《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》04.水

私は自室のベッドにうつ伏せに寢そべり、『錬金門・上』を読みはじめた。

……あれ?まずお水のことからなの?

泥水は汚いとして、なんと明に見える『水』にも品質があるのだそうだ。

がつかない質が溶け込んでいたり、目に見えないほど小さな細菌……そういう生きが混じっていたりすることがある。

そういう悪い水はものを作る場合に使ってはいけないらしい。

……し、んな水を見に行こう。

まずは、井戸の水。これは、家の廚房に汲んだものが置いてあった。

【水】

品質:普通 ー

詳細:細菌が極微量含まれている。煮沸して使うことがましい。

……わ、見えないのに細菌がいた!

「ねえ、マリア」

廚房にいる料理係のひとりに聲をかけてみた。

「はい、デイジーさま、どうしましたか?」

手元を腰にかけたエプロンで拭きながら答えるマリア。

「この井戸水って、そのまま飲んだりするの?」

マリアは首を振って答えた。

「皆様がお口にれるには、一度沸かしてお茶として飲んでいただいたり、そうでなくても、お湯を冷ました『湯冷まし』というものを飲んでいただいていますよ。料理にしてもやっぱり煮込んだりしますし……」

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「ねえ、マリア。『湯冷まし』ってある?」

マリアは廚房の奧から、コップに水を注いで持ってきてくれた。

「はい、どうぞ」

渡されたコップの中の水を私はじっと覗き込む。

【水】

品質:普通

詳細:細菌は死滅している。飲用可。

我が家の臺所事は大丈夫そうだ。

「ありがとう!マリア!」

お水をごくりと飲み干して、マリアにコップを返して廚房を出た。

そのあと私は庭のバラ園にある池を調べて見た。

【水】

品質:低質

詳細:土や細菌、蟲が含まれている。飲用してはいけない。

タライに溜まった雨水も見てみる。

【水】

品質:普通 ー

詳細:大気中に含まれる汚染質が含まれている。そのままの飲用には向かない。

うーん、でも煮沸しても質が『普通』までしかいかないのよね……。

私は自室に走っていき、また本を開く。

『水』の話には続きがあった。錬金でなにかを作る場合には、基本的には、『蒸留』を使って、『蒸留水』を作るのだそうだ。

私は、部屋から『錬金門・上』をに抱いて、私の離れの実験室にった。本に描かれていた蒸留の絵を元に、該當の機材を探しあてる。

「これかぁ」

『フラスコ』という底が丸くて先が細くなっているものに、上部にかぶせる管のついた蓋をつけ、その蓋のガラスけ用のフラスコに繋がっている。

蒸留されるべきものをれるフラスコの下には、魔道である加熱が、上部にかぶせる管のついた蓋には同じく魔道の冷卻が付いていた。

今度は、私はフラスコを持って廚房へ行き、井戸水をフラスコにれて実験室に戻ってきた。ついでに、まだ五歳の私が一人で実験することは止されているので、侍を一人連れてきて立ち會ってもらう事にした。

水のったフラスコを、蒸留にセットする。そして、魔道のスイッチをれる。

次第にフラスコの周りに気泡ができ始め、それがだんだん大きなものになる。水蒸気が立ちこみはじめ、蓋の部分に水滴が溜まり、け用のフラスコに流れていく。

しばらく経って、あらかたけ側に移したので、魔道のスイッチを切る。

そして、両方のフラスコにった水を見比べてみた。

け側に溜まった水はこう。

【水】

品質:良質

詳細:蒸留水。純粋な水。

最初に水をれておいたフラスコの方はこう。

【水】

品質:普通 ー

詳細:不純が濃された水。廃棄

私は、実験用の基本になる蒸留水を作ることが出來た!

まあ、付き合ってもらった侍さんには全く違いがわからないらしく、首を傾げて元の仕事へ帰っていった。

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