《【書籍化!】【最強ギフトで領地経営スローライフ】ハズレギフトと実家追放されましたが、『見るだけでどんな魔法でもコピー』できるので辺境開拓していたら…伝説の村が出來ていた~うちの村人、剣聖より強くね?~》第19話 超希種レインボードラゴンが村の仲間になり、村の産業が増える
「人間の皆様、この度は大変なご迷をおかけしましたああああああああああああぁ!!」
レインボードラゴンが虹の髪を持つになったかと思ったら、土下座して平謝りし始めた。
そういえば、聞いたことがある。ドラゴンの上位種には、人間に変する能力をもつものもいると。
「すみませんすみません! 私、誰かに呪いをかけられてしまったようで。暴走狀態になって、村を襲ってしまったんですぅ!」
涙目で、何度も頭を下げるレインボードラゴンの。
「レインボードラゴンの骨は武の素材として高く売れると聞きました。どうか私を殺して素材を取って、私が壊してしまった村の門や設備の修理に使ってくださいぃ……」
そう言ってレインボードラゴンは、目を閉じて仰向けになる。
「いやいや、そんなものはけ取れないよ!」
「人間さん、どうか遠慮なくけ取ってください! これが私にできる一杯の償いです!」
レインボードラゴンが、ぎゅっと目をつぶる。そんなことを言われても、殺せる訳がない……。
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「ええと、確かに門とか防壁の一部は壊されてしまったけど、すぐに直せるからそんなに気にしないで。君も誰かに呪いをかけられて暴走していただけだし、悪くないよ」
「ほ、本當にいいんですかぁ……?」
「うん。君も、大きな怪我がないみたいで何よりだ」
「こんなに迷をかけた私を気遣ってくれるなんて、人間さん、優しすぎですぅ……!」
レインボードラゴンさんが、大粒の涙を流して泣き出してしまった。
「ところで、レインボードラゴンさんはどこに住んでいたんだ? この辺りにドラゴンは住んでいなかったと思うんだけど?」
「いいえ、この村のすぐ近くの山の窟に住んでいたんですよぉ。私、戦いとかが怖いので、素材目當ての人間に狙われないようにひっそり暮らしていたんですぅ。……でも、呪いをかけられて暴走した時に暴れて窟を壊してしまって。また新しい住処を探しにいかないといけなくて……」
「それはかわいそうに。なら、この村で暮らさないか?」
「へ?」
「この村は、今発展している最中なんだ。村の面積を広げたから、新しい住人も募集中だ。どうだ、來ないか?」
「ね、願ってもないですぅ! 私は、虹龍族のナスターシャと言います。よろしくお願いしますぅ」
「僕は、ロードベルク伯爵家のメルキスだ。よろしく」
「そして私がこの國の第四王、マリエルだよ! いい?メルキスは私の婚約者なんだから手を出したらダメなんだからね!?」
橫から飛び出してきたマリエルが、ナスターシャに詰め寄る。
「ヒィ!? すみませんすみません! メルキスさんに手を出したりしないので、許してくださいぃ」
自分より遙かに弱い、しかも人間の中でも小柄なマリエルに気迫で押されている。ナスターシャはとても気が弱いみたいだ。
その時、近くの茂みから蛇が飛び出してきた。
“シャー!“
「キャアアアアァ! 蛇いいいいいいぃ!!」
ナスターシャが悲鳴を上げて僕に飛びついてくる。巨大なが押しつけられる。苦しいし、のらかさが伝わってきてとても困る。
「こら! メルキスにひっつくんじゃありませーん!」
「だ、だって蛇が!蛇が!誰か助けてくださーい!」
マリエルが、力づくで僕から引き剝がそうとする。が、ビクともしない。
どころか、僕のもナスターシャの腕力で潰されそうだ。強化魔法“フォースブースト”を使っているが、使わないとが締め潰されていたはずだ。
“シャー!”
ナスターシャの足に、蛇が噛み付く。しかし、牙は皮に傷ひとつつけられず、“ポキン”と折れてしまった。
“シャー!?“
どうやら、人間形態になっても防力は落ちないらしい。牙が折れた蛇は茂みに逃げ込んでいった。
「すみませんすみません! 私昔から怖がりで!」
「大丈夫、これくらいなんでもない」
「あのー、こんな私では、村の人にも迷をかけてしまうのではないでしょうか? 私はとてもモンスターと闘うなんて怖くてできませんし、私にできることなんて、火を噴くことくらいで……」
「充分だ! ナスターシャには、特技を活かしてレンガを焼いてもらおう!」
僕たちは、村のレンガ工房へと移する。釜の中には、ちょうど今から焼く予定の生レンガが並んでいた。
「煉瓦を焼くには大量の薪が必要だし、ずっと張り付いていないといけない重労働なんだ。でも、それをナスターシャのブレスで焼ければ、薪も要らないし、重労働の必要もなくなるはずだ」
「わ、わかりました! やってみますぅ!」
加減したブレスの青い炎が、生の煉瓦を包み込む。
ちなみに、僕の魔力では、“サファイアブルーフレア”は、一度使うと魔力がごっそり持っていかれる。僕は1日に1、2回使うのが一杯だ。他の魔法よりも発に時間がかかるので、実戦の中で何も考えず使える魔法ではない。相手の隙を作る工夫が必要だ。
ただしその代わり、ナスターシャのブレスの倍以上の威力を出すことができる。使い所を選ぶが、超強力な魔法だ。
……そんなことを考えているうちに、超高火力によってあっという間に煉瓦が焼きあがる。
「なんだこれは!? 俺は人してからずっとレンガを焼いて暮らしてきたが、こんな焼きのレンガは初めて見るぞ?」
レンガ職人さんが、驚きの聲をあげる。
「思い出した! レインボードラゴンの炎って、レンガ焼きにすっごく適してるんだって!」
そう言ったのは、マリエル。
「昔、田舎の村のレンガ工房がレインボードラゴンに襲われて、働いていた職人を狙ったブレスが、たまたま近くに積んであったレンガにも當たったんだって。調べたら、そのレンガはなんと、普通のレンガよりも遙かに頑丈だったんだ!」
「へぇ。マリエルは知りだな」
「えへへ。王宮の寶庫もこの竜の火で焼いたレンガを使ってたから詳しいんだ」
なんと、そんな大事な場所に採用されるほどに頑丈なのか。
「超希なレインボードラゴンのブレスが、たまたまレンガに當たるなんて奇跡はもう2度とないだろうから、2度と作られることのない奇跡のレンガって言われてたんだ。けど……」
その奇跡のレンガが今まさに、目の前で量産されている。
「よし、どれくらいいのか試してみようじゃねえか」
タイムロットさんが斧を持ってきた。今のタイムロットさんは、ミノタウロスと一人で互角に戦えるくらいのパワーがある。例え鉄塊だろうと素手で叩き破れるだろう。
「どりゃあ!」
タイムロットさんの斧が、音速を超える速度でレンガに振り下ろされる。しかし、砕けたのは斧の方だった。なんとレンガは無傷である。
「なんて恐ろしい強度だ……」
「すみませんすみません!私が焼いたレンガのせいで、斧を壊してしまってすみません!」
「いやいや! 俺がやったことだ、気にしねぇでくれ!」
何度も頭を下げるナスターシャを、タイムロットさんが宥める。
「そうだ、このレンガで家を建てたら、今よりずっと頑丈になりそうだと思いませんか?」
「「「おおお! それはいい考えですよ領主様!」」」
僕の提案に、村人の皆さんがすごい勢いで食いついてくる。
「よし、家の建て直しついでに村のレイアウトを大変更しよう! 設計は私に任せて! 王宮で一通り必要な知識は勉強したから! すっごい便利にしちゃうよ!」
「王様が直々に村の設計をしてくださるってよ! ありがたいぜ!」
「野菜の収穫量が増えて運ぶ回數が増えたのに、道が細いままで困ってたんです、助かります!」
「今の木造の家は冬に風が吹き込んで寒いから、建て直したいと思ってたんだ!」
村の大改造計畫に、村人の皆さんと大興している。
「ありがとうマリエル、頼りになるよ」
「ふふふ、メルキスはもっと私を譽めたまえ!」
マリエルは得意げにを反らす。
「…‥でも、レンガ以外の家の材料を買ったり道を舗裝する予算があんまりないから、しづつ進めることになるけど……」
その時,ドラゴン形態のナスターシャから何かが落ちる。拾うと、それは鱗だった。
「すみませんすみません、1日1枚くらい剝がれ落ちちゃうんです! ゴミを散らかしてすみません!」
ナスターシャが何度も頭を下げる。
「綺麗な鱗だな……」
僕は思わず、虹に輝く鱗に見ってしまう。
「ちょっと待って、レインボードラゴンの鱗って、防の素材としてすっっっごく高く売れるよ! 滅多に市場に出回らないけど……。 確か最新の相場は、一枚百萬ゴールドぐらいだったはず」
なんだって!?
「えぇ!? 私の鱗ってそんなに高く売れるんですか? 村の役に立つなら、是非売って役立ててください〜」
「ありがとう! これなら家の建て直し予算問題も解決だな! それどころか、毎日1枚ずつ売れるなら、村の新しい産業になるぞ!」
「分かりました、では毎日剝がれた鱗をメルキスさんのお屋敷に持っていきますねぇ〜。早速メルキスさんのお役に立てて嬉しいですぅ〜」
こうして僕の治める村は、とても心強い資金源を獲得したのだった。
〇〇〇〇〇〇〇〇村の設備一覧〇〇〇〇〇〇〇〇
①村を囲う防壁
②全シーズン野菜が育つ広大な畑
③レインボードラゴンのレンガ焼き釜&1日1枚の鱗生産(百萬ゴールド)
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