《【書籍化決定】ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた~夢のような生活が始まると思っていたけど、何か思ってたのと違う~》噓っぱちだったすか!?
「はっきり言うわ。無理」
「そんなあ…………」
いつものテーブルに座っている靜は、母親に怒られている子供のように項垂れた。
大事な話がある────そんなルインが靜から送られてきて急いで帰ってみれば、聞かされたのはとんでもない話だった。
「部屋の掃除ならしてやってもいいが、今から靜を料理上手にするのは天地がひっくり返っても不可能だ。お前、包丁握った事あるのか?」
「ええと…………小學校の調理実習が最後かな…………あれも取り上げられちゃったけど…………」
「その頃からかよ。年季ってんな」
小學校の調理実習なんて、生徒が未な事をある程度想定してやるもんじゃないのか。それでも包丁取り上げられるって一何したんだよ。振り回したりしてないだろうな。
「オフコラボはゼリアちゃんに事を話して協力して貰った方がいいんじゃないか?」
聞けば靜とゼリアちゃんは會った事は無いものの仲はいいらしい。打ち明けたら協力してくれそうな気もするが。
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「うう…………やっぱりそれしかないのかなあ」
靜は心底嫌そうにいた。恥ずかしいんだろう。気持ちは分かるがこればっかりは仕方ない。
料理は遊びじゃないんだ。刃だって扱う。中途半端に教えて、それで靜が怪我でもしたら俺は自分を許せる気がしなかった。
「靜の為でもあるんだよ、分かってくれ。ゆっくり時間を取って覚えたいって言うんならいくらでも教えるからさ」
「…………それはいい…………」
いいのかよ!
が料理を作るべき、みたいな古い考えはイマドキナンセンスだけどさ、しくらい作れるようになっといたらいつか自分を助けると思うんだけどなあ。
「────とにかく。俺が協力出來るのは部屋の片付けまで。それを踏まえた上でどうするか決めてくれ」
「ふえええん」
世界の終わりだー、とでも言いたげにテーブルに突っ伏す靜。
…………まあ遅かれ早かれ、こうなってたと思うぞ。
◆
『ええええええええええええええええ!? エッテ飯噓っぱちだったすか!?』
『う、うん…………ごめんね、噓ついてて…………』
その日の晩、私は早速ゼリアちゃんと通話をすることにした。放送は関係なく完全にプライベートだ。
『いや~ちょっと…………頭ついてきてないっす。え、だってめっちゃノリノリだったじゃないすか? ツブヤッキー』
『うぐっ…………ちょ、ちょっと気持ちよくなっちゃってさ…………はは』
【今日のご飯は麻婆茄子♪ 隠し味の山椒が効いてて今日みたいな暑い日にぴったり! #エッテご飯】
【今日はじゃがいものガレット~。フランス料理を作るのは初めてだったけど味しく出來て一安心★ #エッテご飯】
【たまには和食を、ということで今日はじゃがです! カレーとじゃが、あなたはどっち派?♡ #エッテご飯】
…………死にたい。
噓だと知られてしまった今、自分の過去ツブヤキを今すぐゼリアちゃんの脳から消去したい衝が私を襲う。
あーーーもう…………恥ずかしすぎる…………。
『は~、まさかあのじでエッテ作ってなかったなんてびっくりっす…………あれ? じゃああれは誰が作ってたっすか?』
『えっと、隣に住んでる人が協力してくれてて…………』
『へー…………あ、それって荷解き手伝って貰ったって言ってた人っすか?』
『えっ!? そうだけど…………よく覚えてたねそんな事』
確か引っ越した日にルインで言ったんだっけ。
『えー、でも確か男の人って言ってたっすよね。隨分子力高い人なんすねえ』
『本當にね…………私と別逆なんじゃないかなってじだよ…………』
口ではそう言ったけど、そんな事は思ってなかった。
私は蒼馬くんの男らしい所も沢山知っている。だからいくら家事スキルが高くたって、蒼馬くんは私の中ではかっこいい男の子だった。
『はえ~、じゃあエッテはその人の家で毎日夜ご飯食べてるってことなんすよね?』
『うん、そんなじ…………』
『…………ぶっちゃけ付き合ってるっすか?』
『つきッ!? ちょちょっといきなり何言い出すの!?』
ゼリアちゃんがいきなり変なことを言い出すもんだから、私は飲んでるカフェオレを吹き出しそうになった。
『いやだって…………普通に考えたら付き合ってるっすよそれ。気の無い相手に料理振舞うっすか、普通』
『えっ…………』
そうなのかな…………蒼馬くんが私の事…………?
そういえばこの前も私と一緒にいると楽しいって言ってた。私の事好きって言ってた気がする。
えへへ…………嬉しいな…………。
『そ、そうかなあ? 何か他の人に悪いな…………へへ』
『他の人? どういうことっすか?』
『あ、えっとね。4人でご飯食べてるんだ。私と、あとの人がふたり』
『ハァ!? なんすかそれ、ハーレムもののアニメか何かっすか!? エッテ、いつの間にかハーレムものに組み込まれてるっすよ!』
『は、ハーレム……?』
蒼馬くんと付き合えるんだったら、別に私はハーレムでも構わないんだけど…………。
『ちょっとその男に興味湧いてきたっす。エッテご飯の件は全面的に協力してあげるっすから、私にその人紹介してしいっす!』
エッテご飯の件は全面的に協力してあげる────その言葉に釣られて、私はゼリアちゃんをマンションに招待するのだった。
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【6月10日に書籍3巻発売!】 「ビアトリスは実家の力で強引に俺の婚約者におさまったんだ。俺は最初から不本意だった」 王太子アーネストがそう吹聴しているのを知ってしまい、公爵令嬢ビアトリスは彼との関係改善をあきらめて、距離を置くことを決意する。「そういえば私は今までアーネスト様にかまけてばかりで、他の方々とあまり交流してこなかったわね。もったいないことをしたものだわ」。気持ちを切り替え、美貌の辺境伯令息や気のいい友人たちと學院生活を楽しむようになるビアトリス。ところが今まで塩対応だったアーネストの方が、なぜか積極的にビアトリスに絡んでくるようになり――?!
8 64【書籍版発売中!】ヒャッハーな幼馴染達と始めるVRMMO
【書籍化いたしました!】 TOブックス様より 1、2巻が発売中! 3巻が2022年6月10日に発売いたします 予約は2022年3月25日より開始しております 【あらすじ】 鷹嶺 護は幼馴染達に誕生日プレゼントとして、《Endless Battle Online》通稱《EBO》と呼ばれる最近話題のVRMMOを貰い、一緒にやろうと誘われる 幼馴染達に押し切られ、本能で生きるヒャッハーな幼馴染達のブレーキ役として、護/トーカの《EBO》をライフが今幕を開ける! ……のだが、彼の手に入れる稱號は《外道》や《撲殺神官》などのぶっ飛んだものばかり 周りは口を揃えて言うだろう「アイツの方がヤバイ」と これは、本能で生きるヒャッハーな幼馴染達のおもり役という名のヒャッハーがMMORPGを始める物語 作者にすら縛られないヒャッハー達の明日はどっちだ!? ※當作品のヒャッハーは自由人だとかその場のノリで生きているという意味です。 決して世紀末のヒャッハー共の事では無いのでご注意ください ※當作品では読者様からいただいたアイディアを使用する場合があります
8 72【書籍化作品】離婚屆を出す朝に…
書籍化作品です。 加筆修正した書籍のほうは、書店での購入は難しいですがネットではまだ購入できると思いますので、興味を持たれた方はそちらも手に取って頂ければ嬉しいです。 こちらのWEB版は、誤字脫字や伏線未回収の部分もあり(完成版があるので、こちらでの修正は行いません。すみません)しばらく非公開にしていましたが、少しの間だけ公開することにしました。 一か月ほどで非公開に戻すか、続編を投稿することになれば、続編連載の間は公開します。 まだ未定です。すみません。 あらすじ 離婚屆を出す朝、事故に遭った。高卒後すぐに結婚した紫奈は、8才年上のセレブな青年実業家、那人さんと勝ち組結婚を果たしたはずだった。しかし幼な妻の特権に甘え、わがまま放題だったせいで7年で破局を迎えた。しかも彼は離婚後、紫奈の親友の優華と再婚し息子の由人と共に暮らすようだ。 思えば幼い頃から、優華に何一つ勝った事がなかった。 生まれ変わったら優華のような完璧な女性になって、また那人さんと出會いたいと望む紫奈だったが……。 脳死して行き著いた霊界裁判で地獄行きを命じられる。 リベンジシステムの治験者となって地獄行きを逃れるべく、現世に戻ってリベンジしようとする紫奈だが、改めて自分の數々の自分勝手な振る舞いを思い出し……。 果たして紫奈は無事リベンジシステムを終え、地獄行きを逃れる事が出來るのか……。
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