《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》まとめて黙らせるしかないみたいだ

僕たちを取り囲んだ冒険者達が、武を構えて威嚇してくる。

「小僧、すぐにその魔から離れろ。まだ子供とはいえ、危険度SSランクの魔だぞ! すぐに殺すべきだ!!」

『……グルルルルル』

向けられた殺気に対して、フェンが唸り聲を返す。

フェンリルが危険度SSランク魔として登録されていることは僕も知っている。

だけど、フェンが誰かに危害を加えようとしたわけでもないのに、まさかこんな扱いをけるなんて……。

僕は戸いながら、両者の間に割ってった。

「待ってください。確かにまだギルド登録はできていません。でも、これから行うので――」

「そういう問題じゃない。魔使いたちが連れ歩いている他の魔とは、危険度が違いすぎる。そもそもAランク以上の魔を、人間が使役することなんて不可能だ」

「ギルドには、Aランク以上の魔を登録できないという決まりがあるんですか?」

「決まりなんてどうだっていい。そもそもAランク以上の魔を登録しようとしたやつなんて、今まで一度もいなかったんだから」

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「定められた決まりでないなら、頭ごなしにだめだというのはおかしいと思います」

「おまえは知らないんだろうが、Aランク以上の魔ってのは、手慣れた冒険者が數人がかりで倒すもんなんだよ。それを一人の人間が使役するなんて無理無理。それに、危険度の高い魔は何かしでかす前に駆除すべきだろ!」

「……申し訳ありませんが、あとはギルドの方に直接説明させてください。とにかくこの子は狂暴ではないので、武を下ろしてください」

「馬鹿をいうな。そいつは俺たちがこの場で仕留める。――フェンリルの素材は、破格の値段でさばけるしな。おまえも山分けの仲間にれてやるから、どけって」

……なるほど。

そういう目的があったのだったら、やけに好戦的なのも頷ける。

改めて僕たちを取り囲む男たちの顔を見回すと、靜観している冒険者たちに比べて人相が悪い。

「さあ、その獣を駆除する理由は理解できただろ。さっさとどけ」

先頭にいる男が腰の銃を抜き、フェンに向かって構える。

僕は男から視線を逸らさずに、フェンの前に立った。

『主……』

「ここは僕がなんとかするよ。君は危険な魔なんかじゃないってことを証明するためにも、フェンは今、手を出したらだめだ』

『わかった……。主に迷はかけたくない。お願いする』

「うん、任せて」

「おい、何をぶつぶつ言ってやがる! そこをどかないなら、おまえの命も保証できないぞ!」

「どんなふうに脅されても僕はどきません」

「このガキが……フェンリルを連れているぐらいで粋がりやがって! だったら、好きにするがいい!!!」

先頭の男が銃をしようとして構える。

フェンが後ろにいるから、避けるという方法は選択できない。

守りながら戦うのなら、どの能力を使うべきか。

とっさに判斷を下し、魔法シールドを発させる。

男の放った弾丸たちはシールドにめり込み、ピタリときを止めた。

「くそっ……! あのガキの加護は魔法シールドか! 銃では相が悪いらしい!」

「だったらこれでどうだ!!!」

今度は、銃使いの男に同調する冒険者達が、剣を手にして一斉に攻撃を仕掛けてきた。

一人一人相手にするのは面倒だ。

「風魔法、発

僕が魔法シールドしか使えないと思い込んでいた冒険者たちは、ぎょっとした顔できを止めた。

その直後、彼らは僕が放った竜巻に飲み込まれた。

竜巻の中でぐるぐる回る冒険者たち。

僕が竜巻を消し去ると、彼らは次々と床の上に落下した。

山のように積み上げられた冒険者たちは、目を回してびている。

間髪れずに、今度は氷魔法を発させ、氷で作り出した檻を彼らの上に落とす。

この中に閉じ込めておけば、僕がギルドの人と話す間、冒険者たちが力ずくで邪魔をしてくることもないだろう。

「お前、い、いや、あんた……一何者なんだ……!」

僕が近づいていくと、彼らは恐怖のあまり目を見開き、震えながら抱きあがった。

「ひぃっ……止めを刺すのはやめてくれえええッッッ……!!!」

「あなたたちが手を出さなければ、これ以上何もしません」

氷の檻の中の冒険者たちがごくりと息を呑む。

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