《【書籍化】中卒探索者ですけど今更最強になったのでダンジョンをクリアしたいと思います!》第9-18話 し遂げた踏破者!
夜空に打ちあがった天日(あまひ)のを見て、“九尾”は戦慄。そして、両手を上げた。
「參った。降參だ」
「「「「ええぇー! これからですよぅ!」」」
「うるさいの……。天日(あまひ)がやられたのに、このまま戦っても勝ち目なんてあるまいて」
「「「「え!? 天日(あまひ)さんやられちゃったんですか!!?」」」」
「ああ。あれが演技でなければ、の」
“九尾”がそう言った瞬間、『核の』たちはその場でターン。
「「「「「「ハヤトさーん! 今行きますよぉ!!」」」」」」
ずどどどどどどどどっ!!!
地面を揺らして『核の』たちは一斉に移。それを見ながら、“九尾”はため息をついた。
「……久方ぶりの負け、か」
天を見上げる。空には同じように星が煌めいていて。
「……悔しいな」
息を吐く。
「悔しいなぁ」
天を仰ぐ。どれだけ仰いだってどうしようもない。自分たちは負けたのだ。敗者がどれだけ喚いたところで、それは負け犬の遠吠えなのだ。
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だから、“九尾”は靜かに涙を流した。
「「「「「ハヤトさぁんん!!!」」」」」
立っていることすらしんどかったので、信號機にを預けていると差點から『核の』たちが走って現れた。
「……うるせぇ」
「「「だ、大丈夫ですか?」」」
「…………まぁ、それなりにな」
「「「「いや、絶対に大丈夫じゃないですよ!!」」」」
その時、ハヤトのが前に倒れた。地面にぶつかって軽くバウンド。
「「「「ちょっとー!? 生きてますか?? 大丈夫ですか???」
「……ああ」
だが、ハヤトはそう言った瞬間に気を失ってしまった。
「「「「き、救急車ぁぁああああ!!!」」」」
『核の』たちはハヤトのを祭りの神輿(みこし)のように擔ぎ上げると、病院に向かって走って言った。それを、遠く見ていた“九尾”は靜かに空間の切り取りを解除した。
「それで、全を機械にして倒しちゃったんですか? 天原の初代當主」
「おう」
「男の子ですねえ。ご主人様は」
ハヤトは『核の』たちによって大病院に運ばれ、救急治療室に叩き込まれた。全がどこまで機械になっているのか分からず、醫者たちも試行錯誤をしていたのだが、そこにツバキが來たのだ。
治療費用が幾らかかっても良いから、ハヤトのをちゃんと治してしいという依頼に、醫者たちも高額なポーションを惜しみなく使いハヤトのは無事、元に戻った。
とは言っても両腕、両足に加えて腎臓やら肝臓やらまで機械に置換されていたらしい。醫者から、萬人に適合する機械の臓が出來るかもしれないから譲ってしいと言われたので、ハヤトはそれを譲ることにした。
別に自分が持っていたってどうしようもないのだから。
「ほんとに天日(あまひ)様に勝っちゃったの? ハヤトが?」
「おう。って、セツカ。それ俺の林檎だって。食いすぎ」
「病人だから全部食べれないでしょ。せっかく剝いたって言うのに食べなきゃ勿ないじゃない」
「なんでだよ」
そう言ってエリナが剝いたリンゴを次々に口に放り込むセツカ。
おい! それ俺の食いかけッ!!
なんて突っ込もうとした瞬間、院している個室の扉が開いた。
「昨日の大停電。誰が原因かと思えば、アンタだったとはね」
そこからってきたのは久しぶりの知り合いだった。
「おお、ユイか! 久しぶり」
「お久しぶりですね。ハヤトさん」
「久しぶり~」「元気してた?」
ユイの後ろにくっついてってきたのは久しぶりの『戦乙‘s(ヴァルキリーズ)』だ。ガチのお久しぶりの人もいるじゃん。
「なんでアンタVIPルームに院してんの?」
「俺にもよく分からん」
多分、ツバキがそこら辺を調整してくれたのだろう。ありがたいことだが、1泊幾らかかっているか心配で胃が痛い。
(1日5萬くらいかな……?)
《そんなわけあるか。多分、20萬くらいだぞ》
(うぇ……)
やだやだ。金のことは考えないようにしとこう。
「聞いたわよ。々やったんですって?」
「誰に聞いたんだよ……」
「スポンサーよ。はいこれ、お土産」
「ども……」
スポンサー……? ツバキかな。
ってか何でこの人たちは東京にいるんだろう? なんかの取材?
「って、一同揃って何の用なんすか?」
と、ハヤトが聞くと、
「命の恩人が東京の病院に院したって聞いたから、慌てて駆け付けたのよ。謝しなさい」
「ありがとう」
「それで、はい。これ」
「何これ」
手渡されたのはクリアファイルにれられた書類。もしかしてぶっ壊したビルの修理費用とかかと思って焦ったが、よくよく考えるとユイたちが持ってくるはずがない。
何かと思って中から書類を開くと、『JESO(ギルド)』からだった。
見ると、『WER』についてと書いてある。
「ああ、そっか。そろそろランキング更新の時期か」
俺がAランクに上がってからもう半年も経つのか。時代の流れは早いというか何と言うか。
「ちゃんと読んだ?」
「うん?」
俺は書類に視線を戻して、その下を見た。
「何々……。天原ハヤトのランキング更新について。日本ダンジョンのみならず、アメリカダンジョン、イギリスダンジョンに渡っての幅広い活躍と、目覚ましい果を賞して今期のランキング順位をここに記す」
下を見た。
1位。
と、書いてあった。
「…………?」
意味が分からず、もう一度最初から最後までを読む。
前期:1231位
今期:1位
と、書いてある。
「????」
やはり、意味が分からない。
「どういうこと?」
「おめでと、ハヤト。『WER』1位よ」
「……ハオランは?」
前回1位の中國の猛者はどうしたのだ。
「2位よ」
「わぁお」
「ネットは騒然としてるわよ。急に1000番臺の人間が1位になったんだし」
「そりゃ、驚くよな。俺だって驚いてるし……」
「ってか、何でアンタ知らないの」
「そりゃ院してたし……」
というかランキング更新のことをすっかり忘れていたと言った方が正しい。
いや、マジか。全然実がわかないんだけど。
《良かったな。ランキング1位だってよ。これでお前も人気者だ》
(んなわけあるか……)
「それで、ここから私たちの話なんだけど」
「うん」
「知り合いのディレクターがね。アンタを著取材したいんですって」
「なんで?」
「だって……面白いじゃないの」
「斷っといて」
「テレビ、出たくないの?」
「うーん、あんまり……」
「バラエティーじゃなくて、ドキュメンタリーよ?」
「それなら、ちょっと考えさせて」
ハヤトがそう言うと、ユイの後ろから小さな子が一歩前に出てきた。この子は確か、カオリだったかな。
「月刊『探索者』の雑誌が取材したいって言ってましたよ? 雑誌ならけませんか?」
「あー。月刊『探索者』かぁ……」
探索者なら1度はお世話になっている雑誌である。あいにくとハヤトはお世話になったことは無いが、確かにあの雑誌の取材ならけても良いかも知れない。
「ならそっちはけるよ」
《良いのか? 勉強は》
(勉強…………。あ゛っ)
《私は知らないからな》
そう言えばそうだ。高卒資格を取るのだ。すっかり忘れてた。
《先が思いやられるな》
(…………ぐぬぬ)
しかし、目の前にあった障害は全て無くなった。
後はただ、走るだけだ。
悪魔の証明 R2
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