《【書籍化】勇者パーティで荷持ちだった戦闘力ゼロの商人 = 俺。ついに追放されたので、地道に商人したいと思います。》19 剣士の余談

そしてこれは余談だが…

魔法剣士バージェスと剣士クラリスが正式に結婚をするのはなんと。

これからさらに數年後の話だった。

ヤック村の一件以來。

吹っ切れたクラリスは男裝をやめ、事あるごとにバージェスに「の子」「妻候補」としてガンガン絡んでいくのだが…

バージェスは、なんだかんだと言い訳がましく逃げ回るのだった。

それを、クラリスがガンガン追いかけまくる。

どこまで逃げようとも追いかけ続ける。

そんな関係を數年続けた後。

ついに我慢の限界に達したクラリスが、半ば強引にバージェスの寢所に押しかけて選択を迫り…

そしてついに結婚へと至ったのだった。

遙かに年下の妻のに敷かれながら。魔法剣士バージェスは生涯を通してただ1人の妻をし続けたという。

そして、2人の子寶にも恵まれることとなり、幸福な晩年を送った。

また、これも余談だが…

剣士クラリスは、その後、元聖騎士の夫の名に恥じぬような、素晴らしい二つ名を手にすることとなる。

『剣聖』クラリス

魔法を扱えないクラリスが、バージェスの魔法剣を參考にして獨自に編み出した…

剣に闘気(オーラ)を纏わせて戦う闘気剣の習得スキル。

その技はのちに流派として確立される。

そして最高レベルの習得難度でありながら、世界で最も有名な剣士の技と言われるほどに広く知られることとなるのだった。

その剣技の始祖として、クラリスは後に『剣聖』の名を冠することになるわけだが……

それはまだまだずうぅぅぅーーっと先の話だ。

実際のところ…

クラリスは無名のまま、かなりの長期間を、商人アルバスの護衛隊の1人としてすごすことになる。

そして、俺(アルバス)とロロイは…

男裝をやめて吹っ切れたクラリスが。

たじたじのバージェスにグイグイと迫る様子を、時にヒヤヒヤ、時にニヤニヤ。

そして若干もどかしい思いを抱えながら、すぐ近くで眺め続けることになるのだった。

オークション本番に向けての売りとか、名前だけ出てきてる盜賊団とか、お金持ちのエルフとか、アマランシアさんの再登場だとか、々と伏線ぽいもの出しておきながら、いろいろと不完全燃焼なのは、この章が「オークション編(前編)」の位置付けだからかと思われます。

「オークション編(後編)〜キルケットの錬金師編〜」も、一応大まかには書き上がっておりますが、今一度容見直したいので、投稿の再開まで數日ばかり間を空ける予定です。

もしお暇でしたら、またお付き合いくださりますと嬉しいですm(_ _)m

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