《【書籍化】勇者パーティで荷持ちだった戦闘力ゼロの商人 = 俺。ついに追放されたので、地道に商人したいと思います。》15 ヤック村の大旅館
俺は『ヤック村までモーモーを仕れに行く』という裁で、ヤック村までの護衛を集める依頼をギルドに出した。
ちなみに指名だ。
俺がキルケット西ギルドで指名を出して雇った護衛は、バージェスとクリスの2名。
ちなみにロロイは、そもそもが俺のパーティメンバーだからノーカウントだ。
そして俺たちは、ウシャマという家畜化されたモンスターに乗って、キルケットを出発した。
ウシャマは、俺が荷馬車を買う時にセットで付いてきた荷馬車牽引用のモンスターだ。
俺は自分の倉庫に荷馬車を丸々れられるので、ついてきてしまったウシャマは不要だったのだが…
ロロイがとても可がっていて返卻もできず、そのままお屋敷の庭の隅で飼っていた。
ウシャマのは頑丈で、人2人くらいならゆうに上に乗せて歩ける。
だから今回、鞍を買ってウシャマに騎乗しながらヤック村に移することにしたのだ。
のんびりした格なので、あまり走ったりするのは得意でないようだが。そもそも歩幅が広いので徒歩よりは速い。
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その上、慣れれば乗っている分には全く疲れない。
返さないでよかったとつくづく思った。
ウシャマがいれば、楽な上に移の時間をしは短できる。
『【上級】キルケット→ヤック村間の商隊(2名)の護衛』
依頼主、商人アルバス
特記事項、指名→「魔法剣士バージェス」→「剣士クリス」、ウシャマ1頭の貸與有り
報酬、各7,200マナ(全額前払い)
キルケット行きの護衛を雇った時よりも若干割り引いたのは、ウシャマ貸與の分と『割引』ってことにしておいてしい。
「俺も、1人分の頭數に數えられていいのか?」
そう言って、クラリスは始めかなり戸っていた。
だが…
「ゴブリンやウルフェス相手なら、クリスはもう十分に護衛が務まる腕だろう? 何も問題はないさ」
と、俺が言い。
「よかったじゃねぇか。商人アルバスが、『剣士クリスはもう、いっぱしの冒険者だ』ってよ」
と、バージェスにもそんなことを言われると…
クラリスは涙目になって鼻をすすりはじめた。
「全部、バージェスのおかげだよ…」
→→→→→
ヤック村。
今思えば、この村で勇者ライアンにクビを言い渡されてから、俺の第二の人生が始まった。
可い妻と娘が出來たのも、あそこでライアンたちと別れたからこそだ。
「おかえりなさい、あなた」
「おかえり、お父さん」
全員がウシャマに騎乗した俺たちの一行は、徒歩よりもかなり早い2日半の行程を経てヤック村に辿り著いた。
そして、アルカナの銭湯旅館のり口でアルカナとプリンに出迎えられていた。
「ただいま。なかなか顔を見せに來れず、すまなかった」
「ウシャマに乗って來るなんて…本當に『商人』ってじになりましたねぇ」
とびきりの笑顔のアルカナ。
今すぐにでも抱きしめたくて仕方がなかった。
「そっちはそっちで、かなり羽振りよくやってるみたいだな」
だが、皆の手前、我慢だ我慢。
「いえいえ。出て行くマナも多いので、経営は火の車ですよ」
アルカナのそれが謙遜であることは明らかだった。
なにせ、たった約半年見ない間に旅館は凄いことになっているのだ。
俺の知っている頃の3倍の規模に拡張されている上、共同浴場があった場所までもを飲み込んでいる。
隣の『住居、兼、薬草商店』だった場所も、旅館と同じく、元の3倍くらいの大きさの建が建っていた。
薬草の乾燥場など、アルカナの薬草農場関連の施設も、それぞれに皆新しくなっている。
そして、半年前よりもさらに多くの人で賑わっていた。
「々あって。お隣の共同浴場まで私たちが管理できることになったの…」
プリンが、し言いづらそうにそう言った。
始めは泊まりの客が行き來しやすく一部をつなげる程度だったのだが。
共同浴場の管理人の年がアルカナの旅館を手伝い始めたこともあり、その結びつきは次第に強くなっていったという。
そしてついには…
俺は既にアルカナの手紙で知っていたが。
プリンはお隣の共同浴場の年と結婚したことを、俺に打ち明けた。
バージェスが隣で白目を剝いてたが…それは気にしない。
「アルカナから聞いてる。プリンが選んだ相手なら、俺は反対なんかしないさ」
「あら、一番最初に選んだ相手との結婚は、認めてもらえなかったけど?」
そう言ってプリンは、ちょっと膨れて俺を睨んだ。
「アルバス!! いったい誰だそれはっ!!」
「バージェスじゃないから安心しろ」
……俺だ。
隣でアルカナが苦笑している。
「どうぞこちらへ…。ゆっくりと、旅の疲れを癒してくださいね」
すっかり旅館の將が板についているアルカナに案され、俺たちは旅館の施設の説明をけた。
今の薬草風呂は。
規模が拡張されて浴槽が増え、きちんと男別々になっているとのことだ。
元々は村の共同浴場だったのだが…
『村人はこれまでと同様の金額で浴できる』という條件で、最終的にはアルカナが買い取る形になったらしい。
あれ?今回は『混浴でバラすぜ』大作戦なんじゃ…
流石にの子であるクラリスを、わかってて男湯にらせるわけにはいかないぞ。
「混浴はなくなったのか?」
俺がそう聞くと。
プリンがあからさまに白い目を向けてきた。
「お父さんは、混浴にりたくて帰ってきたの?」
「えっ!? いやぁ、その…」
しまった!
アルカナはプリンに、今回の事を話していないようだった。
そうなると、今の俺の発言はただの変態発言になってしまう。
「ロロイも混浴にってみたいのです。の付き合いなのです!」
ロロイ! それはフォローになってない。
むしろ悪化してる。
「そうだなぁ、の付き合いだなぁ」
バージェスがロロイの言葉に鼻を垂らしながら同調し…プリンは完全に引いていた。
俺は違うんだ! 俺は…
バージェスの手前、詳しく説明できないのがもどかしくて仕方がなかった。
→→→→→
アルカナによると、普段は使用していないVIP向けの風呂があるのだそうだ。
キルケットの貴族が、妻などの家族を伴って訪れた時。その家族が一緒に、家族だけでることができるようになっているらしい。
これには貴族たちは大喜びで、このVIP向けの風呂を作ってからというもの、何人かの貴族が定期的に訪れてくれるようになっているそうだ。
旅館経営者アルカナ…なかなかのやり手だ。
普段はそれなりの額のマナを取るそうだが、今は滯在している貴族もいないので特別に俺たちのために無料で解放してくれるとのことだ。
「というか。アルバスさんは私の旦那様で、この旅館の経営者の1人なのだから…そもそもここの施設を使うのにマナはいりませんよ?」
そう言えばそうだった。
俺、1番最初以外は特に何もしてないけどな。
そして、俺たちは今日から泊まる部屋へと案された。
ロロイの1人部屋。
バージェスとクラリスの男2人部屋。
「あれ、俺は…?」
「あら…それを私から言わせるつもりですか?」
そう言って、アルカナがちょっと上目遣いで俺を見てきた。
隣でバージェスがプルプルと震えているが、俺の目にはもうアルカナしか見えてないぜ!
もう…今からの高鳴りが抑え切れません!
後で聞いたら。
こうやってクラリスとバージェスを自然に2人部屋にするのも、アルカナの作戦のらしかった。
うまくバラしたその後のことまで含めて、それなりに計算されているようだ。
やっぱりやり手だぜ、アルカナ。
適當に考えたとか言って、マジごめん。
そして…
クラリスとバージェスは運命の時を迎えるのだった。
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