《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》二職同時験ってとんでもないことですよ!?
二職まとめて試験をけることが決定した後。
「さて、次は書類の準備だな。――マーガレット來てくれ」
ギルドマスターが窓口に続く扉から呼びかけ、付嬢のマーガレットが再び姿を見せる。
「魔使いと、賢者の職業試験をまとめて行うことになったから、書類を用意してくれ」
「えっ!? 二職まとめてですかっ!? そんな……前代未聞ですよおおお!?」
目を真ん丸にしてマーガレットがぶ。
ギルドマスターは『これくらいレアなことなんだぞ』というように、僕を振り返って笑った。
「ああ、そうだ。ディオ君、試験のランクは自的にAランクになるがいいだろう? 賢者は特別上級職だから、Aランクより下が存在しないのだ」
Aランクって、選択できる中で一番難しかったのでは……?
僕が答える前に、ギルドマスターはマーガレットにAランクの試験書類を用意するよう指示を出してしまった。
まあ、いっか。
しすると、マーガレットが紙の束を抱えて戻ってきた。
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「ここからは私が説明させていただきますね! それにしてもさっきはすごかったです……!! あんな大人數の冒険者を一瞬で倒してしまうなんて! そんな実力を持った方が、まだ冒険者ギルドに登録すらしてなかったって、ほんと驚きですよおおお」
すごいすごいと言いながら、マーガレットが僕の顔を覗き込んでくる。
彼の勢いに圧倒され、僕はたじろいだ。
「はっ! す、すみません! 私ったら興してしまって……! えへへ。では、こちらが書類になります。注意事項が書いてあるので、確認してくださいね」
最初に渡された書類には、基本的な注意事項――たとえば、試験の指示にしっかり従うことなど――が書かれていた。
二枚目と三枚目には、模擬試験と依頼注試験の的な流れが記されている。
「魔使いの試験はちょうど今日ギルドにいらっしゃるので、一応、この後でも模擬試験をけることも可能です。普通は準備などで、ひとつき後ぐらいに予約をれられる方がほとんどですが」
「準備?」
「えっと心の準備というか」
「ああ、じゃあ、今日けてきます」
できるだけ早く魔使いのライセンスがしいし、心の準備ならすでにできている。
「賢者の模擬試験は、後日になるってことですか?」
「はい、最短で明日予約をれられます」
「じゃあ、お願いします」
あれ?
でも、別日に試験をけるのなら、二職同時に験するってことにはならないよね?
一つずつけるのと何も変わらないと思うけれど。
そんな疑問を口にしたら、マーガレットは勢いよく首を橫に振った。
「とんでもないですよおお! さきほどもお話したとおり、通常は試験に向けて修行をしたりと、準備期間にひとつき以上かけて挑戦するんです。連日模擬試験をける時點でセットで挑むってことになりますよ。それを置いておいても、本試験は魔使い兼賢者必須という條件のものをけることになるので」
「なるほど。本試験はセットでけられるんですね」
そこで新たな疑問が浮かんだ。
「ギルドマスターの話だと、複數の職業資格を持っている冒険者の數は多くないみたいでしたが、複數職の資格が必要な依頼は普通にあるんですね」
「いえいえ! 本來は魔使いと賢者がいるパーティーで挑むべき依頼に、一人でチャレンジすることになるんです。これ、ほんっっっっとうにレアケースなんですっ。だから、ギルドマスターがこの験の仕方を特別に許可したっていうのが、私には信じられなくて……! ディオさんの才能にめちゃくちゃ期待してるんだと思います!!!」
拳を握り締めたマーガレットが、勢いあまってにじり寄ってくる。
苦笑を返すしかできない。
「ははは……」
「ああっ、す、すみません! また私ったら……!! ギルド職員って、特別に強い冒険者が現れたとき、が騒いでしまうんですよおお。ギルドマスターも、今まで見たこと無いぐらいにはしゃいでらっしゃいますしね!」
「はしゃいでる……? そうかな……? まあちょっと冗談とかは言ってたけど」
「それは大はしゃぎですよ! 普段のギルドマスターは、何が起きてもじないですし、表も全然変わらない方なので!!」
その人、さっき、興して立ち上がって椅子を倒したり、息まいてしゃべってたよな……。
僕はどう反応していいのかわからず、頭を掻いた。
「すみません、話を戻しますね……! ――えっと、あっ……。そうだ、これがまだ殘っていたんだ……。……最後にこの書類にサインをもらわないといけなくて……」
それまで笑顔だったマーガレットの表が曇る。
一枚だけの違う用紙。
赤のその紙には、試験中事故が起きた場合、冒険者ギルドは責任を負わないという注意書きがなされていた。
「冒険者ギルドで行われる試験は、決して安全とは言えません。殘念ながら毎年、何人かお亡くなりになる方がいらっしゃるんです……。とくに実地で依頼をこなしてもらう時に事故が起こりやすくて……。命がけの試験になってしまうので、それでも構わないという場合だけサインしてください……」
僕はフェンを振り返った。
自分は問題ないというように、フェンが頷く。
僕も、冒険者という職業が危険と隣り合わせなことは理解できているつもりだ。
マーガレットからペンをけ取り、自分の名前を書き込む。
「ありがとうございます。魔使いの試験はすでに準備ができています。これから試験會場にご案しますね」
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