話 故郷に帰ったらみんなから勧されました(2)
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「フィーグさん。私がパーティを組んであげてもよくってよ!」
「オレのギルドに是非!」
「お兄ちゃんは誰にも渡さないの!」
俺に差し出された三つの手。
謎のツンデレを演じている冒険者のリリア、冒険者ギルドマスターのフレッドさん、そして妹のアヤメ。
俺を勧してくれるのは嬉しいけど、どの手を取るべきか?
アヤメの學費を考えるとフレッドさんの手を取るのもありだろう。
ギルドの職員として働けば給料の支払いも期待できる。
だけど、俺は冒険をしたい。
クエスト達で報酬も得られるし、ダンジョンの寶を手にれれば一攫千金も狙えるだろう。
何より冒険はワクワクする。
俺のスキルは人の役に立つ。
んな冒険をして、俺のスキルを有効に使っていきたいし、そうしていけば、いつの日か……強いパーティを作れる。世界最強のパーティだって夢じゃないはずだ。
冒険を考えるとリリアだろう。
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彼のことをよく知らないけど、これから彼のことを知っていくことはできる。
アヤメを選べば、その寂しさを癒やせるだろうけど、それでいいのか?
——結論は出ず、食事をとりながらみんなと話をすることにした。
「……さっき言ったとおり俺は勇者パーティを追い出されたわけだが」
改めて説明すると、どん、とテーブルに手を突き、勢いよく立ち上がるアヤメ。
「お兄ちゃんを追放なんて何考えてるの! ほんと、勇者にがっかりなの。憧れだったのに」
「まあまあアヤメちゃん、落ち著いて。オレも紹介した手前あまり強く言えないが、おかしな話だとは思う。聞くところによると、最近の勇者の行は目に余ると言うし」
フレッドさんがそう言うと、次にリリアが口を開く。
「そうですよ。いくら勇者だからってフィーグさんを追い出すなんて、おかしいと思う」
まるで俺のことを深く知っているかのようなリリアの口ぶりに全員の視線が集中する。
たまらず、フレッドさんが聞いた。
「リリアはフィーグのこと知ってるの?」
「あ、いえ、噂で——」
「確かにフィーグのくらい噂に流れるか。それでフィーグはどうしたいんだ?」
「……俺は冒険者を続けたいと思います」
勇者パーティにいた時のことを思い出す。
戦闘中、俺がパーティのみんなの指揮をすればもっと上手く効率的に敵を倒せるのにと、そう思う事が多くあった。
でも、勇者アクファは俺にわずかな提案すらもさせてくれなかった。
もしできるのなら俺のむとおりのパーティを作って、今までできなかったことをしたい。
戦闘も効率化して、もっと強いパーティを作りたい。
とりあえず、目指すのはSランクパーティ……いや、中途半端はよくないから、夢は大きく——。
「できれば俺はみんなをサポートして、強いパーティを作っていきたい。
それこそ、勇者パーティにすら負けないような世界最強のパーティを」
ここまで言うと、フレッドさんが聲を上げる。
「じゃあ、三ヶ月後、王都で冒険者パーティ同士で対抗する剣闘士大會がある。
非公式な大會ではあるけど、歴戦の強者や勇者パーティも參加するという噂がある。
それに出て腕試しをする、というのも目標の一つで良いかも」
「そんなものがあるのですね。聞いたことがありませんでしたが、それまでパーティのメンバーを揃えられれば出場できますね」
「ああ。確かにフィーグぐらい力があれば、ギルドに閉じ込めておくのももったいないな。
……そうだ、オレも冒険に出かければいいじゃないか。
よしフィーグ、一緒に冒険に出かけよう!」
「フレッドさん、ギルドはどうするの? ギルドマスターでしょ」
「あ、えーっと——」
フレッドさんは目を逸らし口笛を吹き始めた。
次に口を開いたのはリリアだ。
「冒険者になるというのは、私も賛です。もちろん、パーティを私と組んで下さってもよくってよ!」
「……あいかわらず、し言葉使いがおかしいが、まあいいや。リリア、どうして初対面の俺をそこまで信用しているんだ?」
「そ……それは——。お願いしたいことがあって」
なるほど。依頼があるから、お世辭を言っていたのかな? けど、そのツンデレ口調はいらないと思うが……。
ちょっと変わったところはあるけど、悪い人でも無さそうだし俺にできることがあるならリリアの力になってもいいかも。
次にアヤメが話し始める。
「學費のために、お兄ちゃんが我慢してきたのなら、お兄ちゃんはやっぱり、自由にしてしいかも。
あたしが魔法學院を卒業したら、お兄ちゃんと一緒に冒険の旅に出かけるの!」
誰が俺とパーティを組み、冒険に出かけるのか?
三人は口論をはじめた。
とはいえ、今すぐとなると剣士っぽいリリア一択なわけだが……。
「フィーグさんの擔當は私、リリアです!」
「擔當?」
「あたしもお兄ちゃん擔當なの。同擔拒否するの!」
「同擔拒否ってなんだ? アヤメちゃんは、魔法學院を卒業した後でも良いだろ。
リリアはよく分からないし、フィーグ、俺とパーティを……」
「「どうしてそうなるの!?」」
みんな、俺を過大評価をしすぎじゃないのか。
勇者パーティを追放されたってこと忘れているんじゃないのか?
——結局、食事を食べ終えても三人の答えは出なかった。
ただ、三人に共通していることもあった。
それは「フィーグは冒険者になるべきだ」ということ。
みんなの意見をけ、俺は宣言する。
「俺は冒険者を続けるよ。そして強いパーティを作りたい。夢は大きく、世界最強のパーティを!」
そう言うと、皆がささやかな拍手をくれた。
「フィーグ、それなら、世界一の前に勇者パーティより強くなるという目標を設けるのはどうだ?」
「そうよ。お兄ちゃんを追放したなんて……絶対見返すべき!」
フレッドさんとアヤメがヒートアップする。しかし、俺は……。
「うーん、剣闘士大會で出會う時でいいよ。もう気にしていない」
「なるほど、つ(・)い(・)で(・)か」
「そっか。お兄ちゃん、変わったね」
「そうか?」
「そうだよ。優しく強く——かっこぃ……」
「ん? 何て言った?」
「ううん、何でもないの!」
アヤメは嬉しそうに目を細め俺を見つめていた。
——そうして、賑やかな食事が終わる。
「じゃあ、食後の運にでも、やるか。フィーグはオレのもんだ」
「お兄ちゃんは誰にも渡さないの!」
「やるって戦闘ですか? ……分かりました。私こそがフィーグさんを貰いけます!」
ん?
戦闘で俺のパートナーを決めるってことか?
ミニ剣闘士大會ってじだな。
ところで、俺の決定権はどこへ……?
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