《【書籍化決定】ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた~夢のような生活が始まると思っていたけど、何か思ってたのと違う~》子力高めの林城靜
ピロン、と音が鳴りルインの通知が上からぴょこっと出てくる。
「早速助けを求めに來たか」
ルインを開くと、案の定靜のルームに未読通知がついていた。
『唐揚げのそれっぽいエピソード教えて』
「ぷっ、なんだそりゃ」
それっぽいエピソードて。料理やってない奴バリバリの言葉に思わず吹き出してしまう。
…………唐揚げのエピソードっていうと、やはり卵の代わりにマヨネーズを使う事だな。知らない人も多いから広めたい気持ちもある。
この世に出回っている唐揚げのレシピはレシピ通りに作ると大卵が半分余ってしまい、その処理に頭を悩ませることになるんだが、これは実際に作ってる奴しか分からないことだろう。「やっている」を出すには持ってこいのエピソードだし、エッテ様の口からマヨネーズをオススメすれば発的にその知識が広まる可能もある。
教えてやってもいいんだが…………
「もうちょっと困らせてみるか」
あたふたする靜が見たくなり、俺はわざと既読をつけたままスルーすることにした。
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ミーチューブに戻る。
『あ、あー…………ほら。唐揚げってカリッとするのにさー、結構テクニック使うよねー…………?』
コメント:『そうなんだ』
コメント:『普通にやったらカリッとならない?』
コメント:『聲震えてない?』
「お、真実に気付き始めた奴がいるな」
當り前だがエッテ様はそれっぽいエピソードを出す事が出來ず、コメント欄はしずつエッテ様家庭的説否定派が増え始めていた。
『わ、私お酒飲むと聲震えちゃうんだー。飲むんじゃなかったかなー』
ピロン。
ルインの通知が屆く。
『見てるんでしょ!? はやく!!!』
「ぷくくくく」
慌てる靜の姿が目に浮かび、俺は腹を抱えて笑ってしまった。
俺はエスではないはずなんだが、何故だか靜が困っているのは面白い。いつまでも弄っていたくなる。
「そろそろ教えてやるか」
楽しませてもらったし、俺としてもエッテ様の放送が変な空気になることは避けたい。まあ料理してるのが噓だとバレた所でエッテ様の清楚イメージがまた一つ壊れ、ポンコツキャラにシフトしていくだけだから大丈夫だと思うけど。
この前の超激辛ポヤング放送で割と清楚イメージ崩れてるしな。
俺はルインにそれっぽいエピソードを送ってやり、ミーチューブに戻った。
『あのさー、私唐揚げのレシピで一つ文句あることがあってさー。唐揚げのレシピって大どれも「卵 2分の1」って書いてあるじゃん』
コメント:『2分の1は草』
コメント:『余りどうすりゃいいのそれwww』
コメント:『これはマジ』
『ほんとそうなのよ。それでね、私も卵どうすりゃいいんだーって思ってたんだけど、テレビで料理人が卵の代わりにマヨネーズを使ってたのを見てさ、試しにやってみたらまあーーーこれが快適でさ。ホントみんな、試しにやってみてよ』
コメント:『へ~~~~』
コメント:『マヨネーズ実質卵だもんね』
コメント:『それ頭いいわ』
エッテ様の渾の唐揚げエピソードに、コメントはエッテ様家庭的説肯定派で一杯になった。
『そ、それじゃあ今度作った料理の寫真とかツブヤッキーにアップしようかなあ。需要あるならだけど』
コメント:『見たい!』
コメント:『めっちゃある』
コメント:『よろしくお願いします』
「あーあ…………」
折角一難去ったのに、また一難か。
どうしてこう調子に乗ってしまうのか。
そんな所もまあ、可くないと言えば噓になるけど。
◆
翌朝。
俺はルインの著信音で起こされた。
「誰だ…………? 靜か…………?」
口にして、すぐに違うなと思い直す。あいつがこんな朝早くに起きてるはずがない。夜遅くまで配信してるし今頃はスヤスヤだろう。
ベッドに寢たまま手探りでスマホをひっつかみ、ルインを開く。
「…………ああ」
ルインはひよりんからだった。
昨日、酔って寢落ちしたひよりんの為に一応ルインを送っていたんだった。
『寢ちゃったので部屋まで運びました。鍵開きっぱになってます』
みたいなじで。
どうもそれの返信らしい。
『昨日はごめんなさい。あんまり記憶が無いんだけど…………迷かけちゃったよね』
反省しているようなひよりんのルイン。
迷かと言われたら…………微妙な所だ。実害を被ったのは俺だけだし、ラッキースケベもあった。
まあでも、酒量は抑えて貰った方がいいかもな。
『気にしないで下さい。でも、未年もいるのでちょっと控えめにした方がいいかもしれないですね。俺で良かったらいくらでもお酒付き合いますから』
解散した後であればいくらでも付き合う気はある。ひよりんとは話したいことも沢山あるし。
『優しいね蒼馬くん。じゃあ…………お言葉に甘えて、今度付き合って貰っちゃおうかな』
『こちらこそ楽しみにしてますね。夜飯解散した後なら基本いつでもいけますから』
『分かったわ。あ、それと今日は夜ご飯一緒出來そうにないの。ミーチューブのザニマス生放送があるから』
「…………あ、そっか。あれ今日だったか」
大人気ソーシャルゲーム、『ザニマス』。
ひよりんを一躍人気聲優に押し上げたそのゲームの生放送が、毎週火曜日にミーチューブで配信されている。
ザニマスは々なユニット、アイドルをプロデュースするゲームで明確なメインヒロインはいないんだが、一応メインとされているユニットがある。そしてひよりんはそのユニットの一人に聲をあてていた。
ひよりんはザニマス生放送のレギュラーなのだ。
『それじゃ毎週生放送の日は不參加って事でいいですか?』
『基本はそうなると思うわ。よろしくお願いするわね』
『分かりました。生放送楽しみにしてますね!』
『ふふ、ありがと』
うーん…………やっぱり素面の時は普通の人なんだけどなあ。
「…………」
昨晩の目の座ったひよりんを思い出す。
こんなほんわかした人ですら、ああなっちゃうんだから、やっぱり酒は怖い。
「…………お」
ピリリリリ、とスマホがアラームを鳴らす。いつも起きる時間になったらしい。
「今日も一日頑張りますかね」
俺はベッドから跳ね起きると、朝飯の準備に取り掛かった。
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