《シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜》剎那に想いを込めて 其の十

本日はちょっとマジで危うかったのでスキルで文字稼ぎするような真似に……でも山場は越えたので明日のうちに貯金を稼ぎます

「さて……ここが?」

「はいなっ、ここがラビッツの特技剪定所(スキルガーデナー)ですわ!」

慌ただしくゲーム間をログイン&アウトを繰り返しつつも、現在ラビッツ。エムルに連れられ、俺はついにシャングリラ・フロンティアをプレイして初めて利用する施設を訪れていた。

というのもパワーレベリングの結果、大量のスキルを習得した為にスキルの整理と強化の必要が増したのだ。ポイント振りの結果、現在のステータスはこのようになっている。

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PN:サンラク

LV:51(5)

JOB:傭兵(二刀流使い)

73,200マーニ

HP(力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):60

STR(筋力):40

DEX(用):50

AGI(敏捷):70

TEC(技量):55

VIT(耐久力):5

LUC(幸運):74

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スキル

・ラッシュスラッシュ→無盡連斬

・スパイラルエッジ→ドリルピアッサー

・ナックルラッシュ→選択可能

・スライドムーブ→スケートフット

・レペルカウンター→パリングプロテクト

・ループスラッシュLv.8

・エッジクライム→グレイトオブクライム

・アクセルLv.MAX

・一艘跳び→五艘跳び

・クイックスピン→シャープターン

・ディアステップLv.7

・水切りLv.6

・辻斬りLv.4

・オプレッションキックLv.5

・ピアッシングアーマーLv.3

・ベストステップ

・ファイティングスピリットLv.7

・アンブレイカブルLv.5

・ハイランナーLv.6

・ネイキッドセンスLv.4

・飢Lv.4

裝備

左右:帝蜂雙剣

頭:凝視の鳥面(VIT+1)

:リュカオーンの呪い

腰:隔て刃のベルト(VIT+4)

足:リュカオーンの呪い

アクセサリー:なし

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「うーんこのティッシュ裝甲」

もはや紙以下だよ、もしくはトイレットペーパー並の脆さだ……水の一滴で大が開きそう。裝備を新調していないのもあるが、一切振っていないVITが貫祿の一桁。

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どちらにせよ耐久面に振ったところで一撃全損はどうしようもないと諦めたのだが、本當はもうし幸運とかに振りたかったなぁ……おのれマイフェイバリットウェポン。

「いい加減ごちゃごちゃしてきたし、確かに整理の為の施設があってもおかしくないよなぁ……」

スキルが多いことは悪いことではないが、三十も四十もスキルがあっては邪魔というものだ。であるならば名前の通り余計な枝を切って本筋を太くする剪定所が存在することはごく自然なことであり、何が言いたいかというと過去の俺毆りたい。

「街の方にも剪定所はありますわ、でもこっちの方が品揃えがいいんですわ!これは緒ですわ?」

「いいねいいね、そういうの格差俺大好き」

悪代と悪徳商人みたいな會話をしつつ、俺とエムルは兎殿の特技剪定所を訪れる。

「いらっしゃあーい、あらぁエムルと鳥の人じゃなぁい」

「その鳥の人ってのは定著してるのか?」

會うたびにそれ言われてる気がするぞ……ますます頭裝備を変えられなくなってきた。

やけに間延びした口調の、所謂「おねーさん」が強い兎が俺とエムルを出迎える。なんとなくエムルに似ている、耳がエムルと同じロップイヤーと言うこともあるが、なんというかより姉妹としての印象が強いと言うか。

「エルクおねーちゃん!サンラクサン、エルクおねーちゃんはアタシともう一人のおねーちゃん……アタシ達三つ子のおねーちゃんなんですわ!」

「へぇ」

「よろしくねぇ」

なるほど、ただ上から順番というわけではなく、三つ子だったり雙子だったりもいるのか。かがんでエムルの姉……エル(L)ク握手をわしつつも本題にる。

「あー、ここでスキルの合とかが出來るんだよな?」

「ええーそうよぉ、ワタシぃそういうの得意だからぁ、お父さんにぃ言われてぇ私が擔當しているのぉ」

「さいですかぁ」

「サ、サンラクサンおねーちゃんの話し方が移ってますわ!」

おっといけない。

「じゃあ早速スキルの合を頼む」

「はいはぁい、じゃあどのスキルを繋ぐか教えてねぇ」

エルクがそう言うと同時、俺の前にウィンドウが表示される。見れば今現在俺が習得したスキルが羅列されており、二つ選べばどのようなスキルが生まれるのかを事前に見ることができるらしい。

る程、何ができるか分からないみたいなタイプではないようだ。ええと何々、これとこれを混ぜてこれになって……

「ああそうだぁ、スキルはレベルが高いもの同士で組み合わせた方がぁ、より良いスキルになるわぁ」

「ふむふむ」

そう言うこと言われるとスキルを全部レベルマックスにしたくもなるが、スキルのレベルはプレイヤーのレベルアップと合わせて上がるから、今から全部上げるとした場合60……いや、65くらいまで上げなければならない可能もある。

贅沢は言っていられない、ちゃっちゃと混ぜてしまおう。

「まぁこんなものか」

————————————

PN:サンラク

LV:51(5)

JOB:傭兵(二刀流使い)

73,200マーニ

HP(力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):60

STR(筋力):40

DEX(用):50

AGI(敏捷):70

TEC(技量):55

VIT(耐久力):5

LUC(幸運):74

スキル

・無盡連斬

・ドリルピアッサー

・インファイトLv.1

・スケートフット

・パリングプロテクト

・ハンド・オブ・フォーチュンLv.1

・グレイトオブクライム

・クライマックス・ブーストLv.1

・五艘跳び

・シャープターン

・アサシンピアスLv.1

・オプレッションキックLv.5

・ベストステップ

狼の闘志(ハンガーウルフ)

・オフロードLv.1

裝備

左右:帝蜂雙剣

頭:凝視の鳥面(VIT+1)

:リュカオーンの呪い

腰:隔て刃のベルト(VIT+4)

足:リュカオーンの呪い

アクセサリー:なし

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うん、まぁまぁ整理できたんじゃないだろうか。とはいえ、実際に使ってみて分かったがただ単純に足し算的にスキルを合わせるだけではないみたいだ。

多分だがその時點でのプレイヤーのステータスやレベルとかも參照してスキルが決定されているように思える。なんという検証班殺し、どうりで攻略サイトが重くなるわけだ。

とりあえず実戦での確認は當然として大まかな把握だけしておくか。

無盡連斬、ドリルピアッサー、スケートフット、パリングプロテクト、グレイトオブクライム、五艘跳び、シャープターン……こいつらは名前と多の効果違いはあるが、おおよそ最初から使っているスキルの諸々だ。

インファイトは格闘スキルに回避スキルを混ぜた結果出來た、超至近距離での格闘ダメージに補正を付與するスキル。基本的に雙剣だから使い所は剣を手放さざるを得ない狀況になったら輝くスキルかな。

ハンド・オブ・フォーチュン……クソゲーやってる時に似た名前《ハンド・オブ・グローリー》を見かけた記憶がある、確かそのゲームでは魔法のの名前だった、このゲームではスキル名のようだ。このスキルはSTRではなくLUC、つまり幸運の數値を參照してダメージを算出する。つまり控えめに言っても神スキルだ、ティッシュ裝甲かつ技量と幸運に重點的に振っている俺にとって火力を出せる貴重なスキルだ、大切に育てていこう。

アクセルとファイティングスピリッツを合させたクライマックス・ブースト。力が三分の一以下かつ相手のレベルが自より高いほど全ステータスに大幅補正のる……容自は使えるのだが、今の俺とはあまり噛み合わないのがネックだ。なにせティッシュ裝甲なので。

アサシンピアス。敵が自にヘイトを向けていない狀態であれば刺突の威力が上がるスキル、以上。

オプレッションキックはダウン狀態の鰻やらロブスターやらをゲシゲシ蹴っていたら覚えていたスキルで、ダウン、ノックバック、その他の行不能や狀態異常の敵に対して威力が上がる格闘スキル。合できるスキルに良いものがなかったので今回は保留。

ベストステップ、これはエムルも覚えていたスキルだな。不安定な足場でも一回だけ完璧なジャンプを功させるスキルらしいがこれも悪巧みできそうな予を漂わせる。ほら、壁とか敵のの上とか……ね?

個人的な理由で複雑なを抱いてしまう問題児スキル……狼の闘志(ハンガーウルフ)。こいつは容自は結構面白いスキルで「自が空腹かつ力がない程STR、AGI、VITにバフが付與されるが、代償としてSTM、DEX、TECにデバフが付與される」というものだ。短期決戦と火力追求という點では極めて有用なスキルなのだが……「空腹」「狼」「DEX、TEC」と何故か俺のトラウマを的確に抉ってくるのだこいつは、やめてくれよ本當……

気を取り直してオフロード、こいつは中々にグッドだ。水、泥、砂……そんな足場の不安定な場所でも平地のようなきを可能とするスキル。しかもレベル×10秒、つまりレベル1の段階で十秒というのもまた素晴らしい、レベル10にすれば百秒確定だからな。

「……うん、中々良いね」

現狀揃え得るスキルとしては優秀なものが揃ったんじゃないだろうか。いやほんと便利だね特技剪定所! こんな便利な施設を今までその存在すら知らずにいた大馬鹿野郎がいるらしいっすよ! いやぁ誰なんでしょうね!

「時にサンラクさぁん?」

「うぉおぉ」

せ、背すじに鳥が。いや別に不快的なものではなく、ウィスパーボイスとでも言うべきエルクの聲に不意打ちされたのが原因だ。

何事かとステータスウィンドウから視線を外して見下ろせばエムルのふにゃけた笑顔に似た表をしたエルクが、何やらメモ帳サイズの小さな本を持って……あ、これ営業スマイルってやつだ。

「ラビッツでしか取り扱っていないスキルの伝書とかぁ、いかがですかぁ? エムルのお気にりってことでぇ、お安くしておきますよぉ〜?」

「サンラクサン運がいいですわ! エルクおねーちゃんは基本的に銭ゲ……」

ゴンッ!!

「ばっ!!?」

「お安くしておきますよぉ〜?」

狀態異常「頭にたんこぶ」なエムルに合掌。お前が何を言いたかったのかはちゃんと理解したからな……

と、それはともかく安売りされているならちょっと品揃えだけ見ても良いかもしれない。

「どれどれ……」

・致命剣【半月斷ち】 50,000マーニ

・致命刃【水鏡の月】80,000マーニ

・致命槍【月突き】70,000マーニ

・致命【三日月】90,000マーニ

エトセトラエトセトラ………

「いや高ぇ!!」

どこが割り引かれているのか教えてくれ!

鬼! 悪魔! エルク!

ちなみに通常時は10萬越えするようなスキルばかりなので相當安くなっています

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