《【書籍発売中】【完結】生贄第二皇の困〜敵國に人質として嫁いだら不思議と大歓迎されています〜》4 王城への馬車の中
「クレアは我が國の易先を?」
「存じています。南の絹は祖國でも珍品ですが、バラトニア王國では生産制にっていますよね。それから隣國に穀をおろしていらっしゃって、そこの巖山から取れる金と銀をさらに海の向こうの小國に卸して仲介もなさっている。小國とはいえ蕓の國の細工は見事ですから、その細工品の収益で蠶と職人を買われましたか」
この位は地図を見て各國の歴史を學べば自然と想像がつく範囲だ。お父様たちは、なぜ、と思っていたが、立地の問題である。
フェイトナム帝國側の立地ならば、輝石が採れる國がある。さらには海向こうに真珠の採れる國があるから、それで蠶と職人を買いつければいいのだが、殘念ながら私の祖國は易より侵略という頭だ。多力が強いからといって、それを繰り返していては文化まで一緒に踏み潰してしまう。
バラトニア王國はよくやっている國だ。獨立してくれて、実はよかったと思っている。
他の屬國は小さい。フェイトナム帝國に食い盡くされるだけ食い盡くされて、良いところが消えてしまっては悲しい。
もちろん街道や上下水道の整備、公衆浴場などを作ったりと、フェイトナム帝國の技は役立っている。雇用も生まれるし、植民が口伝で々教えるのはじられていない。
ただ、上限が良くも悪くもフェイトナム帝國になってしまう。
ハッ、とした。私は長く語ってしまい、男を立てることをしていない。恥ずかしい。こういう所が淑たりえないところで、姉や妹にバカにされるところだ。その上ぼうっと考え事までしてしまった。
自然に背中が丸くなって、俯いてしまう。あぁ、戦勝國の王太子に私はなんて態度をとってしまったんだろうか。
「本當に……申し訳ございません……」
「君は何を謝っているの?」
彼の聲に顔を上げた。
驚いたように夕の目を見開いてはいたけれど、その視線はらかく穏やかに微笑んでいる。
(私の話を……聞いてくれた?)
これだから、もっと淑らしくなさい、と言われる私の話をけ止めてくれた? 驚いて、まじまじと顔を見る。
「やはり、君が來てくれてよかった。……さぁ、城に著いたよ。今日からはここが君の國で、君の家で、君は私の妻だ。式はもっと落ち著いて、慣れてからにしよう」
「わぁ……!」
馬車の外には広大な庭園があり、その奧に何階もある左翼と右翼のある城があった。一階は表面は部屋などはなく、そのかわり外に面した通路になっていて、太く蕓的な彫りのった石の柱が支えている。
し奧まった場所にエントランスへのり口があり、馬車は噴水を回るとその柱の下に進んだ。これなら雨の日でもドレスが汚れる事はない。
「素敵な城ですね……!」
「気にった? 部屋も気にってくれると嬉しいな。……もちろん、別室だから安心してね」
私は何を言われているのか一瞬分からず、そして、嫁いできたのだったと理解してぼっと顔が赤くなった。
困った王太子さまだ。……私の混は、ここでは終わらなかった。
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
8 193クラス全員で異世界転移!?~廚二病が率いる異世界ライフ~
日常、ただただ平凡、それは幸せだった。 ある時いきなり表れた仮面の男に 異世界へ飛ばされたクラス一同 大虎や、龍が現れパニックになるクラスメイト達 しかし、そんな狀況でも 一人、冷靜に次を考えるある男がいた!?
8 145職業魔王にジョブチェンジ~それでも俺は天使です~
神々の治める世界に絶望し、たった一人で神界を壊滅させた天使。 二百年後、天使は女神を救うため、ある世界に転生する。 その世界は邪神達によって、魔王に指揮された魔族が蔓延り、神々が殺され、ただ終焉を待つだけだった。 天使は全ての力を捨て、転生する。世界を救うために―――― 「天職魔王ってどういうことだよ!?」 小説家になろうでも投稿しています。
8 164英雄様の非日常《エクストラオーディナリー》 舊)異世界から帰ってきた英雄
異世界で邪神を倒した 英雄 陣野 蒼月(じんの あつき) シスコンな彼は、妹の為に異世界で得たほとんどのものを捨てて帰った。 しかし・・・。 これはシスコンな兄とブラコンな妹とその他大勢でおくる、作者がノリと勢いで書いていく物語である! 処女作です。 ど素人なので文章力に関しては、大目にみてください。 誤字脫字があるかもしれません。 不定期更新(一週間以內)←願望 基本的に三人稱と考えて下さい。(初期は一人稱です) それでもよければゆっくりしていってください。
8 184死んだ悪魔一家の日常
延元紅輝の家族は普通ではない。 一家の大黒柱の吸血鬼の父親。 神経おかしいゾンビの母親。 神経と根性がねじ曲がってるゾンビの妹。 この物語は非日常的な日常が繰り広げられるホラーコメディである。
8 134コンビニの重課金者になってコンビニ無雙する
■ストーリー ・ある日、900億円を手に入れた。世界的規模で寶くじを運営している會社のジャックポットくじに當たったのだ。何に使うか悩んでいたが、家の近くにコンビニが無い事を不便に思い、ひょんな事が切っ掛けでコンビニを始める事にした。 (一番近いのは、二駅隣のホームセンター併設のスーパーマーケット) もっと便利に、もっと、もっと・・と便利を追及して行く內に、世界でも屈指のコンビニ重課金者となっていた。拡張し過ぎて、色々商品も増え、いつの間にかその世界では有名な”最強のコンビニ”になっていた。 そのコンビニに行けば、何でも売っている。 マッチ一本から、原子力潛水艦まで。 いつの間にか、その土地は不可侵となり、國と國との取り持ちまでする様になっていた。『なんで、そんな事に』って?そんなの、こっちが聞きたいよ……ただ単に、便利で安全で快適さを求めていただけなのに。 いつの間にかコンビニ無雙する事になった男の物語。 ---------------------- ■その他 ・少しづつ更新していく予定です。
8 88