《【完結】処刑された聖は死霊となって舞い戻る【書籍化】》楽しくなってきた!

初めての遭遇こそびっくりしたけど、ヒトダマに代わる獲としてスケルトンは最適だった。

無數にいるから倒しきってしまう心配はないし、慎重に戦えば負ける心配もない。

唯一注意しなければいけないのは、私の魂をごっそり削ってきたあの攻撃だ。

『お告げ

種族:スケルトン(E)

種族スキル:ソウルクラッシュ』

ソウルクラッシュ、魂に直接ダメージを與える攻撃だ。理攻撃が効かないはずの私にも、しっかりダメージを與えてきた。

オニビより一つ高いランクなだけあって、ホーリーレイがなければ倒すのが難しかっただろう。

神託は敵の報もしっかり教えてくれるから助かる。神や聖のギフトが重用される理由がこれだ。人間のギフトを知ることでその人の適正を示し、魔のスキルを暴き戦闘を優位に運ぶ。

(だんだんコツを摑んできたなー)

魔力が半分くらいまで減ったら窟まで戻り休憩、回復したら倒す。というサイクルを繰り返していた。

何度かソウルクラッシュをけてしまったが、幸い生き殘っている。

、とりわけアンデッド系を弱化させる聖域を使うことで、ホーリーレイ一発で倒しきれることが分かった。聖域の方が魔力消費は大きいけど、スケルトンが集しているところに展開することで効率アップだ。

聖域の範囲は籠める魔力によって変わるので、だいたい大人五人が立てるサイズにしている。

(聖域。ホーリーレイ。ソウルドレイン!)

テンポよくスキルを使って、人骨スケルトンを倒した。

人間にも魔にも共通してレベルという概念がある。これは長とは関係なく、魔を倒すことで上がるのだ。レベルが上がると魔力量や能力が上がり、平たく言うと強くなる。

魂がなくなったスケルトンがその場に崩れ落ち、私のレベルが上がった。

(二日間戦ってレベル10かー)

ワンランク上の敵と戦っているからか、ヒトダマの時より長が早い。

スケルトンはソウルクラッシュだけは危険だけど、きは遅いし単調だから弱い魔の部類だ。たとえば人男がこん棒でも持てばまず負けない。

ただの骨だからね。ヒトダマが中にってかしているらしいけど、筋もなにもないから脆弱だ。

(そういえば、私でも骨かせるのかな?)

ふと、そんな考えが浮かんだ。

思いついたことは試してみよう!

ヒトダマから進化したオニビであれば、骨に取り憑いてかせるかもしれない。

たった今倒して言わぬ亡骸になった骨に、恐る恐る近づく。

スケルトンとしていている間は気にならなかったけど、これって人間の死なんだよね……? いや、モンスターはどこからともなく現れるから、生まれた時から骨なのかもしれない。

(えーっと、こうかな?)

頭蓋骨をすり抜けて、中心にり込んだ。眼窩から外が見える。

魔力を放出して、骨に染みこませるように流した。

(うごけーーー)

もしがあったら拳を握りしめて踏ん張っていただろう。骨をかせたら、ついに私にもができるんだ!

しかし、骨はびくともしなかった。

『種族:スケルトンへの進化條件を達しておりません』

天使の聲だ。

溢れるの聲である神様に対し、天使様は爽やかな青年の聲で靜かに告げた。

進化條件?

(なんだろ……神託)

『進化系譜

進化先候補

キツネビ(F+) 進化條件:LV20

スケルトン(E) 進化條件:LV20 必要素材:骨』

スケルトンの項目が増えてる!

なるほど、レベルだけじゃなくて他にも條件がある場合があるんだ。スケルトンの場合は骨が必要、と。

オニビになってすぐ神託をしたときは、スケルトンの表示はなかった。今まで聞こえなかったのはなぜだろう。

骨をかしてみよう! という私の行が進化先候補を増やしたのかな?

それとも、骨が近くにあるから候補として現れたのかも。

(なんか楽しくなってきた!)

人間は進化なんてしないからね!

そのものが変わっていく。しかもそれを選べるっていうのは、魔ならではの覚だ。せっかくだから楽しまないとね。

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