《【WEB版】王都の外れの錬金師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】》258.天空の神殿
空は、白い雲がいくつか浮かぶ程度の晴天。
やがて、いくつもの普通の雲を突っ切って、私達は、驚くべき景を目の當たりにした。
「……山の頂上に。雲の上に、神殿が立っている」
呆然と呟いて腰をついたのはマルクだ。しかも、口をパクパクさせている。
「アリエル。ここが目的地? そして、ここはなんなの?」
私が尋ねると、彼は首を橫に振った。
「お母様から、ここにいる人達へは話が通っています。……実際に足を運び、話をしてみてください」
そう答えるだけで、結論はお預けにされてしまったのだった。
そして、高く高く舞い上がったウーウェンが、その雲を眼下に見下ろせる高度にまで到達した。
「うわぁ……」
北の山頂の大きな雲。
そこには白い神殿と、同じ石でできたと思われる家々が立ち並んでいた。
雲の上だというのに、街路樹に、公園らしい広場に噴水まであるからびっくりだ。
そしてなにより、人々が綺麗に石で整備された道を行きっているのだ。
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ただし、私達と違うのは、彼らの背中に一対の白い翼が生えていること。
まるで、絵本でみる神の使いだという天使のような姿である。
「……ここは天上の神殿なの?」
私は眼下を見下ろしながら、アリエルに尋ねる。
「……行ってみればわかりますよ」
そうして、まるで離発著場とでも言わんばかりに広い広場に著陸(?)するのだった。
「ようこそいらっしゃいました! 新たな神々のし子のお二方と、そのお仲間達!」
その広場で待っていた三人の男のうち、代表と思われる一人が両手を広げて歓迎の意を示す。
でも、私はその言葉に若干の違和をじた。
……新(・)た(・)な(・)神々ってどういうことなんだろう?
「……あのう。新(・)た(・)な(・)神々っていうのは……」
私はそのことを尋ねようと口を開いたものの、その言葉は、歓迎の言葉に遮られた。
「屋外で立ち話も何です。その疑問についても、この場所と我々の存在についてもご説明しましょう」
そうして、三人の天空人(?)に案されて、その空中の島の中央にそびえ立つ神殿に、私達は案されたのだった。
「……うわぁ。天井が高い」
その白亜の神殿は、一どれだけの高さがあるのだろうかと思うほどだった。
その天井は、同じく白い石造りの柱が等間隔に並んで支えている。
「……いにしえの神々の神殿ですからね」
両脇には、何やら人なのか、人にしてはなにか象的な彫刻が立ち並ぶ。
「……いにしえの、神々?」
「はい。そうです。ここに並ぶ神々が、そうです」
そう言われてみて、私はその彫像達を眺める。
けれど、見知った緑の霊王様や、土の霊王様、冥界の神様らしき方達はいなかった。
「……創造神様や、緑の霊王様達とは、違うのですか?」
私はさっきから引っかかっていた疑問を口にした。
私達は、ようやく神殿の中央最奧にたどり著いた。
そこには、神とおぼしきの彫像が立っていた。
「……この方が、いにしえの神々の主神だった天空の神です」
「……いにしえの……天空の神……」
「そう。神々は代替わりをしたのです。今、世界を見守っている神々は、彼から譲りけた世界を見守るための新たな神々なのです」
案人の代表者が、ようやく私の疑問に答え始めてくれた。
「はじめに、世界に天空の神と大地の神がお生まれになりました。彼の次に、氷の王とも呼ばれる水の神、火炎王とも呼ばれる火の神がお生まれになりました。……そこに、現在でいう、創造神が他の次元から訪れたのです」
その説明に私は目を瞬かせた。
だって、創(・)造(・)神(・)よ?
教會の教えだって、この世界をお作りになったのは創造神様だって教えている。
「やはり驚いていらっしゃいますね。……地上に住まうものには知らせていない事実ですので」
「……そういえば、それを知っているあなた方はどういう存在なのですか?」
私は、はたと気がついて、それを尋ねた。
地上にも住んでおらず、そして神々の事を知っている人(?)達。
「私達は、いにしえの神々の僕(しもべ)を務めていた者達の末裔ですよ。……そうですね。いにしえの神々と今の神々と我々をごっちゃに理解した人間達には、『天使』『神の使い』などと呼ばれていますが……実際は、ここでのんびり生きているだけの存在です。……もう、主は去りましたから」
「……去った?」
私が疑問を呈していると、先ほどから案をしてくれている男が、奧の小部屋へと案してくれた。
「こちらなら、ゆっくりお話できます」
その言葉のとおり、そこは面會室かなんなのか、テーブルを挾んでらかそうなソファが前後に置かれている。また、大勢になってもいいようになのだろうか、二人座り用の小さなソファも、左右におかれている。
「こちらでゆっくりと事を説明しましょう」
私達は促されるままに、ソファに腰を下ろしたのだった。
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