《【書籍二巻6月10日発売‼】お前のような初心者がいるか! 不遇職『召喚師』なのにラスボスと言われているそうです【Web版】》第176話 今日の話はコント! コンだけに!
「さぁあああ! まさかの結果となった第一試合。その熱もまだまだ収まりませんが、続けて第二試合です! 男同士の熱い戦いの後はたちの華やかな戦い! それでは両チームの場です!」
會場にアナウンサーの言葉が響く。
オーロラビジョンにデカデカとプレイヤー報が表示される中、堂々とした様子でコンが一人で場してきた。そしてバトルフィールドで立ち止まると、その橫にシュッと音を立ててコンの妹、滅(ほろび)が傅いた姿勢で登場する。
主従ごっこは健在のようだった。
一方、配信視聴者のコメントによる聲援をけながら現れたのは人気蕓人リストカット(蕓名)と畫投稿者メルヘンの二人。
観客に、そして畫面の向こうの視聴者へ想良く手を振っている。
「それでは、試合スタートです!」
コン Lv62 & 滅 Lv60
VS
メルヘン Lv55 & リストカット Lv200
両者が揃うやいなや、試合が始まった。
「それでは主、予定通りに」
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「せやね。相手の出方を窺いましょ。召喚――プレレフア」
「ぷーわー」
拳銃型の魔法杖【ディーパークラック】から最強の召喚獣と名高いプレレフアを召喚するコン。
スタープレイヤーたちのアバターはオリジナルの職業を持っている。どんな戦い方をしてくるか全くわからない。
なので、ここは敵の行に対応しやすいプレレフアで様子を見る。それがコンたちの初での作戦だった。
(まぁ。言うてそんなん、ボスモンスターと戦うのとあんまし変わらへんわ)
コンと滅二人はそこまで気負ってはいなかった。このゲームに限らず。ゲームを遊ぶということは、常に未知との戦い。「こういうときにはこうすれば」なんて答えは、初めは持っていないのだ。
顎に手を當てて「さあどうくる?」と待ち構えるコン。すると、先に前に出たのは人気蕓人のリストカット(蕓名)だった。よく通る大きな聲で名乗りを上げる。
「はじめましてぇ! 私リストカット言います~! 蕓歴は60年です~!」
「は、はぁ……」
「いやそこは『いやアンタ20代だろ』って突っ込むところですよ~」
「ああそれは……すんまへんなぁ、知らなかったわ」
蕓人の謎の勢いに呆気にとられるコン。なんとなく相手のペースに飲まれたことをじながら、それでも頭の中では冷靜に敵の狙いを探る。
(一何が狙いなん?)
と。
だがそんなコンの様子を疑問に思ったのか、リストカットはキョトンそして首を傾げた。
「あれ、【スタン】とかしてません?」
「ん? ウチが?」
「はい」
「してへんけど……なんで?」
「いや、私が貰ったオリジナル職業【蕓人】なんですけど……え、マジでスタンしてないんですか……? バグかな~?」
「いやアンタがわからへんことウチがわかるわけないやん」
「おっ、ナイスツッコミ。でももっと勢い付けた方がいいですよ~ハイ、左手首切り~!」
(うわ……うざい)
心イラっと來つつも、彼の言葉から職業【蕓人】の能力を探るコン。しかし、考えてもよくわからなかった。疑り深いコンは、まだ彼のブラフという可能も捨てていなかった。
そんな時、背後で構えていた滅が口を開いた。
「主。私(わたくし)、敵の能力がわかったかもしれません」
「え、ホンマに?」
「はい……それは」
滅の職業【蕓人】の能力予想。
それは、自らネタを披し、笑った相手にスタンを與えるというもの。神永の提供するフルダイブエンジンには【エモーショナルシステム】というを數値化する機能が備わっている。
「おそらくその數値の増減を判定基準としているのかと」
「え、待って。ネタ? ネタなんてやってへんやないあの子」
「え、まさか主、あの有名なリストカットさんの『ハイ、左手首切り~』をご存じでない?」
「あのって何あのって……え、そんな有名なんあの子? 全然知らへんかった……」
「そんな。リストカットさんといえば若い子に人気にて……あっ」
「何? 今の『あっ』は何に気が付いたん? お姉ちゃん怒らないから言ってみ?」
「あ、痛い……やめふぇおねえちゃん……」
忍者マスク越しに滅の頬をつねるコン。社會人をやっているコンは知らなかったが、リストカットは若い層には人気の蕓人らしい。
「笑いの覚は年代によって違うからなぁ……まぁ、敵の能力が効かないのは普通にアドや」
「吉報にて。では問題は殘りの……」
「ん。いや、ちょっと待て」
「どうしたました主」
「アンタも笑ってないやん」
「まぁ私も20代だし……」
「あっ……」
知ってはいるが、面白いと思っているかはまた別問題。
その後もリストカットは様々なネタを披するが、コンと滅の二人を笑わせることは出來なかった。
「くっ……そんな……どうすればあの二人を笑わせることができるの~」
orzと膝をつくリストカット。そんなリストカットに、相方……ではなくタッグパートナーのメルヘンがにこやかに聲をかけた。
「VRなんだし本當に手首切ってみれば?」
「あっ、その手があった! ……ってグロいわっ!」
「はい左手首切り~ぃ!」
「ぎゃあああああああ本當に切るなああああああああああ」
メルヘンは持っていたアイテムの短刀でリストカットの左手首を本當に切り落とす。赤いダメージエフェクトと共に落っこちた左手が粒子となって消滅する。
「その手があった……じゃなくてその手が無かった! なんちって!」
「いや怖ぇわ!? ってかこれ手ってどうなるの? ねぇ!? 本當に元のには影響ないんだよねぇ!?」
「正直、今のはちょっと面白かったわ」
と呟くコン。ちなみにメルヘンの行を面白くじたので【蕓人】の能力は発しない。
「役に立たないリストカットさんは引っ込んでて。この人たちとは私が戦うから」
そして、薄紫の髪をしたが前に出てきた。その雰囲気から、ここからが本當の闘いの始まりだとじるコンと滅。
「初めましてコンさん、滅さん。私、メルヘンって名前でやらせて貰ってます。普段は都市伝説系の畫メインなんですけど、ゲームとかも得意なんですよ。今日は対戦よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく」
「……」ペコリ
今頃になって挨拶する二人。
「えへへ。実は今日は皆さんと楽しくゲームするために、自前のアバターで來ちゃいましたぁ!」
「……!?」
言われた瞬間、コンはメルヘンの頭の上を睨む。すると、彼の頭上には【Lv55】と表示された。
「へぇ、前からこのゲームやってたんやね」
「はい。たま~に配信もしてましたよ? まぁガチ勢じゃないし毎日遊べないので、ストーリー攻略とか視聴者さんとの流メインですけど」
「へぇ……!」
目の前の畫投稿者にし興味を持ち始めたコン。
「貰ったアバターもあるんですけど……正直ズルだなって思って」
「まぁ……普通なら勝負にならへんね」
「だからアバターは自前の。でも裝備くらいはいいかなーって、持って來ちゃいました」
「……っ!」
メルヘンが取り出したのはバスケットボールほどの大きさのサイコロだった。そして、それぞれの面1~6までのに、召喚獣のクリスタルがセットされている。
「このサイコロは【ディメンジョンダイス】。振って出た目にセットされている召喚獣を無條件で召喚できるんですよ!」
「へぇそら強いなぁウチもし……なんやて!?」
ノリツッコミをするコンのことを「ノリいいですね!」と褒めながら、メルヘンはダイスを転がした。
「えぃっ!! いっけ~運命のダイスロール! 畫映えする結果、お願いっ!!」
ゴロゴロと転がったダイスは、4の目を繰り出すのだった。
遅くなりましたが第二試合開始です。今回の対戦相手の二人はどちらも勝ちよりエンターテイメントを意識した人たち……といったじになりました。
面白い、続きが気になる! と思った方は評価をお願いいたします!
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