《《書籍化&コミカライズ決定!》レベルの概念がない世界で、俺だけが【全自レベルアップ】スキルで一秒ごとに強くなる 〜今の俺にとっては、一秒前の俺でさえただのザコ〜》なんだここは

今日はルリスとのデートで一日が終わった。

アイスを食べたり、観名所を回ったり……実に楽しい時間を過ごしたものだ。

そしても沈み、そろそろ解散しようかというタイミングで、ルリスが衝撃的な発言を放ってきたのだ。

「――でもアルバート、どこに泊まるの?」

……と。

そう。

そうなのである。

まさかフェミア街に住むわけにはいかないし、宿で生活するのも抵抗がある。多くの金貨を持っているとはいえ、こちとら貧乏生活がについてしまっているからな。

宿泊だけでお金を使うなんて……考えただけでゾッとする。

――というわけで。

俺はなんと、ルリスとともに王城を訪れていた。

ここではルリスも変裝する必要がないし……堂々と姿を曬しているルリスと、俺は手を繋いで歩いているのである。

「あの殿方……いったいどなたかしら……?」

「たしかバルフレイ様にさえ勝利した《勇者》様だとか……」

「まあ……。お顔も格好いいし、タイプかも……」

王城を歩いている最中、そんなヒソヒソ話がひっきりなしに聞こえてきたんだよな。

片や王に、片や勇者。

注目を浴びるのもわからないではないが。

「じゃあアルバート、とりあえず一緒の部屋で寢よっか♪」

「寢るかっ!!」

さすがにそれだけは思いっきり否定しておくことにした。

――夜十時。

「……ね、寢付けない……」

高級ベッドの上で寢返りを打ちながら、俺はひとり、そう呟いていた。

ふかふかなベッド。おしゃれな部屋。寒くも暑くもなく、快適に調整されている室溫。

たしかに心地よい部屋には変わりないのだが……どことなく、落ち著かないんだよな。

昨日の今日で々あったのもあるし、この短期間で、俺の人生は大きく変わっていったからな。

ここで落ち著いていられるほど……俺は人間ができていない。

――そうだ。あれ(・・)、使ってみるか?

ふと思い立った俺は、ひとまずベッドから降りることにした。ざわりのいいカーペットが衝撃をけ止めてくれるので、これまた心地の良いが襲ってくる。

――――

【全自レベルアップ】によってアルバートのレベルが急速に上がりました。

レベル:487

攻撃力:35963

力:34092

魔法攻撃力:45675

魔法防力:41934

速さ:63093

神域覚醒まで:あと513

使用可能なスキル一覧

・【鑑定】

・【闇屬魔法】

・$$$$%$

――――

――そう。

このスキル一覧の最後にある――「$$$$%$」という表記。

実は昨日から気になっていたんだが、結局、詳しいことはわからずじまいなんだよな。

【鑑定】も【闇屬魔法】も有用なスキルではあったわけだし、きっと危険なものではないと思うんだが……

「いっちょ、試してみるかな」

スキル発。$$$$%$――

心のなかでそう唱えた、その瞬間……

「うっ…………」

ふいに視界が眩いばかりのに包まれた。

目の前が、真っ暗になる。

なにも見えなくなる……

そして気づいたとき、俺はまったく別の場所にいた。

――ここは、どこだ……?

豪華な調度品の數々。天井に敷き詰められたシャンデリア。壁面に掛けられている、見るも高級そうな絵畫。

王城……ではないな。

どこかの屋敷だと思われるが、これはどこかで見たことあるような……?

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