《サモナーさんが行く》11
軍手を著けスコップを持ち麻袋を抱えて傷塞草を元から掘り起こす。
この作業も2日目にしてもうプロの領域ではなかろうか?
しかも今後、再度採集する事も考慮して、群生する傷塞草を適當に間引くようにして採取するのだ。
実に配慮の行き屆いた紳士にも通じる行いである。
そう。
このようなしい仕事を完遂するために艱難辛苦を乗り越えて様々なスキルを取得してきたのだ。
見るがいい!この戦果を!
麻袋1袋如き、1時間で満杯にするのなど朝飯前!
それに傷塞草と苦悶草を見分けるをも會得した!
コツは剣道における見切りと同じだ。
相手を正面から見據える。
但し、細かく観察するように見るのではない。
相手の姿の全を視野にれるように見る。
そして凝視することもしない事だ。
木を見て森を見るが如く。
森を見て木を見るが如く。
ほんの僅かな異変も見逃すなかれ。
苦悶草は・・・お前だああああああ!!
まあ大抵は外れてる訳だが。
一種獨特なナチュラル・ハイに自己導を行いながら黙々と作業を進めていった。
師匠といえどオレの脳で何が行われているか、知ることはできまい。
単純作業を延々とこなすとなると、どうしても気分は緩むしミスだって起きる。
必要だからやっているのだ。
これは工夫なのだ。
本當は退屈して飽きてしまうからっていうのは絶対にだ。
例え傍目から見たら危ない薬でもキメているように見えているのだとしても構わない。
自分を偽るのって大変です。
こういう楽しみ方があってもいいじゃないか!
さて。
そんなオレの努力も虛しく、2のオートマトンの戦果はオレのほぼ倍の効率なのであった。
クソッ、こういう仕事だと機械には勝ち目はないのか。
「おお、そろそろ一旦切り上げて晝飯にするとしよう」
師匠のその一聲でオートマトン2もそのきを止める。
いや、君達は理的にメシは食えませんから!
ヴォルフとヘリックスも師匠の聲に反応していた。
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いや、正確には上空より舞い降りるものに反応していたようだ。
ロック鳥は何やら腳に捕まえてこちらに迫ってきている。
今度は一何を狩ってきたのか。
【識別】してみる。
ハンターベア Lv.???
魔 討伐対象 死
またなんか不穏な名前の巨大熊をこの巨大鳥は片腳だけで持ってきてるし。
ハンターがハントされてました。
ロック鳥は一どれ程の戦力なんだ。
その熊の大きさは園で見たことがあるホッキョクグマの獣を楽に上回っている。
師匠が嬉しそうにナイフで剝ぎ取った。
皮と塊が2つだ。
「これがワシの好でな」
手でってみると実にらかそうな、というか手首丸ごとじゃないか、これ?
【素材アイテム】狩人熊の掌 原料 品質B- レア度5 重量1
ハンターベアの掌。らかく味も良いので高値で取引される逸品。
【素材アイテム】狩人熊の 原料 品質C レア度3 重量5
ハンターベアの。獨特の臭みはあるが滋養に富んでいる。
【素材アイテム】狩人熊の皮 原料 品質C レア度3 重量3
ハンターベアの皮。深く保溫効果はそこそこ。皮は厚く加工するのに苦労しそうだ。
掌はなんか見た事がないレア度なんですが。
師匠が新たに召喚魔法を唱えるとまた人形が増えていた。
メタルスキンにもオートマトンにも似た容姿。
だがその表面は明らかにメタルスキンよりも輝いている。
シルバースキン Lv.???
召喚モンスター ???
これまた謎な人形タイプの召喚モンスターだ。
しかし師匠、何をさせるために召喚したんだろうか。
するとシルバースキン、師匠の《アイテム・ボックス》から様々なを取り出していった。
調理道だ。
狩人熊のの骨を外して包丁でスライス、表裏に包丁で筋目をれて塩胡椒に何やら茶のハーブらしきを振った。
そのまま網焼きにしていった。
、抜きしてないのに豪快だな。
狩人熊の掌はを取り除くと、師匠が用意した水で蒸し始めた。
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なんか異様に手際がいい。
さては師匠、普段からこういったアウトドア料理をやらせているでしょ。
「そして苦悶草じゃがな、熱をじっくり通せばちゃんと食える。中々味いんじゃよ」
シルバースキンは狩人熊のから外した骨でスープをとり、それに適當に刻んだ苦悶草を煮込んでいくようである。
いつ用意したのか、パンとチーズもちゃんとあった。
思いもかけずちゃんとした晝食を摂る。
師匠の言うとおり、料理として出た苦悶草はちゃんと食えた。
つか【鑑定】で料理報が見ることができるんだが。
【食料アイテム】狩人熊ののステーキ 満腹度+15% 品質C- レア度3 重量1
筋力値微上昇の効果約1時間
ハンターベアのをシンプルに塩胡椒とナツメグでステーキにした料理。
バフ効果、付いちゃってるじゃないの。
一時的に呪文のエンチャントと同様の効果があるアイテムがあるとはサキから聞いてはいた。
彼にバフって何?と聞いたら呆れながらも教えてくれたっけ。
食料アイテム扱いになってるけど、料理でこういった効果も狙えるのか。
【食料アイテム】狩人熊の掌の清湯蒸し煮 満腹度+10% 品質B- レア度5 重量1
知力値微上昇の効果約2時間
狩人熊の掌を薄い出に浸して蒸し煮にした料理。
珍味とされる狩人熊の掌の料理方法としては最も一般的。
こっちもだ。
狩人熊の掌の料理の効果は魔師系なら誰もがしがるだろうな。
一応、両方ともスクショで撮って保存しておこう。
【食料アイテム】苦悶草の狩人熊スープ煮込み 満腹度+30% 品質C レア度3 重量1
狩人熊の骨でとったスープでを苦悶草を煮た料理。腹持ちが良いのが特徴。
さすがにこの料理にまで妙な効果はないか。
それにしても満腹度高いな!
ステーキにパンとチーズ、それにスープまで食うと満腹度が50%をやや超えたよ。
狩人熊の掌の方は一口だけ味見させて貰った。
うん、旨い。
どこがどう旨いと言うべきか、適切な言葉が出ないのがもどかしい。
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確実に言えることは、が非常にらかくて食べ易い。
師匠はそのあたりも気にっているのだろう。
ヴォルフはスープの出に使った骨を、ヘリックスは熊の欠片を生のまま師匠から貰っていた。
一応確認だけど、君達の主人はオレだから忘れないでね。
食事の後片付けは全てシルバースキンが済ませてしまった。
オレの手伝う暇もなかった。
なんというか、作業に澱みがなく正確で素早い。
オートマトンは恐らくウッドパペットの上位置換っぽい召喚モンスターなんだがシルバースキンは更にその上かもな。
師匠がシルバースキンを帰還させた。
いや、オートマトン2も同時に帰還させたようだ。
確かに麻袋5つが満杯で昨日と同じだけの量を確保している。
じゃあ後は師匠の家に戻ってポーション作だな。
「採集は終わりですか?」
「うむ」
「では次はポーション作ですね」
「うん?まだ用事があるんじゃが」
はい?
えっと。
師匠、その顔はやめて。
「もう一戦、いってみるかの。今度は最初から素手でやってみるかな?」
現狀ですが、HPバーはフルではあるもののMPバーは7割をやや欠いた狀態。
確かにスキルのいくつかはレベルアップしてるんですが、これ以上弟子に綱渡りをやらせますか?
「大丈夫、危うくなったらちゃんと助けるとも。そら、心の準備をしておけ」
オレがハイと答えるのを待たずに呪文を唱え始める師匠。
厳しいです。
これもの鞭なんですかね?
それとも待でしょうか?
「コール・モンスター!」
そして暫く時間が過ぎると、オレの相手がやってきた。
森の方向から迫ってきたのはまたもスノーエイプだ。
ゆっくりとこちらに迫ってくる猿だが、今までとちょっと、何かが違う。
手に何か持っていた。
骨の柄に先端には石を括り付けているのが見て取れる。
石斧、だよね。
嫌な予がして【識別】してみる。
スノーエイプ Lv.5
魔 討伐対象 アクティブ・導
レベルがさっきのより1つ上ですけど師匠。
「すみません、この魔ですがさっきのより確実に強くなってる気がします」
「そうかの?うん・・・おお、間違えてしもうたかもしれんな。まあ一戦してみることじゃな」
師匠、絶対それわざとやってますよね?
し泣きたくなってきた。
結果を先に言えば慘敗でした。
戦闘開始1分もかからず師匠が介、スノーエイプは師匠の魔法一発で葬られた。
その呪文が何だったのか、目を凝らしても何も分からなかった。
一時的なステータス異常でスキルは軒並み使えず、視野は全て曇りガラス越しのような有様だったのだ。
油斷していた筈もない。
元々Lv.4でも強敵だったのだ。
寧ろ慎重に事を運んでいたのは間違いない。
この猿は1つレベルが上がっただけだ。
武を1つ持ってるだけだ。
そう自分に言い聞かせてはいたのだが、はっきり言って同じ猿とは思えない程の差があったように思える。
最初の一撃は回避できた。
意表を突かれたのはその次であった。
手に持っていた石斧を投げてきたのだ。
石斧そのものは避けたが、一緒に突っ込んできた猿のタックルは避けられなかった。
直撃ではなかったのにHPバーは7割ほどが一気に減った、と思う。
というのも酩酊にも似た癥狀がオレを襲っていたのだ。
後でクリティカル・ヒットによる狀態異常発生の説明を読んだ。
それによると、理ダメージの一撃でHPの半分以上を削られた場合には狀態異常のペナルティが起きる可能があるようだ。
オレに起きたのは『意識朦朧』狀態らしい。
各ステータスもそれぞれが一時的に低下するペナルティがあるようだ。
魔法なりポーションなりで回復すれば、神力レジスト判定に功すると狀態回復する仕様になっている。
だがそれもステータス異常を解消できる訳ではないようだ。
一番酷い狀態は『気絶昏倒』で神力レジスト判定するのにすらマイナス補正が付く。
一番軽いもので『眩暈』があり、これは行はできるもののスキル依存行の全てにマイナス補正がつくようだ。
つまりは。
大きなダメージは喰らうと大変って事だな。
を以って験しました。痛覚も込みで。
リアルに吐きそうです、師匠。
「良いかな?もしお前さんが戦えなくなったら召喚したモンスターもまた無力じゃ。意味は分かるじゃろ?」
分かります、師匠。
召喚主が先に倒れたら意味がありませんよね。
確かに召喚モンスターを前衛に、サモナーは基本後衛に位置するのが最も合理的です。
でも今のスタイルを変える気はありませんから。
「それを理解した上で為すべき事を為せば良い。手がない訳でもないじゃろ」
師匠、何かを教えるにしても実地じゃなきゃダメなんですか。
「無理に喋ろうとせんでええ。暫く休んでおれ」
師匠はスノーエイプに剝ぎ取りナイフを突き立てた。
何かを剝ぎ取ったようだがよく見えない。
「皮は研究材料にワシが貰うぞ。骨と石斧はお前さんのでええじゃろ」
目の前にヴォルフが見える。
このまま眠り込みたい所だが、意識を手放してなるものか。
それは自的にヴォルフとヘリックスを帰還させてしまう事を意味する。
「強じゃな、まあそれもええじゃろ」
師匠のロック鳥の背中にはなんとか自力でよじ登った。
そう、この敗北も前向きに考えよう。
死に戻りしなかったのだ、と。
師匠の家への帰路は穏やかだった。
いや、ロック鳥の飛ぶ高度は低めで速度も抑え目ではあるが、寒くなかった訳ではない。
ヴォルフが暖房代わりに寄り添ってくれたので助かった。
移時間を利用して自分の狀況でも確認しておこうか。
ステータス
用値 15(-9)
敏捷値 15(-9)
知力値 18(-11)
筋力値 14(-8)
生命力 15(-9)
神力 19(-11)
酷くやられたものだ。概ねステータス値は4割相當にまで低下って所だろう。
これでは冒険どころではない。
今は出來る事からしておこうか。
師匠が譲ってくれたドロップ品の確認をしておこう。
【素材アイテム】雪猿の骨 原料 品質C レア度3 重量0+
スノーエイプの骨。軽くて丈夫。
【武アイテム:手斧】野猿の石斧 品質D- レア度3
AP+3 破壊力3 重量3 耐久値90 投擲可、程10
雪猿の骨に斧形狀の石を括り付けただけの斧。
手斧サイズで投擲もできる。
スクショだけは撮っておいて《アイテム・ボックス》に保管しておく。
次だ。
フィーナさんに教えて貰った掲示板アドレスを開いて書き込みをしておこうか。
既に書き込んである容をじっくり読む気にはなれない。
なんとか気分をい立たせて報の書き込みだけでもしておこう。
師匠の家に到著した時にはステータス低下のペナルティもかなり緩和されてきていた。
タイムスタンプを確認したら20分でこんなじになっていた。
ステータス
用値 15(-4)
敏捷値 15(-4)
知力値 18(-7)
筋力値 14(-4)
生命力 15(-4)
神力 19(-6)
まだステータス値は7割相當か。
だが半分は回復してるって事だ。
冒険をするにはまだ十分じゃないかな。
でも師匠の手伝いをやる位なら問題ないよね。
一旦、家の2階でボロボロになった服を購した綿の服に著替えておいた。
改めて見ると、ダメージをけた簡素の服は修繕するのが不可能に思えるほどであった。
鎧なりを重ねて裝備していたらアンダーウェアとして十分に長持ちしてただろうに。
もうこれは捨てるしかないな。そうでなければ雑巾にしかなるまい。
地下の作業室にヴォルフとヘリックスを従えて降りていくと、師匠はメタルスキンと先に作業を進めていた。
「いや、無理することはないんじゃがなあ」
「瓶にれる位なら問題ないですから」
師匠は相変わらず錬金を行使し、凄い勢いでポーション作を進めていく。
オレはといえば、瓶を並べてはポーションを斗と玉杓子で次々とれ、《アイテム・ボックス》にれていく。
素早く、ミスなく、正確に。
一回だけミスしかけて瓶同士をぶつけてしまったが問題なかった。
レイナからメッセージが來たのに気を取られたからだが、これを読むのは後回しにする。
まあ作業中だし。
ポーションを400本分、作し終えた所で師匠が作の手を止めた。
まだ傷塞草は麻袋にして1袋以上余っている。
「そろそろ調はどうかな?」
言われて気がついたが、ステータス低下ペナルティは完全になくなっていたようだ。
「はい、大丈夫みたいです」
「うむ。ではワシは下で篭もる。そこの傷塞草、それにこの作業場とは自由に使ってええぞ」
「分かりました、ありがとうございます」
「お前さんが作ってギルドに納品するポーションはこの《アイテム・ボックス》にれておくようにな」
そう言うとまた別の《アイテム・ボックス》を渡された。
その《アイテム・ボックス》は肩掛け鞄で外見は布製の年季のった代だった。
というか師匠、いくつ《アイテム・ボックス》を持ってるんだ。
謎過ぎる。
師匠のお許しもあった事だし、オレ自がけた冒険者ギルドの依頼を果たそうかと思う。
MPバーは全快には程遠く半分といった所だ。
錬金はもうし自然回復してから使おうか。
當面は水作にだけMPは使うべきだ。
作は昨日の手順を仮想ウィンドウに提示しながら進めていく。
とりあえず依頼數30本分の空き瓶を機の上に並べておいた。
最初は傷塞草を1本使ってポーション2本分を作する。完したポーションは2本とも品質はCだ。
オッケー、問題ない。
今度は傷塞草を2本使ってポーション4本分を作する。
やはり問題はない。
簡単ながら手順を確認しながら進めているのだから當たり前なのだが。
同じ作業を繰り返そうとした所である疑問がオレの中で生じた。
ポーションの作手順だ。
1.傷塞草を鉢で擂り潰す。
2.水で溶いて出する。
3.固形を濾紙で濾し取る。
4.出を熱して5分ほど沸騰させる。
5.常溫に冷やす。
6.をギルド指定の瓶にれる。
お茶などでは、その分を出するのには普通はお湯を使用する。
水出しでお茶を淹れる事もない訳じゃないが、その場合は茶葉をより細かくしないと出効率は悪い。
なんでわざわざ水で出してから熱するのか。
擂り潰した傷塞草をお湯にれて出するのは何故ダメなのか。
何故だ。
何か阻害する要因でもあるのか。
論理的に考えると、水で出しなくてはいけない理由、熱を加える理由が必要な筈だ。
そして出後の固形を使って回復丸ができるのもおかしい。
濃するとはいえ、出後の固形に回復効果が殘っている事を示唆しているのではないだろうか?
うん。
検証してみるのもいいな。
でもその前に依頼分のポーションを作してしまわねば。
検証はその後でいいだろう。
夢中になると他の事に気が回らなくなる、それもオレの悪い癖なのであった。
自重しないといけない。
《これまでの行経験で薬師レベルがアップしました!》
そしてポーションの作作業の途中で薬師がレベルアップした。
その後に作するポーションの品質が向上でもするかと思ったが、そんな事もなかった。
ギルド依頼分の30本を作り終えた時點で品質C+が1本、他が全部品質Cで出來上がっている。
あまり変わり映えがしない。
こうして自分でやってみるとやはり師匠の腕前は異様だ。
品質を安定させて生産するのは非常に難しい。
今日、師匠が生産したポーションは400本分、全部が品質Cであった。
脳に品質管理部門でもあるんですか?
工業製品でも品質を均質化するのは地味だが高い技だ。
行き過ぎたオーバースペックはコストアップでしかない。
かといって品質を単純に下げても品質にブレが生じるとスペックアウトするだろう。
安定した品質を保つことができれば、コストダウン出來るのはその為だ。
そうだ、品質C+は冒険者ギルドに納品するのは避けたいので、不足分はまた別に作らないといけない。
つまり素材も時間も余分にかけてしまっているって事になる。
時間は即ち人件費と考えたら立派にコストアップ要因だ。
品質Cを狙って百発百中で品質Cを実現する。
ちょっと挑戦してみたい。
テンポ良くポーション作が進んでいたので、余分だけどもうし作っていく。
なかなかスムーズに作業できた所で最新のポーション作作業を別枠で記憶させた。
思い切って錬金でポーション4本を一気に作ってみる。
4本とも品質Cで作できた。
MPの減りはやはり大きいものの、昨日ほど消費していなかった。
僅かに腕が上がったって事かね?
《これまでの行経験で錬金レベルがアップしました!》
錬金もレベルアップしたようだ。
次の段階に進んでみよう。
傷塞草3本でポーション6本を作する段階へ進もう。
作業工程で最も注意すべきなのは最初の工程で傷塞草を鉢で擂り潰す作業だ。
量が増える分、均質に細かくするのが難しくなるからだ。
念りに擂り潰していく。
手先ので潰しきれていない所をじ取りながら、微妙に力加減を変えていく。
指先に神経を集中させるように、念りに作業する。
ふと思いついた。
この作業はオレのどのステータスが基準になって品質が決まっているのか。
作業そのものは確かにプレイヤーズスキルによるものとしか思えないのだが。
作したポーションの品質には、用度が関わっているのが自然、だよね。
とりあえず今までと同様の作業工程を経てポーション6本を作した。
品質C-が2本、混じってしまっていた。
むう。
やや不満を殘しながらも先程の仮定を元に試してみようか。
仮想ウィンドウに表示された呪文リストから用度を一時的に上昇させる呪文を選択する。
そして実行。
呪文詠唱は自で完した。
「フィジカルエンチャント・アクア!」
ここでステータス畫面も確認しておく。
用値 15(+3)
敏捷値 15
知力値 18
筋力値 14
生命力 15
神力 19
フィジカルエンチャントで+3は初めてだ。
たかが+3だが、これで結果にどう影響するだろうか。
本來であれば、サンプルとして試作數を増やして統計をとらなければ斷言はできないだろう。
自分なりの手ごたえで判斷するしかあるまい。
それに時間を無駄に経過させるのも良くない。
呪文の効果は約15分しかないのだ。
ここでフィーナさんに教えてもらった小技を使ってみる。
仮想ウィンドウを視野の一番上に極細長く表示してバフ有効時間の経過狀況をバーにしてやるのだ。
視覚で分かりやすい表示だ。
作業を急ごう。
きに無駄が出ないように、正確に、慌てず騒がず、それでいて素早くポーション6本を作する。
作し終えた時には額に汗がういていた。
ポーションは6本とも品質Cである。
うん、もっと細かく念りに擂り潰し作業をするのであれば、狙って品質C+も出來そうな気がしていた。
そしてインフォが脳に鳴り響いた。
《これまでの経験で取得が可能な補助スキルに【作】が追加されます》
うん?
これまでの行の何かがトリガーになって、取得できるスキルが増えたようだ。
【作】か。
必要なボーナスポイントが3、現在オレの持っているボーナスポイントの殘りは5だ。
使っちゃおうか。
品質高めのポーションが安定して作できるようになるのならば十分にそれだけの価値はある。
早速取得して有効化した。
さらにもう一回チャレンジしてみる。
フィジカルエンチャント・アクアの効果が切れかかっているのが見えていた。
MPは半分もないが、もう何回かを使うのに問題はない。
今度は意識して品質向上を目指す。
傷塞草は1本、ポーション2本分で作業を進めた。
手早く、それでいて確実に、丁寧に。
これ以上ないって程に作業は順調に進んだと思う。
その結果を【鑑定】してみたらこうなった。
【回復アイテム】ポーション HP+11%回復 品質B- レア度1 重量1
一般的なポーション。僅かにだがHPが回復する。
飲むとやや苦みが舌先に殘ってしまう。
※連続使用不可。クーリングタイムは概ね6分。
2本とも品質B-だった。
品質C+から更に回復量が増え、クーリングタイムも短されている。
短再現用に作業手順は別枠で保存し、【鑑定】結果もハードコピーしておく。
その後は夢中になった。
都合4回、條件を全て変えて試作を進めた。
作する數を増やしてみる。條件は傷塞草を2本、3本とした。
作業工程を高速化してわざと手抜きにしてみる。やや急いだもの、作業途中の出來栄えを見ないで最速で作業したものだ。
いずれでも予測の範疇の結果を得た。
斷言するにはサンプル數を増やしてみないと分からないが、ある程度はできた。
フィジカルエンチャント・アクアと補助スキルの【作】の組み合わせでは明確な品質向上効果がある。
面白いな。
フィジカルエンチャント・アクアは、戦闘の場面で使って武攻撃の命中率向上を狙うものだと思っていた。
こういった使い方も有効とは、ね。
つまり他の呪文にも同じような事ができるのかも知れない。
まるで使っていない他屬のエンチャントもある事だし。
間違いなく今まで屬の呪文は使っていない。
作したポーションを品質毎に整理しておく。
ポーションは上は品質B-、下は品質Dまでまた増えた。
品質Cは冒険者ギルドに納品してしまえばいいし、品質C+も品質B-も冒険で使えばいいだろう。
もうMPバーもかなり減ってるし実験はここまでにしておくか。
いや。
まだもっと出來ることがあるんじゃないかな?
今日購したばかりの軽量カップに品質B-のポーションの中を出した。
數量を確かめて鍋に移す。
同量の水を計量カップに量りとって鍋に移す。
玉杓子で混ぜて空き瓶にれていく。
半分に薄めたらどうなるかの実験だ。
MPいらずで簡単に終わった。早速【鑑定】してみる。
【回復アイテム】ポーション HP+5%回復 品質D レア度1 重量1
一般的なポーション。僅かにだがHPが回復する。
飲むとやや苦みが舌先に殘ってしまう。
※連続使用不可。クーリングタイムは概ね5分。
うん、回復量はちゃんと半減した。実に合理的である。
注目なのはそっちではなくクーリングタイムだ。
3分、短されていた。
これは何を示唆するものなのか。
ポーションの連続使用といった濫用行為を抑制するためにクーリングタイムがあるものと思っていた。
だがこの結果を見ると、他に何かの要素が関わっているように見える。
なんだろうな。
師匠に聞いてみるか。
後片付けをしてると作業場の扉が開いてメタルスキンがってきた。
どうやらもう夕食の時間になっていたようだ。
そして師匠も室してくる。
「どうかな、作業は捗ったかの」
「ギルドの依頼はなんとかなりました。いくつかは自分なりに高い品質のポーションも作れましたし」
「うむ」
夕食のメニューに熊は出なかった。
兎の煮込みらしいが、あのいがらかくなっている。
酸味が結構強くて獨特だった。
殘念ながらバフ効果はない。
「師匠、質問はいいですか?これなんですが」
師匠の目の前で品質B-のポーションと品質B-の中を薄めた品質Dのポーションを見せる。
師匠はじっとポーションを見たまま食事をしながら考え込む様子だ。
「自分で、考えて、それで作ったんじゃな?」
「はい」
「結構。その調子で進することじゃ」
今度は食事を中斷して真剣な表でオレに話し始めた。
「良いかな、何をするにしても自らが學び取るのじゃ。自らに問いかけるのじゃ。學問とはそういうものじゃよ」
「・・・」
「お前さんもいずれは既存の練陣を使った錬金を目にするかもしれないがの、ワシに言わせたらそれこそ邪道じゃ」
「?」
「魔師たるものは世界の理を、真理を追究する學者でもある。そしてその真理の裏をかくのもまた魔師の使命じゃ」
「はい」
「與えられたもの、奪ったもの、金で得たものばかりでは學問にはならんよ」
ああ、知ってます。
強いられているうちは勉強であって學問じゃないって親にも叱られました。
それに、だ。
クーリングタイムが短くなった品質Dのポーションの件、意見を聞き難い雰囲気です。
冒険の合間にでも研究してみようか。
ちょっと考え込んでいたら師匠はいつのまにか食事を摂り終えていた。
メタルスキンが手際よく片付け始めている。
「では今日はこれまで。明日も朝はレムトに納品じゃ」
「はい」
「その後でポーション作、ワシの手伝いじゃな」
つまり今日と一緒ですね。
明日もスノーエイプとの対決は避けられそうもなさそうだ。
一旦、師匠の家の2階で荷の再確認を終えると、夜の森をし探索することにした。
今日はヴォルフがまるで活躍していないからだ。
朝、馬である殘月と鷹のヘリックスとで草原をサーチ・アンド・デストロイ出來たが、狼と鷹ではどうだろう。
狼と鷹、か。
昔見た実寫のファンタジー映畫にあったな。
人同士の男と。
男はが落ちて夜を迎えると狼にそのを変化させ、は朝を迎えるとそのを鷹へと変化させる。
2人は宵の刻と暁の刻の剎那でしか互いに會えない設定だった。
そう、【---】と一緒に観たんだっけ。
あれは何時だったろうか。
【---】は映畫が好きで、ああいった苦難を乗り越えるような語が好きでよく涙を流しながら観ていた。
オレは適當に相槌を打つだけで、あしらうような態度だったと思う。
おっと、いかんな。
そう、狼と鷹、だったな。
は落ちきっていない今のうちならばまだ狩りはできそうだ。
多暗くなっても魔法で明かりを使えばいい。
蟻も蝙蝠もちょっと厄介だが、逃げる事を優先させよう。
草原で一狩りしますか。
森の見張り櫓を背後に見ながらサーチ・アンド・デストロイを敢行してみた。
その結果、いくつかの問題點が浮き彫りにされた。
一番問題になるのは機力だ。
オレの移速度は馬である殘月にまるで及ばない、ヴォルフとヘリックスに対しても同様だ。
まあ當たり前ですよね。
その點を多なりともカバーする手段がある。
フィジカルエンチャント・ウィンドだ。
ほんのちょっとだが移速度を上乗せできた。
次に鷹であるヘリックスだ。
最初は良かったのだが、日が完全に落ちて空に星が見え始めたとたんに高く飛べなくなった。
怖がっているようでもある。
夜目はしは効くようではあるのだが、晝のようにはいかないようである。
次に草原で奇襲攻撃をける機會が多くなった。
ホーンラビットが地面の巣からいきなり飛び出して突っ込んでくるのだ。
ヴォルフの危険察知能力で8割以上は避けられたが、それも完全とはいかなかった。
肩に一撃、まともに食らってしまい、その一撃だけで3割近くもHPバーが削られていた。
結局、日が落ちた後で狩ったホーンラビットはオレにダメージを與えたその1匹だけだった。
この時間帯、兎達は巣から襲い掛かっては失敗すると別の巣に素早く逃げ込んでいく。
追撃は當然出來ない。
晝間と行パターンが違っており厄介極まりない。
最後に謎の存在である。
【識別】出來る距離にまで近寄ってないので、名前すら分からないが、燐のようなものが漂っているのが見えた。
ヴォルフが絶対にオレを近寄らせない勢いで服の裾を噛んで引っ張るので、距離を置くことにした存在だ。
遭遇したのは1回だけ。
草原フィールドにわんさかいる訳ではないようだが、何となく不気味な存在ではある。
一応、スクショも撮ってみたのだが、何が何やら訳の分からない畫像にしかならないのだ。
何でしょうね、これ。
心霊寫真?
夜は草原も森も一段と怖い狀況になるようだ。
それでも日が落ちる前にいくつか果を得ていたので、狩りに來た甲斐はあっただろう。
周囲が真の闇へと変じる前に師匠の家に戻ることにした。
森の見張り櫓にまで戻った所で明かりを付ける。
「フラッシュ・ライト!」
オレの頭上よりやや前の空間に球の照明が出現していた。
周囲10mはかなり良く見えるし、20m先もそこそこ見えそうだ。
意識を凝らして視野を移させると、その明かりは絶妙の位置に移するようである。
便利です。
だが森の中ではその利點は大きくスポイルされる。
木々によっては遮られて大きな影を生んでしまうからだ。
死角は多い。
ヘリックスは完全に空を飛ぶのを止めてロッドの先に佇んだままこうとしなくなった。
その一方でヴォルフは闇をまるで苦にしない。
所々で周囲を見回して警戒しながらオレを導してくれている。
頼もしい奴だ。
事件は師匠の家までもうしの所で起きた。
細いながらも草深い道を進んでいたオレの背後で音が迫ってきて、その音源が姿を現した。
何かの球。
その高さはオレを余裕で超えている。
【識別】してみると、目の前が赤い逆三角形のマーカーだらけになった。
適當に目を凝らすとLv.1のイビルアントの群れである。
ないがLv.2も何匹か混じっているようだ。
いや。
蟻が集っている存在がある。
緑のマーカーが1つだけ見えていた。
HPバーを見ると殘りない。
この中に、プレイヤーが、捕らわれている、のか?
蟻玉から剣がびて振り回されたが、蟻玉の中に飲み込まれていった。
丁度HPバーが目の前でなくなり、緑のマーカーが徐々に薄れていって消えてしまった。
蟻玉はそれ自が一つの生きのように蠢き続けている。
プレイヤーの緑のマーカーが消えると同時にプレイヤーのも消えたようだ。
蟻玉の真ん中が一瞬凹むと蟻達は互いのと絡み合いながら蠢き続ける。
これが死に戻りか。
そしてオレもこうなる運命かも知れないのだ。
どうするか。
決まっていますとも。
逃げよう。
蟻達のきを刺激しないように後ずさりする。
ヴォルフもおとなしく付いてきた。
ヘリックスは置のように固まっている。
距離が開いた時點で走り出した。
背後で何か音がしたように思うが構ってはいられない。
そのまま駆け出した。
背後の音は近付いて來る。
急げ、急げ!
その音はカチカチとした音でありながら、幾層にも重なった音となってオレの耳を叩く。
急げ、急げ、間に合え!
仮想ウィンドウの呪文リストからフィジカルエンチャント・ウィンドを選択して実行する。
どうしてこうも時間の経過が遅いのか。
「フィジカルエンチャント・ウィンド!」
しだけだが蟻達の音が遠ざかっているようだ。
本當にしだけだ。
師匠の家の門に辿り著いても門が開くのには時間がかかる。
今のうちに出來るだけ引き離さないと危うい。
家の明かりが見えた。もうしだ。
そこからはただ全力疾走で走ることしか頭になかった。
何やらインフォがあったようだが今はそれ所ではない。
急げ!
門に辿り著く。
門はゆっくりと、いつもの速さで開いていく。ああもう!
後ろを振り返ると明らかにさっきよりも數の増えたイビルアントの大群が見えた。
何で蟻玉が2つに増えてやがりますか。
オレの傍で控えていたヴォルフが低く唸り戦う姿勢をとる。
ヘリックスも羽が一層膨らんだように見えた。ロッドの先で翼を開き。蟻を威嚇するかのように軽く鳴いた。
フラッシュ・ライトの明かりの下で赤く點滅するマーカーが舞する。
蟻の甲もを反して奇妙にしい景を生んでいた。
背筋を襲う不快は頂點に至り、オレは吐き気を堪える事ができず、その場で盛大に吐いてしまっていた。
勝ち目のない戦いを覚悟したその時、オレの両脇から地響きが起きた。
大きな巖塊がいて迫っている。
いや、いていたのは石塁の一部のようだ。
それは今や石塁ではなくなっていた。
2つの巨大な石塊の上には黃のマーカーがある。
【識別】が自然に働いて、その正を知る事になった。
ストーンゴーレム Lv.???
召喚モンスター 迎撃態勢
師匠が言ってたストーンゴーレムがこれなのか。
その高さはオレの3倍はあろうかという巨だ。
頭はあるが顔らしきものはない。
ゆっくりと蟻の群れに向かっていく。
そして左側のストーンゴーレムの肩にはもう1つ黃のマーカーが見えていた。
師匠のマギフクロウだ。
フクロウが音もなく空へと飛んだのが合図となったかのように。
戦いは始まった。
いや、躙が開始された。
ストーンゴーレムはゆっくりといているようでいながら攻撃に転じると意外に速い。
拳を振るえば數匹の蟻を纏めて叩き潰した。
足で踏みつけたら地響きとともに數匹を纏めて踏み潰し、文字通り平たくしてしまった。
大雑把な戦い方だが確実に戦果を上げている。
オレもヴォルフも、そしてヘリックスも目の前の敵を迎撃する。
正直、次々と寄って來る蟻を払いのけるのが一杯であった。
ヴォルフもヘリックスも追い払うのを優先としていて、中々止めを刺すまでにいかないようだ。
2のゴーレムが急速に蟻の數を減らしているのだが。
なんと言っても減っていく數以上に迫ってくる數が多いようだ。
追加で何匹もの蟻が森の中から迫ってきていた。
ゴーレムはオレの左右の位置を占めて寄って來る蟻を次々と屠り続けている。
オレはヴォルフと共に中央で蟻を払いのけ続けた。
時に回りこんできた蟻が背後に迫ることもあったが、ヘリックスが上空から襲って排除してくれていた。
迎撃の陣形がいつのまにか形され、それぞれの役割が自然と定まっていた。
蟻の増える速度は落ちてきていたが、まだまだ蟻の數は多い。
それが何だったのかは最初分からなかった。
周囲が一瞬、明るく照らされ、何かが焦げるような匂いが漂ってきていた。
何が起きた?
蟻の群れを見るとかなりの數がかないまま煙を上げている。
そして次の瞬間、何が起きていたのかを見ることになった。
翼を広げた師匠のマギフクロウ、その両翼から広範囲に亙って何十本もの雷撃の槍が降り注いだ。
しく、そして容赦なく殲滅していく。
そしてもう一撃が放たれ、蟻の群れは全滅した。
《只今の戦闘勝利で【け】レベルがアップしました!》
《只今の戦闘勝利で【魔法】レベルがアップしました!》
《これまでの経験で取得が可能な補助スキルに【ダッシュ】が追加されます》
《これまでの経験で取得が可能な補助スキルに【耐久走】が追加されます》
《只今の戦闘勝利で召喚モンスター『ヘリックス』がレベルアップしました!》
《任意のステータス値に1ポイントを加算して下さい》
呆然とインフォが流れる仮想ウィンドウを眺めていた。
ヘリックスのステータス値が表示されていて、敏捷値が上昇していることが示されていた。
任意ステータスアップは筋力値を指定しておく。
召喚モンスター ヘリックス ホークLv1→Lv2
用値 10
敏捷値 22(↑1)
知力値 18
筋力値 11(↑1)
生命力 10
神力 12
ヘリックスのステータスが表示された仮想ウィンドウを閉じると一気に張の糸が切れた。
助かった、というのが正直信じられない。
《終わったようじゃな。そこの後片付けはお前さんに任せておくぞ》
マギフクロウを通じて師匠の聲がしていた。
片付け、ですか。
凄まじい景を前に呆然とするより他なかった。
時間がどれだけかかるんだ、これ?
剝ぎ取りナイフを手にして蟻の死の山を見た。
結局、蟻の死からアイテムを剝ぎ取る作業には1時間以上を要した。
主人公 キース
種族 人間 男 種族Lv3
職業 サモナー(召喚師)Lv2
ボーナスポイント殘2
セットスキル
杖Lv2 打撃Lv2 蹴りLv2 関節技Lv1
回避Lv1 けLv2(↑1)召喚魔法Lv3
魔法Lv2(↑1)風魔法Lv2 土魔法Lv2 水魔法Lv2
錬金Lv2(↑1)薬師Lv2(↑1)
連攜Lv3 鑑定Lv3 識別Lv3 耐寒Lv2 摑みLv2
馬Lv1 作Lv1
裝備 初心者のロッド 綿の服 布の靴 背負袋 アイテムボックス
所持アイテム 剝ぎ取りナイフ
召喚モンスター
ヴォルフ ウルフLv3
殘月 ホースLv1 帰還してお休み
ヘリックス ホークLv2(↑1)
用値 10
敏捷値 22(↑1)
知力値 18
筋力値 11(↑1)
生命力 10
神力 12
【書籍化&コミカライズ】関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました
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