《【書籍化】【SSSランクダンジョンでナイフ一本手渡され追放された白魔導師】ユグドラシルの呪いにより弱點である魔力不足を克服し世界最強へと至る。》18.かたりべ
日が暮れないうちに村へと向かうべく歩みを進めていたが、馬車のない二人が明るいうちに到達するのはやはり難しかった。
道中で魔に遭遇して戦闘になったせいもあるが。
「よし、今日はここで野営だね」
「......あ、あの、すみません、私が足を痛めなければ」
リアナは申し訳なさそうに足をさする。
「ん? しかたないよ。 君は歩きなれている旅人でもなければ冒険者でもないんだ、足も痛むさ」
戦闘訓練は積んでいるが、こうして長距離を徒歩で移するなんて事、無かったんだろう。
途中から足を引きずるように歩いていたので、ここで野営をすることにした。
「でも、辺りも闇に包まれて......夜の魔は恐ろしいと聞きます。 私のせいで......本當にごめんなさい」
「大丈夫。 ていうか、僕も疲れていたし......君が気に病む必要はないよ。 さ、馬車から持ってきたテントをはって野営の準備をしようか」
実のところ僕はユグドラシルの迷宮からオーラが供給され続けるので、疲れはおろか、力が盡きることはない。
けれどせっかくの旅の仲間だ。大事にしてあげたい。
二人でテントを組み立て、魔石で火をおこし軽い食事をとる。メニューは干し。保存食で品質もダメになりにくく、かさばらず持ち運びやすいので旅人や冒険者の旅のお供として良く食べられている。
「ん、この干し、香辛料が効いていて味しいね」
「はい、と、とっても味しいです......!」
うん、しは元気が戻ったかな?にこにこと干しを頬張る彼に僕は懐かしいあの人を思い出す。彼も元気でいると良いけど。
「それにしても」
「?」
「れ、レイ様はどうしてそれほどお強いんですか?」
「......僕?」
「は、はい......私、訓練の一環で一度だけ王都で上級聖騎士様の訓練試合を見させていただいたんです。 レベルの高い戦闘を観戦し、學べと言われて......確かにレベルの高い試合ではありました。 しかし、レイ様はその騎士様とくらべても......遙かに強いというか......きが全然違っていて......」
「そ、そう?」
「お、おそらく私の主観なんですけど......上級聖騎士様でもレイ様のきについていけるお方はいないと......先ほど戦ったベアウルフはDレートの魔でしたが、俊敏に優れた魔と有名です。 そのベアウルフが目で追えないスピードだなんて......本當にすごいです......」
な、なんかくすぐったいな。ベアウルフは冒険者時代になんどかやりあった事がある。
確かにその時はベアウルフのスピードについていくのでやっとだったけど、ユグドラシルの迷宮の魔との戦闘をへて、今ではベアウルフ程度のスピードでは止まってすら見える。
「ありがとう、ほめてくれて......護衛としても嬉しいよ」
「い、いえ、譽めるだなんて恐れ多いです......! すみません、そんなつもりでは」
彼があわてふためいている時、テントの外から何かを引きずって歩くような音が聞こえた。
「......ま、またベアウルフ、でしょうか」
「いや、この気配は......おそらくベアウルフより位の高い魔だ。 行ってくる」
「え、で、でも、テントには魔除けの呪文が書かれてますよ? だから襲ってはこられないはずで......」
「確かに。でもその効果があるのは一定レベルの魔獣までだ。 このテントに刻まれている呪文であれば、今外にいるやつは簡単に破って襲ってくるよ」
「そ、そんな......外にいる魔獣って、一何がいるんですか?」
「......臭いと気配からするに、アンデッドテラーかな」
「!? あ、アンデッドテラー!? そ、そんな......何故、こんな場所に」
驚くのも無理はない。アンデッドテラーは死者の語りべ、ここらには居るはずのない魔獣だ。
では本來であればどこに分布しているのか?答え、魔王城。
【とても重要なお願い】
お読みいただき、ありがとうございます!
もし、続きが気になる!と思っていただけたら、広告の下にある☆☆☆☆☆を押して応援してくださると嬉しいです。
面白いと思っていただけたら星5つ、あんまり面白くないと思ったら星1つ。もちろん正直にじた気持ちで!
よければブックマークもよろしくお願いします!
執筆を続けていく力になりますので、よろしくお願いします。
無能魔術師の武器 ~Weapon Construction~
10年前、突如誰にも予測されなかった彗星が世界を覆 った。その後、彗星の影響か、人々は魔法を使えるよ うになった。しかし黒宮優は魔法を使うことができな かった。そして、無能と蔑まれるようになった。 そして、彼はある日、命の危機に襲われる。 その時彼はある魔法を使えるようになった……。
8 77グンマー2100~群像の精器(マギウス)
2100年のグンマーは、半知成體ビーストとの戦いの最前線。 群馬で最高の権力と知能、精神力を持つ少年少女達の生徒會。 名は、群馬最高司令部、通稱GHQ(Gunma・Head・Quarters)。 此れは、グンマー人によるグンマー物語であるかもしれない。 ★は挿絵等有り 人類の敵、ビースト。 OTONA(國連)や首都圏首席との政治的対立。 首都圏、栃木・茨城・千葉連合との武力衝突。 色んな事が起こる予定。 アルファポリス様にも投稿
8 77転生魔王、冒険者になる
「あれ、ここどこ? あー、俺転生して魔王になるんだんだっけ?」 俺ことユウキは高校でのいじめにより自殺した。だが、たまたま自分の納めている異世界の魔王が壽命で死に、次期魔王となる転生者を探していた神に選ばれ、チートをもらい魔王になることになった
8 152【嫌われ體質】自覚したら最強?かも
主人公『五色 大輔』は生まれ持っての【嫌われ體質】、幼馴染みが居ない、小さい頃から回りの者に嫌われる、友達も居ない、ペットも犬、貓、鳥、金魚にも嫌われる。生き物から嫌われ、病気にも嫌われ、死んだら神にも嫌われていた…。ネタバレ注意、主人公以外にも迷い子(転生者)複數登場。
8 53現人神の導べ
この物語は、複數の世界を巻き込んだお話である。 第4番世界:勇者と魔王が存在し、人と魔が爭う世界。 第6番世界:現地人が地球と呼ぶ惑星があり、魔法がなく科學が発展した世界。 第10番世界:勇者や魔王はいない、比較的平和なファンタジー世界。 全ては4番世界の勇者召喚から始まった。 6番世界と10番世界、2つの世界から召喚された勇者達。 6番世界の學生達と……10番世界の現人神の女神様。 だが、度重なる勇者召喚の影響で、各世界を隔てる次元の壁が綻び、対消滅の危機が迫っていた。 勇者達が死なない程度に手を貸しながら、裏で頑張る女神様のお話。 ※ この作品の更新は不定期とし、でき次第上げようと思います。 現人神シリーズとして処女作品である前作とセットにしています。
8 129デザイア・オーダー ―生存率1%の戦場―
「キミたちに與える指示は一つだけ。――ボクに従え」機械都市。誰かが初めにそう呼んだ。世界中に突如出現した機械生物【ドレッドメタル】は人類の主要都市を奪い、鋼鉄で構成された巨大建造物『機械都市』へと変貌させた。脅威的な機械生物と戦うために編成された、機械都市攻撃派遣部隊に所屬する小隊指揮長「亜崎陽一」は、特殊な能力を持つ『覚醒者』の少女「緋神ユズハ」と出會い、機械都市東京の奪還を目指していく。超大規模なエネルギー兵器群、超常的な力を行使する覚醒者たち、最先端の裝備を駆使して戦う一般兵。ーーようこそ、絶望に染まった戦場へ
8 123