《【書籍化】悪喰の最強賢者 ~兄のせいで『加護なしの無能は出て行け!』と実家を追放されたけど、最強の力が覚醒したので無雙します。危険度SSランクの魔なら、僕が食べ盡くしましたよ?~》力試し

冒険者ギルドを統べているのは、この人なのか……。

本部のギルドマスターといえば全冒険者の管理を行う立場にある。

だから、なんとなく強面の男を思い描いていたのだ。

想像と違いすぎて正直驚かされた。

「ふっ、私が本部のギルドマスターなのが意外なようだな?」

心でじていたことを見事にいい當てられ、僕は苦笑いを返した。

「すみません、ギルドマスター。勝手に髭もじゃのおじさんを想像していたので……。まさかあなたみたいに人なの人だとは想像もしてなかったです」

「ふははっ。素直でよろしい。だが、人は見かけによらないのだよ。それからギルドマスターという呼び名は、自分の所屬しているギルドの長に対して使うだけでいい。私のことは皆、レイリィと呼ぶ」

レイリィさんがにっこりと微笑む。

他の幹部たちと違い、彼は僕の味方なのだろうか?

いや、まだ結論を下すには早すぎる。

その証拠に、ホランドさんが引っかかる言葉を口にした。

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「ディオ君。いくらギルドマスターの見目が麗しくとも騙されたらだめだぞ。その人の中は超好戦的なおっさんだからな」

「えっ」

「おいおい、ホランド。おっさんとは酷い言い回しじゃないか」

呆れ混じりの眼差しをレイリィさんがホランドさんに向ける。

……否定するのは『おっさん』の部分だけなんだ?

「あの……好戦的っていうのは……?」

何となく嫌な予を覚えて聞き返すと――。

「つまりこういうことさ」

にやりと口角を上げたレイリィさんが、右手をすっと掲げる。

「空間転移魔法、発!」

あっと思ったときには、レイリィさんの発させた転移魔法によって、僕は彼とともに異空間に飛ばされていた。

「……」

辺りを見回せば、天も地もない広がりが三六〇度果てなく広がっている。

現実世界とはまったく異なる景だから、新鮮ではある。

ただし、間違いなくずっといたい場所ではない。

時の流れすらじられないような無機質な空間だから、長い間留まり続けたら緒不安定になりそうだ。

「どうだ? この空間であれば、周囲に気を配る必要なく全力で戦えるのだ」

……なるほど。

そういうことか。

レイリィさんの発言から、なぜ異空間に飛ばされたかを悟る。

「僕の力試しでもするんですか?」

「察しのいい子は大好きだ。それではさっそくはじめよう!」

有無を言わせぬ態度で、レイリィさんが宣言する。

どうやら付き合うしかなさそうだ。

僕が覚悟を決めるのと同時に、レイリィさんは両手を構えて魔法を詠唱した。

すぐさま輝かしいが放たれ、無數のの矢が僕に向かって襲いかかってくる。

強力な威力の攻撃を矢継ぎ早に放てるなんて。

さすが本部のギルドマスターなだけある。

は一切攻撃の手を緩めない。

そのうえ一分の隙も見せないため、僕は守りに徹するほかなかった。

「避けてばかりでは私に傷一つつけられないぞ」

攻撃を続けながら、レイリィさんが余裕の笑みを浮かべる。

やっぱりこの人はレベルが違う。

しかもどうやらレイリィさんはかなり戦い慣れしているらしく、考えるより先にいている節が見られた。

殘念ながら、経験の淺すぎる僕はまだ全然その域に達していない。

「私と自分の違いに気づいたようだね。そうそう、考えてからくのでは遅い。と頭に行パターンを刻みつけてしまうのだ」

レイリィさんは僕の弱點を指摘しながら、どんどん攻撃を撃ってくる。

「とはいえ、それでもぎりぎり間に合わせて、防できているのは素晴らしいね!」

「なんとかかわしてるだけなので、褒められると微妙な気持ちになります」

「おっと。會話するだけの余力はあるのかい? 面白いじゃない。だったら、これでどうだい?」

こちらに向かって放たれるの矢のきはさらに変則的なものになった挙句、スピードと威力まで増している。

をひるがえして避けたとしても、矢はすぐさま方向転換して、執拗に僕を追い回す。

……このままじゃキリがないな。

レイリィさんは僕のスタミナが切れて、きが鈍くなるのを待っているらしい。

そうなる前に、なんとかしないと。

「こうなったら一か八か……」

僕はピタリときを止めた。

その瞬間、さんざん僕を追い回していた無數のの矢が僕に向かって降り注いだ。

「……っ」

息を止めて、なんとか踏ん張る。

「……!? なぜ避けない……!?」

突然予想外の行を取った僕に向かって、レイリィさんがぶ。

その直後には、僕の放った攻撃魔法が彼の目前に迫っていた。

「しまった……!!」

さすがのレイリィさんも目前まで迫った攻撃を避ける余裕はなく、上空へと吹っ飛ばされた。

もちろん彼はしっかりを取り、問題なく著地をしてみせたが……。

「……」

顔を上げたレイリィさんの頬に一筋の切り傷がついている。

は指でその傷にれると、先端についたを見て、ふっと笑みを浮かべた。

を流したのなんて何年ぶりだろう……。坊や、やるな?」

「いえ、まだまだです……」

レイリィさんはかすり傷を負っただけだが、僕のほうはさっきくらった攻撃のせいで、全傷だらけなうえ、肩で呼吸をしている狀態だ。

実力の差は歴然としていた。

世の中にはこんなに強い人がいるのか……。

それを知ったことで、わくわくする気持ちが止まらない。

「僕はもっと戦い方を勉強しないとだめですね。今の一応全力の攻撃だったんですが、切り傷しかつけられないなんて……」

「ふっ……ふははは! いいね! 気にった! 私は予想外というものが大好なのだ! これで君を心から侯爵様に勧められるよ!」

「……は?」

侯爵様とは……?

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