《【完結】処刑された聖は死霊となって舞い戻る【書籍化】》おやすみなさい

一方的に言って、ファンゲイルは消えていった。

なんだったんだろう。忠告というよりは、本當に私を勧しているようにじた。

(でも、王國を滅ぼそうとしてる人の仲間になんてなれないよ)

アレンたちを守るためには、結局ファンゲイルと敵対する道に行く他ない。

侵攻をやめる気などさらさらないようだった。ならば、力づくで止めるしかないのだ。たとえ、その後人間にれられず王國を去ることになるのだとしても、心まで魔になるつもりはない。

(なにより、変態魔王の配下になったら絶対変なことされるよ!)

だって骨をおしそうに抱きしめて歩いてるような男だよ!?

貴族もちょっと常人離れした嗜好をもつ人はいたけど、ファンゲイルに比べると正常に見えてくる。

ファンゲイルを止めるという當初の目標はそのままに、すべきことを整理してみる。

まずは、なによりも進化だ。レイスのままだと相変わらず喋れないし、人間に怖がられることが分かった。それに戦闘能力という點でもやはり足りない。

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協力者も必要だ。レイニーさんたちが戻ってきてくれるのが一番なんだけど……。アンデットの集団を相手取るのに、ギフテッド教の神以上に適正のある者はいない。冒険者の中にも聖屬に関連するギフトを持つ人もいるかもしれないが、數はないと思う。

アレンにも引き続き頑張ってもらいたい。二人でみんなを守るんだ。さっきの攻撃はただのポーズだって分かってくれるよね?

あとは會いたくもないけど、王子や貴族にも対応してもらわないと。小さい頃から鍛錬を積み、宮廷剣を習得している騎士団も相當な戦力になるはずだ。問題は、王宮の警備や護衛が仕事だから外に出たがらないところ。魔との戦闘経験もなさそうだ。

(なんか、いろいろあって疲れちゃったな)

的にはともかく、神的にどっと疲れが溜まっている。魔力も心元ないし、今日は休もう。

私はその場でうずくまり、夜明けまでじっとしていた。このになってから眠ることができないけど、何も考えずぼーっとしているとしずつ意識が解けていった。睡ってわけじゃないが神的にし休めていると思う。

あーあ、もっと生きていたかったな。

アレンカッコよくなってたな。生きていたら、結婚とかできたのかな。

ちょっとばかり後悔に苛まれながら、夜が更けていった。

(私、復活!!)

悩んでても仕方ないよね!

一晩で無事復活しました。生前も、寢たら嫌なこと全部忘れて気持ちよく起きれるタイプだったもん。

朝ごはんとして、その辺にいるスケルトンを味しくいただく。

昨日よりも街道の魔増えてるね。兵士や冒険者が常駐している大きな街ならともかく、農村とかだと被害が出ていてもおかしくない。それに、街道が通れなかったら行商ができなくて資が不足する。

そろそろ王都でも事態に気が付いたころかもかな?

カールは報告してくれると思うし、あちこちから魔が増えている報告は上がっているはず。あの王子には全く期待してないけど、宰相や騎士団長はまともな人だったような気がする!

(さて、行開始! そういえば、次の進化條件はどうなってるんだろ。神託)

まだ素材が足りていない可能も高いと思ってたけど、意外にも天使様の聲が進化條件を教えてくれた。

『進化系譜

進化先候補

デスレイス(D+) 進化條件:レベル30 必要條件:敵意

ファントム(C) 進化條件:レベル40 必要條件:未練』

(おおお!)

明らかに人類の敵コースのデスレイスは置いておいて、ファントムは結構いいんじゃない!?

はいはい! 未練あります! あんまりなかったけどアレンと會って湧きだしました!

もうしレベルを上げれば進化できそうだ。現在34だから、街道の安全確保をしながらレベルを上げよう。

今回は魂集めしないで良さそうだね。お腹空くから食べるけど。

(よし、私はファントムになるぞ!)

聞いたことも見たこともない魔だ。きっと人型になれると信じて!

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