《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》218.賢者の塔の管理人
「ボクはね、この塔の管理人なんだよ。だから、ここにいるんだ。……あ、この格好じゃ、警戒するか」
ドレイクは、マルクやレティア、みんなが自分に対して構えをとっているのをじ取ったらしい。
ぽふん。
ドレイクの姿が煙幕がかかったように見えなくなった。
それが晴れたかと思うと、そこには一人のの子がいた。
黒い、くるんとしたツノ。
燃えるような赤い髪と、金の瞳。
にっこり笑ったに、ちらっと覗く八重歯(キバ?)。
竜人とでもいうのだろうか。
ドレイクが、そんな姿のに変わっていた。
「あなたはドレイクなの? 竜人なの?」
私は彼に問いかける。
ちなみに、竜人というのは、ものすごく數のない亜人の一種だ。
ずーっと昔に、一代だけ竜とわった人がいて、その子孫がそのにその名殘を殘してを繋いでいる。
そう、まことしやかに伝えられているくらい、珍しい種族。
ところが、私の問いに答える前に、別の言葉が彼の癇(かん)にったらしい。
「ドレイクだなんて失禮だな! ボクはれっきとした赤竜だよ! ご主人様に子供の頃に拾われて日が淺いから、まだ若いだけ!」
ぷんぷんと怒り心頭といった様子だ。
すると、背後でマルクの聲で、「げっ!」とカエルが鳴くような聲が上がった。
ちらっとマルクを見る。
気持ちはわかるわ……。
ドレイクじゃなくて、私たち、若いとはいえ赤竜を倒そうなんて思っていたのね。
準備していたとはいっても、無謀にも程がある。
この狀況はまだよくわからない。
でも、停戦できて良かったのかもしれない。
「ちょっと! 聞いてるの?」
マルクを見ていたら、赤竜のが、私が彼を見ていないことに怒り出してしまった。
「あ! 話の途中にごめんなさい。それで、あなたのご主人様って、誰? そして、私とどう関係があるの?」
顔の向きを戻して視線を彼に向け、再び會話に戻る。
「ボクのご主人様はグエンリール様! すごい賢者様だったんだからね! ……まあ、もう死んじゃっていないんだけど」
我がことのように、えっへんとを張ってその名前を口にしたけれど、最後はしゅんとしてしまった。
……え? その名前って。
『賢者の塔には、かつて大賢者グエンリールが住んでいたと言われている』、そうレティアに聞いた記憶が蘇る。
そんなすごい人が、本當に実在していて、そしてこの塔に住んでいたの!?
ちょっと驚いてしまって、私は目をパチパチさせる。
……でも、もう一つ疑問があるわ。
あのは、私に向かって「ご主人様の匂いがする!」と言った。
え? それって、まさかのまさかよね?
私のうちは王都に住む、家系図もしっかり記録している子爵家。
そこにグエンリール様の名前はなかったはず。
「……ねえ? そのグエンリール様の匂(・)い(・)が(・)す(・)る(・)って、どういう意味なのかしら?」
そう、これを明らかにしなければならない。
だから私はに尋ねたのだ。
「多分間違っていないと思うんだけどね。……ちょっといいかな?」
言いながら、彼は私のもとへ歩いてくる。
そして、私の片手を大事そうに両手で掬い取って、にっこり笑う。
「確かめさせてね」
笑顔でそういうと、私の人差し指を食んで、その牙で、指先にプチンとを開けたのだ!
が、軽く私の指先を吸うがする。
「いたっ!」
私が顔を顰めて、反的に彼の手を振り払って、私の手を自分の元へ戻す。
指先を見ると、ほんのちょっぴり傷がついて、が滲んでいた。
「急に何するのよ。ひどいじゃない」
私は思わずを睨んでしまう。
だって、いきなり人を噛むのよ?
「ごめん! でも本當に新(・)し(・)い(・)ご(・)主(・)人(・)様(・)なのか、確認したかったんだ」
後頭部を掻きながら、頭を下げて謝る。
……いや、すでに問題はそこじゃない。
新(・)し(・)い(・)ご(・)主(・)人(・)様(・)ってどういうこと?
ちなみに私には、竜を従えた記憶はないわ。
そんな私の葛藤を知りもせず、は嬉々として語るのだ。
「味見してみて、やっと確信が持てたよ! 新しいご主人様! ご主人様には、グエンリール様のが混ざってる! だから、あなたが私の新しいご主人様って決めたから!」
そう言って一歩離れた距離を埋めると、私に抱きついてきた。
ちょっと待って!
私は竜の僕(しもべ)なんて知らないわーー!
しかも勝手に決めないで‼︎
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