《【書籍二巻6月10日発売‼】お前のような初心者がいるか! 不遇職『召喚師』なのにラスボスと言われているそうです【Web版】》第1話 コラボイベント開催

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28歳になるOL哀川圭(あいかわけい)は數日前、通勤電車の中でとある広告を目にした。ジェネシス・オメガ・オンラインというVRを用いたネットゲームの広告だ。普段ならゲームに興味を持たない圭だったが、その時ばかりは違った。

「これ……バチモン?」

そこに映っていたのは圭が子供の頃に好きだったアニメ【バーチャルモンスターズ】のキャラクターたちだった。アニメもゲームも殆ど興味の無い圭だったが、バチモン(バーチャルモンスターズの略稱)だけはブルーレイBOXやフィギュアなどを収集している。

(待って、VRMMOってことは、ゲームの世界でバチモンと遊べるということ!?)

それに気が付いてからの圭の行は早かった。次の土曜には機械に詳しい妹に泣きつき、ゲーム機の購やアカウント登録を完了した。そして今、お禮の食事を奢ってようやく戻ってきたのだ。

『しかしお姉がVRMMOとはねぇ……あれ、若い子が斷然有利だから、勝負とか挑まないほうがいいよ~』

と、妹談。どうやら以前遊んだことがあったらしい。圭は妹に、ゲームに興味ない人間だと思われていた為、VRゲームについていけるのか酷く心配されていた。

「ふっ、あまり舐めないでほしいわね。これでも昔は【ろくよん】で鳴らしたものよ」

VRゲームと據え置きゲームではジャンルが違うが、圭のようなゲームに疎い人間にとってはどちらも同じなのだ。

ちなみにその【ろくよん】でも、妹に勝ったことはない。

外行きの服からラフな部屋著に著替えた圭は機材を頭に裝著し、ゲームの電源をれた。本やネット接続の設定は妹がやったが、ゲームの設定はログインしてからとなる。

「それじゃあ行きますか。待っててね、私のバチモンたち!」

こんなにわくわくしたのは、いったいいつ以來なのだろう。そんなことを考えながら、圭はゲームを起した。

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