《「魔になったので、ダンジョンコア食ってみた!」 ~騙されて、殺されたらゾンビになりましたが、進化しまくって無雙しようと思います~【書籍化&コミカライズ】》第18話 第一回迷宮魔改造會議①

目が覚めるとキヌは俺の腕に抱き著いている。「まだ寢てるのかな?」と思いつつ、頭をでるとキヌはゆっくりと目を開けた。

「おはよう、アウン」

「おはよう。ごめんな、起こしちゃったか?」

「ううん。し前に起きてた。夢じゃなかったんだって……実してたの」

「そうか。それなら良かった。ちょっとアルスとイルスにも話したい事があるんだ。キヌもきてくれ」

「ん。わかった」

そう言うと二人でコアルームに歩いていった。

「おはようなのじゃ、二人とも。よく眠れたかの?」

「おう、おはよ! あのさ、アルスとイルスにも話したい事があるから。ちょっと集まってほしい。イルスもこっちに來られるのか?」

「大丈夫じゃよ。分コアも転移可能じゃ。今呼んでおいたからすぐ來ると思うのじゃ」

「そうか、ありがとな」

「おぉ! アウン、キヌ昨日ぶりでござる! 話とはなんなのでござるか?」

「あぁ。これからの事について、話しておきたい事と、聞いておきたい事がある。とりあえず、まずは俺の話を聞いてくれ」

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「わかったのじゃ」

周囲を見渡すと全員が頷いている。

俺はこれまでの事と、考えている今後の計畫についての全てを話した。

「実はな、俺は元々人間なんだよ。ソロで冒険者をやってたんだ。

冒険者になる前は爺ちゃんに育ててもらって、闘い方とか魔についてとか……々教えてもらってた。

冒険者になってからしした時に仲間に裏切られて。それからは獨りでずっとやってた。

になった理由は分からないんだけど、ある冒険者のパーティーに騙されて、殺されたらゾンビになってたんだ。

それで生きていくために他の魔を倒してレベルを上げたりしてたら、このダンジョンを見つけたってわけだ」

「そうだったのでござるか、それでアルス殿を吸収し、キヌと出會い、拙者も吸収したって流れでござるな?」

「あぁ、大まかに言うとそうだ。それでな、3人と出會って分かったんだ。俺は獨りじゃないってさ。

人間の時にはずっとじてた孤獨が、今はじないんだ。

だから、これからの事をみんなにも知ってもらいたいと思って集まってもらった」

「そうなのじゃな。もう、わらわもイルスも言わばアウンと一心同じゃからな。決して裏切ったり、騙したりはせぬよ」

「おう、ありがとな。

で、これからの事なんだけど、俺とキヌはもっと強くならなきゃいけない。

この幸せを壊されないように、全生の中で最強になるくらい強くなると決めている。

これは、俺とキヌの二人の目標であり、約束だ。

もう一つは、俺の……夢だったことをし遂げたいと考えてる」

「アウンの……夢?」

「人間の冒険者ギルドには、“クラン”っていう共同を作ることができる制度があるんだ。それで、俺は信頼できる仲間たちと『最強で最高な、家族のようなクランを作りたい』って夢がある。仲間のために必死になれる、仲間のために全力になれる、そんな奴らを集めていきたい」

「ん……アウンの夢は、キヌの夢」

「良いのではないかの! 面白そうじゃ!」

「拙者、コアながらワクワクしてきたでござるよ! それで拙者たちは何をすれば良いでござるか?」

「そうだな、ここからはダンジョンの機能についても絡んでくるから、質問しながら話していきたいと思う。

まず、このフォレノワール迷宮に関しては“クランハウス”としての機能を作っていきたい。言わば安全な拠點だ。

その點で言えばこのフォレノワール迷宮は最高に安全な場所になる可能が高いと考えてた。

ここからは質問なんだが、例えばこのダンジョンを外部からの侵ができない形狀にすることは可能か?」

「うーん、そうじゃな。可能と言えば可能じゃ。々ハードルはあるがのぉ……」

「ハードルってのは、昨日イルスが説明しようとしていた事と被るのか?」

「そうでござるな。ちょうど良いタイミングでござるから、ダンジョンの役割や細かい機能なんかについても説明して良いでござるか?」

「あぁ、頼む」

「まず、ダンジョンというのは、この世界の至る所に存在しているでござる。

理由としては、このダンジョンが魔素の循環機能を擔っているからでござるよ。

そもそもこの世界、『星』と言い換えてもいいでござるが、この星は、魔素というエネルギーを循環させて生命活を維持しているでござる。

人間や魔、植などの全てのも、なからずこの魔素をエネルギーとしていているのでござるが、そのが活したり、死亡した時には魔素が流れ出るでござる。

この流れ出た魔素を吸収し、星に流すために存在するのがダンジョンという場所でござるな」

「マジかよ……そんな役割があったんだな……」

「それで、この吸収した魔素を星に流す際にダンジョンポイントが発生するのでござる。

このダンジョンポイントを使ってダンジョンを大きくしたり、アイテムを出せるようにしたりするのは、効率よくこの星に魔素を流せるようにするためでござる。

戦闘という活や、死亡したときに流れ出る魔素は、何もしていない時より何十倍もの魔素を放出するでござるよ。

さらにダンジョンの方がこの魔素の吸収量は多くなるでござる。人間は、レアなアイテムや強い裝備をするでござろう? だからそのアイテムを餌にしてダンジョンでの戦闘行為を行うように導をしているのでござる」

「それにしては、フォレノワールは俺が初めてったダンジョンだったよな?」

「それはのぉ、このフォレノワール迷宮の管轄である、常闇の森が関係しているのじゃ。

元々この土地はアンデッドが多くてのぉ。人間が全然ってこぬのじゃよ。じゃから吸収できる魔素もなく、ダンジョンポイントも貯まらなかったのじゃ。

ポイントが無ければ強い魔を召喚することもアイテムを出すことも難しいのじゃよ。さらに生された口が滝壺じゃからな。全く見つけられず、悪循環に陥っていたのじゃ……」

「あぁ、そういう事だったんだな……で、そのハードルとどう関係するんだ?」

「それは、この魔素を“なからず循環させなければならない”ということでござる。

口を閉じてしまうと魔素を吸収することが難しいでござるから、基本的にはできないのでござる。

ただし、それを可能にする方法はあるでござる」

「ほぉ? それはどんな方法なんだ?」

「方法自はそんなに難しいことではないでござるよ。

単純にこのフォレノワール迷宮のためにダンジョンポイントを使用すれば良いのでござる。

ダンジョンポイントを使用した際にも魔素は使われるでござるから、ポイントを定期的にフォレノワールダンジョンで使用する事ができれば、口を閉じる事も可能でござるが……

ポイントが稼げないのでは不可能でござる」

「そうなのか……いや、待てよ?」

ここから俺たちの迷宮魔改造計畫の方針が固まっていった。

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