《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》注目されたくないのに困った

アリシアは素材袋に白蓮魚をしまいながら、おすすめの素材屋の場所を教えてくれた。

商店街のり組んだ路地を進んだ先にあるその店は、アガサばあさんなる人が営んでいて、知る人ぞ知る素材屋らしい。

「水の壁、表まで積み上げられた木箱、屋の上の風見鶏。うん、この店みたいだ」

『くんくん……。……いろんな魔が干からびたような臭いがするな……』

鼻に皺を寄せて、フェンがげえっという表を浮かべる。

「外で待ってる?」

『いいや、ついていく。その代わり――』

たっとジャンプして、僕の足にしがみついてくる。

どうやら抱っこしてしいようだ。

フェンのを持ち上げると、僕の腕との間にすぽっと顔を突っ込んでしまった。

『これならしはマシだ……』

なるほど。

「すみませーん」

呼びかけながら店る。

店の中は、を橫にしないと歩けないくらい素材箱の山でごちゃごちゃしていた。

「はいはい、ちょっと待っておくれ」

しわがれた聲がして、ごそごそと人のく気配がある。

Advertisement

言われたとおり待っていると、びっくりするほど小柄なおばあさんが店の奧からヌッと姿を現した。

この人がアガサばあさんだろう。

かなりの高齢に見えるが、意外なことに杖も持たずぴょこぴょこと軽快な足取りでこちらまでやってきた。

「いらっしゃい。おんやあ、見ない顔だねえ」

分厚い丸眼鏡の奧の小さな瞳が、僕の顔を覗き込んでくる。

「はい、はじめまして。冒険者になるためにこの街に來たばかりの者です。このお店は、薬師のアリシアさんに紹介してもらいました」

「なるほど、アリシアちゃんの知り合いかい。でも、そんな新人さんをどうしてうちの店に寄越したのかね。あたしゃお得意さん以外はもう、よっぽど珍しい素材以外買わないし、アリシアちゃんも十分承知のはずだけどねえ。まあ、一応、何を持ってきたのか見せてもらおうか」

「お願いします」

僕は手にしていた素材袋をアガサばあさんの前に置いた。

「スライムコアでもってるのかね。ふふふ」

ひな鳥を見守るような顔で、ニコニコしながらアガサおばあさんが素材袋を開く。

「ん? んんっ!? んんんんんっっ……!?!?!?」

袋の中を二度見した途端、おばあさんの優しげな眼がカッと見開かれた。

「こ、これは白蓮魚の素材……!? しかも鱗にに幻の髭までー!!!?!? な、な、なななんてことじゃー!!!!」

驚きの聲を上げて、そり返ったおばあさんの腰から、バキッというイヤな音が聞こえてきた。

「あっ……いかん……。腰をやってしもうた……」

「ええええ!? 大丈夫ですか……!!!?」

腰を痛めるほど驚かないで……!

そう思いながら、僕は慌てておばあさんのもとへと駆け寄った。

「下手にかないほうがいいので、そのままじっとしていてください。今、魔法で回復させますから!」

僕はアガサばあさんの腰に回復魔法をかけた。

「……! これは、よく効く回復魔法の使い手だねえ。一瞬で痛みが消えちまったよ。ありがとうねえ」

「いえ、でも今のは応急処置のようなものなので。あとでアリシアさんに布を譲ってもらって屆けますね」

「……今時珍しく親切な若者だ……。冒険者志者さんだからって、軽んじた態度を取ったりして悪かったね……。反省反省……。嫌な年寄りにはなりたくないもんだよ……」

軽んじるなんていうほどの態度を取られた覚えはないので、僕は笑顔を返した。

「しかし、こんな代どうやって手にれたんだい?」

「えっと……」

例のごとく騒がれたりするのが苦手なので、ちょっと迷ったけれど、さすがに出所を説明しないで買い取ってくれというのも無理がある。

とにかくできるだけなんでもないことを伝えるような調子で説明をしてみた。

のだが――。

かえって逆効果だったようだ。

「なんてこったい!!!!! 白蓮魚を!? 生け捕りにして!? 持ち帰ったっておまえさん!!!! そのうえ、そんな『森で木の実拾ってきました』みたいな口調で!!!!! おまえさんにとって白蓮魚なんて大した相手じゃなかったってことだろう!?」

「あ、いや、あー……」

「もしかして、街に現れたとんでもないルーキーっておまえさんのことかい!?」

「へ?」

「そのルーキーさんの噂でもちきりなんじゃよ!!!」

「よくわからないけれど、僕ではないと思いますよ?」

「その子犬のような生き、フェンリルではないのか?」

「あ、はい、そうです」

「冒険者ギルドで何十人もの冒険者を一人であっさり倒してしまわなかったか?」

「あっさりかはわかりませんが……」

「魔盜難事件の犯人を捕まえたのもおまえさんではないのか?」

「……一応」

「やっぱり噂になってるのはおまえさんではないか!!!!」

……噓だろう。

竊盜団逮捕のニュースでみんなが騒いでいるのは知っていたけれど。

そこから発展して、僕自のことが噂になってるの……?

【※作者からの大切なお願い】

皆様のおかげで現在日刊ハイファンランキング1位まで上がれました……!

本當にありがとうございます!

気持ちにお応えできるよう週末寢ないで書き続けます!(*•̀ᴗ•́*)و

なんとか週間ランキングの表紙を目指したいので、どうか一度だけお力を貸してください……!

下にある☆☆☆☆☆を★★★★★に変えていただけると、ポイントを追加できます。

第一部完結に向けて、本日もまだまだ更新がんばりますので、ご支援よろしくお願いします!(๑´▿`๑)

    人が読んでいる<【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔物なら、僕が食べ盡くしましたよ?~>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください