《【書籍化】中卒探索者ですけど今更最強になったのでダンジョンをクリアしたいと思います!》第8-1話 最強とは
「“天原”は歪んだ」
天日(あまひ)はそう言って、地面を蹴った。一瞬にして薄。咲桜(さくら)はそれにタイミングを合わせて掌底。まっすぐ咲桜(さくら)が突きだした手の平と、天日(あまひ)の拳が激突して、エネルギーが発。発生した衝撃波が地面をめくり、ソメイヨシノを吹き飛ばす。
ごうごうと風が吹き荒れ、桜吹雪をまとった咲桜が踏み込んだ。
「何の話ですか?」
の腹に膝蹴りを叩き込むと、吹き飛ぶ天日(あまひ)の服を摑むと地面に叩きつけた。
「當主候補を、見ただけよ」
天日(あまひ)は『天降星(あまだれほし)』で衝撃を全て地面にけ流すと、全をバネにして起き上がる。
「あれは駄目だ」
「天也(アマヤ)さんがです?」
「うむ。あれは強(・)す(・)ぎ(・)る(・)」
天日(あまひ)の言葉に咲桜(さくら)は首を傾げた。
「何を言っているのです?」
「“草薙”の者には分からんよ」
「分かるように説明するってのが喋る人の義務ですよ」
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打って変わって咲桜(さくら)が攻撃に転じた。星すら貫く一撃を持って、天日(あまひ)に拳を撃ち込んだ。だが、その手は天日(あまひ)の手にれた瞬間あらぬ方向にぬるりとると空を切る。
「……!?」
「“天原”の技は弱(・)者(・)の技」
天日(あまひ)の聲がそっと耳元で聞こえた。彼は咲桜の拳を手でいなすと、いつの間にか元に飛び込んでいたのだ!
「人ならざる者を狩る技よ」
瞬間、天日(あまひ)のが消えると咲桜にタックル。全重を乗せた音速の一撃を、咲桜は全でけ止めた。“草薙”として鍛え上げられた運野が自的に咲桜のにけを取らせる。
バッツツツツツ!!
空気を裂く音がわずかに遅れてあたりに響くと、咲桜(さくら)のが地面に叩きつけられた。咲桜(さくら)はその衝撃を使って右手で地面を押すと、起き上がる。
「のう。“草薙”の姫よ」
「……なんでしょう?」
「お主、自分を人間だと思うか?」
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「……いえ。思いません」
生まれついた時から、自分は他人と違うのだと知っていた。頭で考えた通りにがいた。1度見ただけで人のきを完璧に模することが出來た。何故、周囲の人間が同じことを出來ないのだろうと考えた結果、自分が特(・)別(・)だということに気が付いた。
そして、特(・)別(・)に囲まれているということも気が付いた。“草薙”というのはとても異質な空間だということも知れた。だが、そんな中でたった1人。普通の年がいた。彼はあまりにも普通で――可かった。
「おん。よく分かっておる。今も昔も“草薙”は人外よ」
天日(あまひ)はゆっくり近づきながらそう言った。
「なればこそ、“天原”には勝てぬ」
「冗談を」
「冗談? そう思うか?」
「ええ。思いますとも。確かに初(・)代(・)當(・)主(・)と聞いた時には驚きましたが、所詮は1代。1200年積み重ねた歴史にたった1人で打ち勝つおつもりで?」
咲桜(さくら)の疑問に天日(あまひ)は、ほっと息を吐いた。
「1200年。無(・)駄(・)な時よ」
「無駄かどうかは、私が教えてさしあげます」
その瞬間、咲桜(さくら)はドドッ!! と地面を2回、強く踏み抜いた。
ズドドドッッツツツ!!!
その地面を震源地として、激しい地震が咲桜(さくら)を中心とする半徑30mを襲った。天日(あまひ)はとっさに飛び上がろうとしたが、咲桜(さくら)の地震の方が幾分速い!!
立っていることも困難な震度7の地震に襲われてなお天日(あまひ)はしっかり咲桜を見ていたが、ふとその姿が消えていることに気が付いた。
「『星穿ち』」
ざっ、と地面をこする音がした。
いつの間にか真後ろにたっていた咲桜に、流石の天日(あまひ)も目を見開く。
……速いッ!!
咲桜(さくら)の手が、天日(あまひ)の背中にそっとれた。一切の手加減なしの『星穿ち』。だが、それは天日(あまひ)のは吹き飛ばずに地面が陥沒しただけだった。
「それよ」
「……は?」
地震が止むと同時に咲桜(さくら)の方を向いた天日(あまひ)が言ったことに咲桜(さくら)は首を傾げた。
「天原の技は必(・)殺(・)技(・)。必ず、殺す技のことだが、それが分かっていない」
「何を……ッ!」
咲桜(さくら)は天日(あまひ)に甘いジャブを放つが、どれもこれも簡単にいなされてしまう。まるで暖簾(のれん)でも毆っているかのようだ。毆っても毆っても手ごたえが全くない。常人なら一発で臓ごとぐちゃぐちゃになるような一撃だ。こんな簡単にいなせるはずが……っ!
「怖い怖い」
天日(あまひ)はそういって笑うと、咲桜(さくら)のジャブの1つにそっと手を合わせた。
「こ(・)う(・)」
天日(あまひ)が握った手の平から、先ほどのジャブを全(・)て(・)加(・)算(・)し(・)た(・)衝撃が咲桜に返ってきた!
咲桜(さくら)は右腕を犠牲にして、それを防。ミシッ、と異音が咲桜の腕から鳴った。
「これで砕けぬのは流石よ」
「シッ!」
咲桜の足払いを跳躍して回避した天日(あまひ)は、空中で咲桜の頭を蹴って距離を取る。だが、咲桜はそれを逃さなかった。すさまじい速度でを駆させると、空中にいる天日(あまひ)の足を左手で摑んだ。
「せいやッ!!」
そして、投擲。天日(あまひ)のを吹き飛ばす!!!
道の脇に生えているソメイヨシノに激突すると、木の幹を々に砕いてさらにのは後方に飛んでいく。10本ほど木をへし折って、ようやく止まった天日のを今度は先ほどよりも激しい地震が襲った。
「……む」
地面を蹴ろうにも、地面が安定していないのだから蹴れるはずもない。天日(あまひ)はこけないようにその場でなんとか踏ん張っていると、後方から予想外の一撃。『天降星(あまだれほし)』で衝撃を逃せないように空中へと無理やり押し上げられる。
「これで死んでください」
天から落下する天日(あまひ)を見ながら、咲桜(さくら)は護(・)(・)用(・)の短刀をそっと、構えた。
「『天叢雲剣(アメノムラクモ)』」
そして、が走った。空中では満足にけも取れまい。短刀&左手ということで、本來の『天叢雲剣(アメノムラクモ)』の半分ほどの破壊力しかないが、それども人間1人を吹き飛ばすには十分すぎる技だ。
「流石は、“草薙”だ」
しかし、聲は真後ろから聞こえた。
「久しぶりの『地』よ」
先ほどまで天日(あまひ)に浮かんでいた笑みはとうに消え、彼の顔にはただ本気で戦に向き合うものの表が浮かんでいた。
「良いか、“草薙”」
咲桜(さくら)はあまりのことで聲も出せない。咄嗟にその場から離れようとしたが、何かに摑まれているかのようにその場からけなかった。
どうして、足がかない。どうして、がかない。
「技」
キィイイイイイイイイイインンン!!!!
天日(あまひ)のから、尋常ではない音が上がる。まるで加速のような音。エネルギーが天日(あまひ)のの中で暴れる音。
その時、咲桜(さくら)は自分のがかない理由を察した。生まれてはじめて手にしたこれは――――恐怖だ。
「『恒星(ひさらぼし)』」
そして、世界がぜた。
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