《【書籍二巻6月10日発売‼】お前のような初心者がいるか! 不遇職『召喚師』なのにラスボスと言われているそうです【Web版】》第185話 お化け屋敷編
懐かしい人々が登場します。
「お化け屋敷でーす! 楽しいですよ~!」
現在【GOO夏祭り】が開催されている第四層アマテラスシティは活気に溢れていた。
夏祭り期間中、ゲーム進行度に関係なくこの街限定で全てのプレイヤーがってこられること、そしてゲストアカウントでのログインが可能なことが理由としてあげられる。
文化祭のようなイベントではあるが、それでも大いに盛り上がっていた。
そして、GOOを遊ぶ小學生たちが中心となって企畫した【お化け屋敷】も、本日から本格的なスタートを迎える。
客は簡易マップとして用意された廃病院をルートに沿って巡っていく。
その道中にはお化けに扮した小學生プレイヤーたちが趣向を凝らして驚かせてくる……と、やっていることはそこらへんの文化祭と変わらない。
やっている側の方が楽しんでしまっている狀態なのだが、それをとやかくいうプレイヤーは居なかった。祭りとは、楽しもうとしている者と楽しんでいる者が勝ちなのである。
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「けっこうお客さん來てくれたね!」
「うんっ!」
「楽しいね!」
「後でパパとママもゲストアカウントで遊びに來てくれるって!」
協力してくれた小學生たちの楽しそうな聲を聞いてメイは思わず目を細める。疲労と……確かな充足があった。
大変だったがやってよかったと、素直にそう思っていた。
「すみません~お化け屋敷いいですか?」
「うっす。あ、今順番待ちしてるんで、整理券でもいいっすか?」
「へぇ人気なんだ! じゃあそれでいいよ。男一枚ずつ」
「はいっす。じゃ、30分後にり口に転送されますんで、気をつけて下さい」
「楽しみ~」
吸鬼に扮したオウガは付を擔當していた。
ぎこちない様子で、カップルプレイヤーに整理券を手渡し、ふうっとため息をついた。
「あはは。盛況で良かったなぁオウガ」
橫で同じく付を手伝っているゾーマが言った。ゾーマの恰好はオオカミ男……だったのだが、飽きたのかオオカミの頭部を外して腕に裝著し、なんだかよくわからない妖怪と化していた。
「ったく、忙しくてしょうがねぇよ……けど。暇だったらどうしようって思ってたから、よかったよ」
「メイちゃん頑張ってたからな~」
「だな。あいつが楽しそうで何よりだよ」
などと二人話していると、見覚えのある三人組が現れた。
「男三枚。よろしくですぞ~」
「え、ガルドモールさん!? それに……」
現れたのは殺し合い祭りで死闘を繰り広げたガルドモール。祭りに合わせたのかいつもの厚い鎧ではなく、量産型大學生のようなファッションをしている。
その後ろにはどこか怯えた様子のグレイスと、それをからかうカイが居た。
「久々ですぞオウガくん。元気そうでなにより。ん、僕の顔に何かついてますぞ?」
「いや、意外だなって思って。ガルドモールさんたちお化け屋敷とか來るんすね」
整理券を手渡しながらオウガが言った。
「お化け屋敷はあんまり來ませんぞ。ただ僕は小學生が大好きですぞ」
「え……?」
「子供好きって意味ですぞ(ニッコリ)。まぁそれより」
ガルドモールはちらりと後ろを見やる。
「フンッ……貴様大學生にもなってお化け屋敷を怖がっているのか! 小學生の前だぞ!」
「違う! 僕が怖いのは小學生じゃない!」
泣いて逃げようとするグレイスを意地悪な顔をしたカイがヘッドロックしていた。カイはガルドモールから整理券をけ取ると、それをグレイスのポケットに無理矢理詰め込んだ。
「ああああああああ整理券け取っちゃったああああああ!?」
「あはははは! これで時間が來たらり口に強制転移だ!」
「あの……俺が言うのもアレっすけど。そこまで怖い容じゃないっすよ?」
若干引きつつも、怯えるグレイスにそう告げるオウガ。
オウガの言うとおり、遊んでくれた大人たちの想は「可いかった」「お遊戯會みたい」と、メイたちの思とはちょっとズレている。
楽しんでくれていることに違いはないが。
そんなオウガの言葉に、グレイスの泣きはらした顔がぱっと輝く。カイの拘束を抜け、オウガに詰め寄ってきた。
「ほ、本當に怖くないんだね君! 信じるよ? あのピエロが居ないって信じてるからな!?」
「あ~」
そこでようやく、グレイスが恐れていることが理解できた。
「大丈夫っす。ドナルドさんはこの企畫には関わってないっす」
「よ……良かった……安心した」
「竜の雛の年よ。私たちが回るときだけあのピエロを呼んでも構わんぞ」
「カイ!? カイテメェコラ! 余計なこと言うなやあああああ!!」
「年上とランキング上位に向かって大層な口の利き方だな?」
「二人とも、ここで騒いだら小學生たちの迷ですぞ。それじゃオウガくん、ゾーマくん。また後で。お化け屋敷楽しみにしてますぞ~」
「あはは。面白い人たちだなー」
「なんか殺し合い祭りで戦った時と印象違うな」
嵐のように去っていった最果ての剣のお笑い三人組を見送った直後。
ドゴオオオオンン!
オウガとゾーマの背後、廃病院の上階で発が起こった。通りを歩くプレイヤーたちも「何事?」と驚いている。
「「……!?」」
驚き、顔を見合わせるオウガとゾーマ。
「一何が……」
「とにかく、様子を見に行こう」
「だな」
すぐに気を取り直して頷く。二人急いで、発した場所まで向かうのだった。
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