《最弱な僕は<壁抜けバグ>でり上がる ~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!~【書籍化】》―16― 休止しよう

次の日もまた次の日もパイラルダンジョンを周回した。

周回するたびに敏捷を10もあげてくれるのは非常に魅力的ではあるものの、モンスターを一匹も倒せないのでお金を全く稼げないのは非常にネックではあった。

まぁ、今は〈旅立ちの剣〉を売ったお金が余っているから大丈夫だけど、そのうちになにか方法を考えないと。

◇◇◇◇◇◇

敏捷が10上昇しました。

◇◇◇◇◇◇

ある日、敏捷の上昇を確認したさい、思ったことがあった。

「まだ、力があり余っているや」

今までなら、一度でもダンジョンをクリアしたなら、もう力が限界だった。だから、一日に一回しかクリアできなかった。

けれど、これなら一日に二回パイラルダンジョンをクリアしても大丈夫そうだ。

これも敏捷が著実に上がっている証拠なんだろう。

それからは、一日に二回周回するようになった。

もう〈回避〉を使わなくても、人喰鬼(オーク)の攻撃なら簡単に避けられるや。

人喰鬼(オーク)の攻撃を避けつつ、そんなことを思う。

そろそろお金も底を盡きそうだし、別のダンジョンに行くべきだろうか。

今の敏捷なら、他のダンジョンでも軽快に進むことができるだろう。

ファッシルダンジョンの〈旅立ちの剣〉みたいに初回クリア報酬が高く売れるアイテムのダンジョンが他にもあったはず。

また、冒険者ギルドに行って確かめなくては。

と、そんなことより今やっているダンジョンの攻略に集中しなくては。

冒険者は慣れてきたときが一番危ない。

常に危機を持て。冒険者にとって一番な大事なことだ。

そして、ボスエリアにて黒の人喰鬼(ネグロ・オーク)の攻撃をうまい合で盾でうけたとき――

ビキッ、と盾にヒビがった。

あっ、と思いつつ壁に叩きつけられる瞬間に〈回避〉を使い、報酬エリアへと壁をすり抜ける。

ついに〈巖の巨兵(ゴーレム)の小盾〉にヒビがってしまった。

どんな武や防も使い続けていたらいつかは壊れてしまう。それに、黒の人喰鬼(ネグロ・オーク)の攻撃を正面からけるという無茶な使い方をしていたんだ。こうして、盾にヒビがってしまうのは仕方がない。

「完全に盾が壊れる前に、別の盾を用意しないと……」

壁抜けをするには敵の攻撃を一度はけないと立しない。だから、僕にとって盾は生命線のようなもの。

「盾を購するお金を貯めるには、他のダンジョンに行く必要があるよね」

このパイラルダンジョンではお金を一切貯めることができない。

まだまだこのパイラルダンジョンを周回するつもりではあるが、今の所、強くなる方法がこれしかないので當然だ。

しかし盾の購費を貯めるため、別のダンジョンを周回する必要もありそうだ。

ちょうど生活費も底を盡きそうだったのだ。タイミングとしてはちょうどいい。

だから、パイラルダンジョンの周回は一旦休止にしよう。

◇◇◇◇◇◇

アンリ・クリート 13歳 男 レベル:1

MP:90

攻撃力:10

力:50

知 :60

抵抗力:60

敏 捷:180→320(UP!)

スキル:〈回避〉

◇◇◇◇◇◇

記録:パイラルダンジョン総周回數17回

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