《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》45.オルケニア草原

私たちは、王都の南東にあるオークの森を出て、また街道沿いに、今度は西のオルケニア草原をめざして馬(私はリーフ)を歩ませる。

すると、前方に街道の脇に森が茂る場所があり、そこでオーガ達に襲われている馬車と、それを守ろうと苦戦している冒険者達が見えた。オーガは森からはぐれ出てきたのだろうか?

「加勢しますか?」

騎士がお父様に尋ねる。

「當然だ、ゆくぞ!」

お父様が號令をかけると、全員その馬車を救うべく全力で馬を走らせた。リーフも併走する。

「デイジー嬢、さっきの土魔法の捉えるやつ、行けますか?」

騎士が私を振り返りながら尋ねる。

私は、大きく頷く。

「やるわ!」

すると、リーフがし速度をあげる。見ると、オーガ三に冒険者四人。怪我人も出ているようで、冒険者が押され気味だった。

魔法の程距離にってきた。

「加勢します!」「茨の鞭(ローズウィップ)!」

片手で頑張ってリーフの手綱を握りしめ、片手でオーガに向けて魔法を放つ。

Advertisement

のオーガに地中から幾百という數の茨の蔦が生え、襲いかかる。

オーガ達は新たな邪魔者を排除しようと蔦に毆り掛かるが、切っても切ってもそれは數を増して襲いかかってくる。

やがて、オーガ達は茨の蔦で簀巻きにされて、地面に三仲良く転がった。

突然今までの危機的狀況から解放された冒険者たちは、呆然としていた。

……いや、ぼーっとしてないで倒しなさいよ。

オーガ達は、その後駆けつけた騎士の手によって、綺麗に首を落とされた。

騎士たちは安全に討伐ができて嬉しそうだ。

「いやー、こういう遠征ならいつでも大歓迎だなあ」

「デイジー嬢、騎士団にりませんか?」

……まさかの騎士団勧がきた!

「ダメですよ!私は錬金師としてアトリエ開くって決めているんです!」

私は騎士団団のおいを丁重にお斷りした。

そんなお喋りを他所に、回復師のお姉さんは怪我をした冒険者たちの治療にあたる。

すると、ガチャリと音がして馬車の扉が開き、中から恰幅の良い裕福ななりの壯年の男が馬車から降りてきた。そして、馬車から降りては來ないが、中にっぽい人の影があった。

「私は王都で商売をしております、オリバーと申します。この度は、危ないところをお助け頂き、本當にありがとうございました。中に娘もいるのですが、足に々難がありまして、馬車から出てくるのが難儀なため、ご挨拶できず申し訳ありません」

そう言って、商人の男が私たち一行に頭を下げる。

謝を言うなら、このお嬢様にだな。オーガ達を捕えてくださったのはこの方ですから」

騎士のひとりがそう言って、私に話を振る。

「この可らしいお嬢様がですか?こんな年頃であんな魔法をお使いになられるとは、天才という方はいらっしゃるんですな!お嬢様、助けていただきありがとうございました」

そう言って、オリバーさんが深々と私に頭を下げる。

私は、苦笑いしていえいえと恐するばかりだった。

「あ!そうだ、お嬢様、々お待ちください」

そう言ってオリバーは、馬車の中にって何かゴソゴソしてから戻ってくる。

「お嬢様にお贈りするにはささやかな品ですが、お禮の気持ちとしてこちらをけ取って頂きたく……」

そう言って、オリバーが差し出したのは、小さなアクアマリンが小花を型取り、小さなペリドットが橫に添えられた葉として用いられた、可らしい髪留めだった。

お父様に顔を向けて、目配せでけ取っていいか尋ねる。

お父様は、ひとつこくりと頷いた。

私たちの隊は、公式な國の軍としてのものでは無い。対外的な立場としては、あくまで採取が必要な『一人の錬金師の護衛』として派遣されたメンバーである。ささやかな謝の気持ちまで拒絶しなくてはならない厳格さはない。

「お気持ち、ありがとうございます。とても可らしい品で、嬉しいです」

お父様の肯定をけて、私はその小さく可らしい品を笑顔でけ取り、禮を述べた。

やがて、オリバー一行を守るべき冒険者たちの回復も終わり、彼らに別れを告げると、私たちは再び西へ歩を進めるのだった。

結局、オルケニア草原自では魔とは遭遇せず、採取に専念することが出來た。その結果、『ドンナ草』は、程なくして見つかった。

『ドンナ草』は、葉と実に毒を持つ植である。そのため、フルプレートアーマーを裝備した騎士にその植を引き抜いてもらい、を採取した。

これで、必要な材料は揃ったのであった。

下記をどうかお願い致します(。ᵕᴗᵕ。)

・面白かった

・続きが気になる

と思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします。

評価はこのページの下側にある【☆☆☆☆☆】をタップorクリックすればできます。

    人が読んでいる<【WEB版】王都の外れの錬金術師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください