《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》ルーキーにあるまじき特別扱い
祝賀會の翌日。
王都にある冒険者ギルドの本部から、僕のライセンスが屆いたとの連絡をけたので、フェンとキャスパリーグを伴いギルドへと向かった。
ギルドへ著くとマーガレットによって応接室へ案されたのだけれど、彼の様子がいつもと違う。
「昨日はありがとうございました。……あ、あのっ、とても楽しかったです私……。…………」
「マーガレット?」
「あっ、すみません……! ……ライセンスあとで見せてくださいね……!」
元気がないっていうか、妙に張してる?
首を傾げる俺の隣で、マーガレットが応接室の扉をノックする。
ここは初めて冒険者ギルドを訪れた日に、ギルドマスターから説明をけた部屋だ。
「ああ、ディオ君。來たか」
マーガレットと同じようにい表をしたギルドマスターが、僕に気づいて軽く手を上げてみせた。
前回ギルドマスターが座っていた席には、別の人間の姿がある。
「彼がそうか?」
ソファーに憑れ掛かっている男が、ギルドマスターに問いかける。
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「ええ。今、ご紹介を……! 彼がこのたび我がギルドで初めて二職同時試験に合格したディオ・ブライド君です。――ディオ、こちらは本部からお越しになられた人事部長のホランド・フェラーさんだ」
本部の人間か。
どうやらマーガレットとギルドマスターがやたらと張しているのは、彼のせいらしい。
人事を擔當する本部の人間の機嫌を損ねたりしたら、どんな目に遭うかわからないと怯えているのだろう。
「よろしく、ディオ君。君のライセンスを預かってきたよ」
「よろしくお願いします」
ホランドさんが手を差し出してくるので、握り返す。
年齢はおそらく二十代後半。
ギルドマスターよりずっと若いが、地位は彼のほうが圧倒的に上なのだろう。
ギルドマスターの接し方からそうわかった。
黒いコートをにまとい、ブーツもグローブも黒。サイドが短く刈りあげられた髪だけでなく、瞳まで真っ黒だ。
この辺りの冒険者とは雰囲気が全然違う。
都會の人間らしく、些細なところまで作が洗練されていた。
何よりただ座っているだけなのに、場を掌握しているのはこの人だと思わせるような圧倒的な存在がある。
ギルドマスターやマーガレットが張して委するのも理解できた。
ぴりついた空気の中、ホランドさんが僕の冒険者ライセンスを取り出した。
「さあ、け取りたまえ」
「ありがとうございます」
カードはしっかりとした特殊な素材でできている。
冒険者ギルド公式認定ライセンス。
という文字の下に、魔使い・賢者ランクAと記載があった。
そしてさらにその下に、大きくディオ・ブライドの名前が記されている。
カードを手にしたことで、自分がギルドの試験に合格できたのだという実がわいてくる。
ほっとしたのと同時に、うれしくもある。
「――さて。君の優れた才能と、數日でし遂げた功績についてはおおむね報告をけている。とくに、ギルドの職員が迷をかけた件については、俺からも謝罪させてもらうよ」
「いえ、あの、気にしないでください」
ホランドはふっと笑って、足を組んだ。
「では、最も重要な話に移らせてもらおう。俺が関心を持っているのは、奈落の谷についてだ。君が奈落の谷にり、多くのSSランク魔を討伐したというのは本當か?」
ったというより落とされたわけだし、討伐したというより悪喰の力で吸収しちゃっただけなんだけど。
ホランドさんから事細かに詳細を話すよう言われ、自分ではもう飽きがきているエピソードを披した。
追放、殺害未遂、加護の覚醒、奈落の谷での探検、そんな話を。
「なるほどな。口で説明されただけなので完全に信用することはしないが、――そのフェンリルを連れていることを考えると、調査する価値は十分あるようだ。しかし、ひとつ大きな疑問がある。君はなぜ奈落の谷にれたんだ?」
「え?」
どういう意味だろう……?
困する僕を見たホランドさんは、「なんだ、知らないのか」と呟いた。
「奈落の底のように魔の巣窟となっている危険なダンジョンは皆、魔法結界が張られていて、一般人が迷い込まないようになっている。冒険者がダンジョンに潛る際にも、ギルドで手続きを行って、結界師に魔法結界の解除をしてもらわないとれないはずなんだ」
「……僕は兄に連れて行かれたので、兄が結界の解除を事前にしてもらっていたのでしょうか?」
「いや、それは変だ。冒険者でもない一般人が申請を出しても、結界解除の許可などおりるはずがない」
「兄と結託していた人は神だったので、その人が手を回したのかもしれません」
「なるほど……神なら、場合によっては許可を得られるかもしれないな」
ホランドさんは顎をでながら、しばらくの間、考え込んでいた。
「……結界についてとりあえずわかった。話は変わって、君に一つ提案がある。この機會に、奈落の谷の探索を行ってみてはどうかと、本部に申請を出して、こんなものを持ってきた」
ホランドさんが一枚の用紙を、テーブルの上に置く。
見てみろと作で示され、僕は紙を手に取った。
「これは――依頼書?」
差し出された紙はAランクの依頼書だった。
依頼人は冒険者ギルド本部となっている。
その直後、橫から依頼書を覗き込んできたギルドマスターが、び聲をあげた。
「んなッッ!? 冒険者ギルド本部から、ディオ君指定で依頼がっただとぉッ!?!!!」
僕は、驚きのあまり目を見開いているギルドマスターを振り返った。
……最初に會ったころ、マーガレットはギルドマスターのことを何事にも揺しない、落ち著いた人だなんて言っていたけど、僕の前では顔蕓全開でんでいることがめちゃくちゃ多いな。
「ギルドマスター、そんなに驚くことなんですか?」
「もちろんだともッ……! ギルド本部が冒険者を名指しして依頼を出すことなんて超の付く特例だ……!!」
「はぁ……」
通常をあまり理解できていないので、特例と言われても実がわかない。
「……しかもディオ君は今日、正式にライセンスを得たばかりのルーキーだというのに……」
これまで僕がギルドマスターを驚かせるようなことをした場合、彼は手放しで喜んでいた。
しかし、今は様子がちょっと違う。
顔は悪く、両方のこめかみから冷や汗を垂らしている。
何かを案じるように、揺れる瞳。
「……それだけ期待をかけられているのだろうが、この依頼はまずいぞ、ディオ君……」
どういうことだろう?
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