《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》ギルドマスターからの特別な提案
僕とフェンの信頼関係を理解してもらえたところで、職業登録に関する的な説明がはじまった。
「それでは順を追って話そう」
「よろしくお願いします」
ギルドマスターの話は以下のような容だった。
職業登録をするには、職業ごとの実力試験をけて、それをクリアしなければならない。
試験は難易度ごとに分かれていて、FランクからSSSランクまである。
FランクからAランクまでの間だったら、どの難易度の試験をけるか選ぶことができる。
つまり一度も試験をけたことのないものが、Aランクの試験に挑むことも可能というわけだ。
Aランク以上は順番に上がっていかなければならないし、試験をけるためにはいくつかの條件を満たす必要もあるそうだ。
たとえばSランクをける場合は、ギルドで経由でAランクの依頼を三十回以上功させていなければならないとか。
「君は魔使いになりたいのだったな?」
「はい。フェンと共に行するためには、魔使いになるのが一番よさそうなので」
Advertisement
僕は迷うことなく答えた。
「ふむ。君がんでいる魔使いという職種に就くためにも、もちろん試験をける必要がある。試験は、試験による模擬戦闘と、希するランクの依頼をひとつ功させるという容になっている」
「なるほど」
模擬戦闘と、依頼の功か。
どちらも初めてのチャレンジすることなので、ちょっと張する。
ギルドで試験をけ、見事合格すると、【魔使い】ライセンスというものが発行されるらしい。
ライセンスを攜帯していれば、公共の乗り、たとえば乗合馬車や船などに魔を同行できる。
それから、町の商業施設や宿、酒場などにも魔を連れて出りも可能になるそうだ。
「ちなみにギルドでけられる依頼は、多くの場合職業指定がなされている」
「前衛職限定依頼、とかそんなじですか?」
「ああ。実をいうと、前衛の攻撃職がけられる依頼に比べて、魔のサポートに頼りがちな魔使いのけられる依頼の數はかなり減る。そのうえ、報酬もあまり期待できない」
報酬がないというのは、生活費を稼ぎたい僕にとって死活問題だ。
「そもそも魔使いはパーティー向けの職種なため、単の魔使いを必要とする客なんてめったにいないと思ったほうがいい」
「つまり、魔使いとして仕事を探したいなら、先にパーティーを組む必要があるということですか?」
「そういう事になるな。駆け出しの冒険者、しかも需要のない魔使いとパーティーを組んでくれる者が、どれほどいるかわからないが」
魔使いって職種、不利すぎるんじゃないかな。
「ふっ、君が今何を考えているかわかるぞ。そこで提案がある。君は【悪喰】の加護によって、様々な魔法を使えるうえ、魔に関する知識も得ている。その能力があれば、特別上位職である賢者の試験にもかるかもしれない。どうだ。チャレンジしてみないか?」
ギルドマスターの重たげな瞼が上がり、きらりと瞳が輝く。
「特別上位職なら引く手數多だし、しかも依頼ごとの報酬が破格だぞ」
やけに上位職を推してくるな。
とはいえ、僕の中で最重要項目はフェンと一緒にいられるかどうかなので、迷う余地はない。
「フェンと行を共にしたいので魔使い以外は考えられません」
「そう急いで答えを出すな。私は魔使いを諦めろと言ってるわけじゃない。魔使いと賢者、両方の試験をけてみてはどうだ?」
「そんなことできるんですか?」
ギルドマスターは、意味深な笑いを浮かべた。
「うちのギルドでそんな挑戦をした者は今まで一人もいないが、別にじられているわけじゃない。そもそも職業の掛け持ちをしているのは、旅慣れた上級冒険者でも稀なのだ。百人の中に一人いるかいないかというところだな」
「それってかなりハードルが高いってことですよね」
「君ならできるような気がするが、どうだ?」
そう言って、ギルドマスターが前のめりになる。
「……なんでそんなに職業試験の掛け持ち験を押すんですか?」
「試験の合格率はギルドの評価にも影響する。だから相手が君でなければこんな提案はしていない。だが、萬が一うちのギルドから二職同時にパスする超大型ルーキー賢者が現れたとしたら――。確実に來年の予算をがっぽり増やしてもらえる……!」
『下心満載な機だ……』
呆れたようにフェンが言う。
まあ、たしかに。
でも、それを隠さないギルドマスターの態度が卻って潔くて、嫌な気持ちはしない。
僕は苦笑しながら、ギルドマスターを見た。
「まあ、今の話は半分冗談だとして、チャレンジしてみないか?」
僕はし考えてから、フェンに視線を向けた。
「フェン、どう思う?」
『主の判斷に任せる。我は何があろうと主についていくだけだ』
生活していくうえで、フェンに苦労はかけたくないしな。
「わかりました。挑戦してみます」
「そうか! この試験に合格すれば、君の人生にまた新たな伝説エピソードが生まれるな」
「伝説エピソード? なんのことです?」
「大賢者と同じ加護を持っていることも、數百年に一人の逸材だということも、誰も従えたことのないフェンリルを連れていることも、全部何百年先まで語り継がれる伝説エピソードではないか……!?」
「はあ……」
「まったく、君は自分のすごさをまったく自覚できていないようだな」
ギルドマスターは笑いながら、武骨な手で僕の肩を叩いた。
ブックマーク&評価ありがとうございます!
本日あと1話更新します。
「続きが気になる」「早く更新しろ」などと思ってくださいましたら、
スクロールバーを下げていった先にある広告下の『☆☆☆☆☆』を、
『★★★★★』にして応援していただけるとうれしいです。
複數話更新のモチベーションアップに繋がるので、どうぞよろしくお願いします……!
戀人に別れを告げられた次の日の朝、ホテルで大人気女優と寢ていた
彼女に振られ傷心のまま自棄になり酒を煽った巖瀬健太は、酔った勢いで居酒屋で出會った一人の女性と一夜を共にしてしまい後悔に駆られる。しかし、早々に一人立ち去る女性を見て、関係はこれっきりなんだと悟り、忘れようと努めたが……二人は隣人関係であり、奇妙な交友関係が始まりを告げることになる。
8 182【8/10書籍2巻発売】淑女の鑑やめました。時を逆行した公爵令嬢は、わがままな妹に振り回されないよう性格悪く生き延びます!
公爵令嬢クリスティナ・リアナック・オフラハーティは、自分が死んだときのことをよく覚えている。 「お姉様のもの、全部欲しいの。だからここで死んでちょうだい?」 そう笑う異母妹のミュリエルに、身に覚えのない罪を著せられ、たったの十八で無念の死を遂げたのだ。 だが、目を覚ますと、そこは三年前の世界。 自分が逆行したことに気付いたクリスティナは、戸惑いと同時に熱い決意を抱く。 「今度こそミュリエルの思い通りにはさせないわ!」 わがままにはわがままで。 策略には策略で。 逆行後は、性格悪く生き延びてやる! ところが。 クリスティナが性格悪く立ち回れば立ち回るほど、婚約者は素直になったとクリスティナをさらに溺愛し、どこかぎこちなかった兄ともいい関係を築けるようになった。 不満を抱くのはミュリエルだけ。 そのミュリエルも、段々と変化が見られーー 公爵令嬢クリスティナの新しい人生は、結構快適な様子です! ※こちらはweb版です。 ※2022年8月10日 雙葉社さんMノベルスfより書籍第2巻発売&コミカライズ1巻同日発売! 書籍のイラストは引き続き月戸先生です! ※カクヨム様にも同時連載してます。 ※がうがうモンスターアプリにてコミカライズ先行掲載!林倉吉先生作畫です!
8 77mob少年は異世界で無雙する⁉︎(仮)
ある雨の日、佐倉 悠二は下校中どこからか落ちてきた酒瓶に當たり死んでしまった… 目が覚めた時、目の前には神様がいた。 そこで悠二は異世界に行くか天國に行くか問われる。 悠二の選ぶ決斷は…
8 104シスコン&ブラコンの天才兄妹は異世界でもその天賦の才を振るいます
───とある兄妹は世界に絶望していた。 天才であるが故に誰にも理解されえない。 他者より秀でるだけで乖離される、そんな世界は一類の希望すらも皆無に等しい夢幻泡影であった。 天才の思考は凡人には理解されえない。 故に天才の思想は同列の天才にしか紐解くことは不可能である。 新人類に最も近き存在の思想は現在の人間にはその深淵の欠片すらも把握出來ない、共鳴に至るには程遠いものであった。 異なる次元が重なり合う事は決して葉わない夢物語である。 比類なき存在だと心が、本能が、魂が理解してしまうのだ。 天才と稱される人間は人々の象徴、羨望に包まれ──次第にその感情は畏怖へと変貌する。 才無き存在は自身の力不足を天才を化け物──理外の存在だと自己暗示させる事で保身へと逃げ、精神の安定化を図る。 人の理の範疇を凌駕し、人間でありながら人の領域を超越し才能に、生物としての本能が萎縮するのだ。 才能という名の個性を、有象無象らは數の暴力で正當化しようとするのだ。 何と愚かで身勝手なのだろうか。 故に我らは世界に求めよう。 ───Welt kniet vor mir nieder…
8 80夢見まくら
射的で何故か枕を落としてしまった兼家海斗は、その枕を使って寢るようになってから、死んだはずの幼なじみ、前橋皐月が出てくる夢ばかりを見るようになった。そして突然、彼の日常は終わりを告げる。「差し出しなさい。あなたたちは私達に搾取されるためだけに存在するんですから」絶望と後悔の先に――「……赦してくれ、皐月」――少年は一體、何を見るのか。
8 99余命宣告された俺は、召喚された異世界で美少女達と共に世界を救います
電車にひかれそうになっていた女性を助けた高校二年生、寺尾翔太。 しかし、女性を助けたは良いものの、自分は電車にひかれてしまう……。 かと思いきや? 突如異世界に召喚され、余命宣告された翔太。殘された命で、美少女達と共に世界を救えるのか……!? アホな仲間たちに振り回されながらも、今日も翔太は世界を救う!
8 59