《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》07.ポーションを作ろう③
今日は、出來上がった苦いポーションを持って、実験室を出ることにした。
そして、居間に居そうなお母様の元へ行った。
「お母様」
居間のテラス席に居たお母様の側へよって行き、「お母様とお父様に緒のお話があるの」とお願いした。すると、その日の夕方、お父様がお仕事から帰ってきた時に時間を作ってくださることになった。
「それで、緒のお話ってなんだい?」
私はお父様とお母様と三人、お父様の執務室のソファに腰掛け話すことになった。
私は手に握っていたガラス瓶を見せる。
「これは、私が作ったポーションです。品質は普通ですが、苦いものです」
お父様とお母様が顔を見合わせる。
「自分で飲んで確かめたのかい?」
お父様が私に問いかける。
私はふるふると首を振って否定する。
「それじゃあ、どうしてそれが普通のポーションで苦いってわかるのかしら?」
お母様から質問がやってくる。
「私、お花たちの相手を沢山していたら、【鑑定】っていうスキルがについたんです。だから、見ればそれがどういうものかわかるんです」
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「「ええっ!」」
お父様とお母様が驚いて再び顔を見合せた。
「人の事も【鑑定】できてしまうので、嫌がられるかと思って緒にしていました。ただ、見ようと思わなければ見れません」
「じゃあ、試しに父様のことを見てくれるかい?」
そう言われたので、私は見ようと思ってお父様をじっとみた。
……あれ、し項目が増えてる?
【ヘンリー・フォン・プレスラリア】
子爵
力:550/550
魔力:1360/1360
職業:魔導師団・副魔導師長
スキル:火魔法(8/10)、風魔法(7/10)、土魔法(6/10)、魔法耐(5/10)
賞罰:なし
「……というじです」
お父様に言われたとおり、お父様の鑑定結果を読み上げた。
「……使える屬もあっている。それに私でも知らなかった魔法耐のスキルがあるぞ。本當に見えるのか……」
お父様は口元を押さえて唸っている。
お母様も頬に手を當てて思案げだ。
「公言はしない方がいいでしょうね。まだ小さいし、そのスキルを目當てに拐でもされたら大変だわ」
「そうだな、信頼出來る相手だけに伝えることにした方がいいね」
でもね、と私の肩を優しく摑んでお父様が言う。
「それは天がくださった素晴らしいスキルだ。誇りに思うことはあっても、卑屈に思うことは無いからね」
私は、お父様に肯定されたことで、固かった表が笑顔になった。そして大きく頷く。
そんな時に、大きな泣き聲をあげて二つ年上のお兄様のレームスが帰ってきた。
「どうしたんでしょう?」
三人で顔を見合せ、聲の主の元へ移した。
お兄様は侍に付き添われて、居間にいた。
なんでも、馬車から降りた後、つまずいて転んでしまったのだそうだ。
侍の手により洗浄はしたらしいが、酷くりむけた膝と手のひらが痛そうだ。
「……あなた、デイジーのポーション、使ってみます?ポーションを使うほどの傷じゃありませんけど、痛そうで……」
お母様がお父様に聞いてみた。
「……デイジーの能力が本なら、苦いだけだから外用には問題ないはずだな」
うん、と頷くお父様。
「デイジー、レームスのために、君のポーションを貰えないかい?」
私は、うん、とうなずいて、握っていたポーション瓶をお父様に渡した。
お父様が、瓶の蓋を開け、まずはりむいた膝にパシャっとかける。するとあっという間に膝は綺麗になった。
次に、転んだ時に手をついてしまった方の手のひらにもうひと振りかける。すると、こちらも何事も無かったかのように怪我は消えてしまった。
「え、なにこれ、凄い!デイジーのポーションってどういうこと?」
泣いていたお兄様が目をぱちくりとさせている。
試してみた父母も、レームスの世話をしていた侍も驚いていた。
「これはね、デイジーが初めて作ったポーションなんだよ」
お父様が瓶に蓋をしながら、レームスに答えた。
「僕より小さいのに、ポーション作れるの?僕なんか治癒魔法使えないのに!怪我治せるなんてすごい!」
お兄様は大興で、まだ涙のあとの殘るキラキラした目で私を見つめた。
……が。
「うわ、苦い!」
ぺろっとポーションをかけられた手のひらを舐めてみて、眉間に壯大なシワを寄せる。
「これだったら、病気の時は絶対飲まないからね!それまでに苦いの直して!」
そう言って、廚房に水を求めて走っていってしまった。
「おやおや。注文がったようだね」
お父様もお母様も侍も私も、みんなしてレームスの言い草に笑っている。
瓶の中にまだし殘っているのを見て、お父様は侍の指先を見た。
「手が荒れて切れてしまっているね、殘りですまないけれど、使いなさい」
そう言って、恐する侍に渡すと、侍がその場で殘りのポーションを両手にかけた。すると、あかぎれも治り、綺麗になった手を嬉しそうに眺めてから、「ありがとうございました」と言って私に空き瓶を返してくれた。
そして、そのあと、ポーション代だよと言って、お父様が銅貨十枚をくれた。なんだか初仕事っぽくて嬉しくて、その銅貨は私の部屋の寶箱にしまって置くことにした。
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