《最弱な僕は<壁抜けバグ>でり上がる ~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!~【書籍化】》―17― 新しいダンジョンに行く!

「エレレート、行ってくるね」

まだ昏睡狀態の妹にそう口にして、僕は家を出た。

昨日までなら、パイラルダンジョンに直行だったが、今日はいつもと違う。

ダンジョンの報を見るために僕は冒険者ギルドへと向かった。

やっぱりりづらいな、ここ。

ギルドの扉を開けつつ、そんなことを思う。

冒険者はの気の多い人達が多い。だから目を合わせるだけでも、僕は思わずビクッとしてしまう。

ギジェルモはいないよな。

この前みたいにギジェルモと遭遇したら、また毆られてしまうかもしれない。

だから、僕はギルドを見回してギジェルモがいないかを確認する。そして、いないとわかれば僕はほっとしつつ、中へ踏みった。

それから掲示板にられている報を見て回る。

掲示板には近隣のモンスターの出現報告や薬草の採取位置や荷馬車の護衛依頼などもあるが、それらをスルーしてダンジョンの報のみに絞る。

こうして見ると、周回するのに適したダンジョンってないんだよな。

壁抜けするにはボスに吹き飛ばされなくてはいけない。しかし、僕を吹き飛ばしてくれそうなボスは意外と限られる。

例えば火蜥蜴(サラマンダー)なんかは火を吐いて攻撃するのが主なので、火蜥蜴(サラマンダー)がボスのダンジョンを周回することはできない。

んー、ファッシルダンジョンで〈旅立ちの剣〉を何度も手するのが一番効率が良さそうなんだよなぁ。けど、〈旅立ちの剣〉を何度も換金するのは目立ってしまいそうなので、できれば避けたいが……。

「あ、ここならいいかも」

目にったダンジョンは僕の目的に合致していた。

プランタダンジョン。

攻略の目安はレベル23の冒険者が6人のE級ダンジョン。

パイラルダンジョンよりも々攻略が容易とされているダンジョンだ。

中にると、今までの無機質な壁が続くダンジョンと違い、なような構造になっていた。

「キシャァアアッッ」

「うわっ、びっくりしたぁ」

プランタダンジョンの多くを占めるモンスター、巨大蟻(ジャイアント・アント)が目の前にいて、思わず驚いてしまう。

巨大蟻(ジャイアント・アント)は鋼のようなが特徴を持つモンスターだ。それもあって剣のような理攻撃に強いため、倒すには火を放つといった魔法で倒す必要がある。

だから、このプランタダンジョンを攻略するには魔師といった役職がいると心強い。

まぁ、僕には関係ないんだけど……。

地面を蹴って巨大蟻(ジャイアント・アント)を飛び越しながら、そんなことを思う。

巨大蟻(ジャイアント・アント)は背が低いので、飛び越してしまえば戦闘をせずに済む。もちろん背中を向ける僕を後ろから追いかけてはくるが、今の僕なら簡単に振り切ることができる。

これもパイラルダンジョンで敏捷をあげたおかげだ。

「うん、この調子なら道中は〈回避〉を使わなくても大丈夫そうだな」

を見て、そう思う。

〈回避〉を使わないで済むなら、MPを節約できる。できればMPは消費したくない。MP回復薬の値段がバカにならないからだ。

これなら人喰鬼(オーク)ばかりのパイラルダンジョンよりはずっと進むのが楽そうだ。

そういうわけで僕はプランタダンジョンを軽快に進んでいった。

そして、気がつけばボスエリアの手前である。

「よしっ、がんばるぞ!」

気合いをれるため、そう口にしながら扉を開けた。

「ギシャァアアッッッッッ!!!」

ボスは金切り聲をあげて僕を出迎えてくれた。

巨大王蟻《ジャイアント・クイーン・アント》。

それがプランタダンジョンのボス。

巨大王蟻《ジャイアント・クイーン・アント》は巨大蟻(ジャイアント・アント)を何倍にも大きくした図をしていた。

    人が読んでいる<最弱な僕は<壁抜けバグ>で成り上がる ~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!~【書籍化】>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください