《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ゴブリン討伐
「ようやく見つけた……」
あれから冒険者ギルドに行ってゴブリン討伐依頼の手続きをして森にった。
昨日の付さんが意外そうな顔をしていたが、これまでは連続して依頼をけたことがなかったからそのせいだろう。
木のから顔を出しゴブリンを見る。
呑気な様子で無警戒に森を歩いている。
手に持っているのはそれなりの長さの木の枝なのでこちらの脅威にはなりえない。
普通のゴブリンよりも裝備が貧弱なので與しやすい。俺はこいつでスキルの実験を行うことにした。
木々の間を移して追いかける。ゴブリンはしばらく歩くと広場に出た。そして立ち止まり何かを待つようにじっとしている。
広場の真ん中なので接近するまでに絶対に気付かれる。それでもしは不意を突こうと俺は背中に回りこんで突っ込んだ。
『ゲヒョッ⁉』
足音で気付いたのか振り返ったゴブリンは驚いた顔をする。
慌てて木の枝を突き出すのだが、それよりも先に俺の方が攻撃範囲に接近し、
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「バッシュ!!!」
『ゲッ……! ゲエエエエエッー!』
「うわっ!」
鋭い橫薙ぎでゴブリンのに確かな傷を與えたが一撃では絶命しなかった。
木の枝を突き出し反撃をしてきた。
「このっ!」
それを避けた俺はきが散漫になったゴブリンの首を斬りつける。
『ゲポッ……』
口からを吐いて倒れた。
「ふぅ、何とか倒せた」
一撃では無理だったがどうにかスキルも當てることができた。
「よし、これなら何とかなるぞ」
今まではゴブリン一匹倒すのにも長い時間渡り合わなければならなかったが、これなら確実に短時間で倒せる。
「そうだっ! 『ステータス』はどうなったかな?」
名 前:ティム
年 齢:16
職 業:戦士レベル2
筋 力:28+4
敏捷度:31
力:19+4
魔 力:5
神力:8
用さ:19
運 :-19
ステータスポイント:115
スキルポイント:41
取得ユニークスキル:『ステータス作』
取得スキル:『剣レベル1』『バッシュレベル1』
レベルが一つ上がっていた。ゴブリンを倒したからだろう。
それにしても他の項目の數字で変化があったのは筋力と敏捷度と力、それに用さだ。
戦士にとって必要な部分がびているようにじる。
「ステータスポイントとスキルポイントも増えてるな……」
スキルポイントというのは取得スキルを得るために使用するものらしい。
恐らくだが、今までの俺もレベルが一つ上がる毎に2増えていたと考えれば計算が合う。
対してこのステータスポイントというのは……。
俺は各項目の右にある『+』の文字にれる。
「おおっ! 増えた」
魔力が5から6へと増えている。どうやらステータスポイントというのは各項目に割り振ることができるらしい。
「ということは、これを振れば強くなれる?」
俺は試しに筋力に20ほど振ってみた。これで筋力は28から48へと増えた。
「力が溢れてくる……」
大きく數字を振ったお蔭で気のせいではないと実できる。他の項目にも振ってみたいが、殘されたステータスポイントを均等に振るべきなのか、ある程度殘しておいた方が良いのか判斷がつかない。これ以上の検証は安全な場所に戻ってからにしよう。
「今なら二匹くらい同時に相手できるようになるか?」
これまで俺は一匹のゴブリン以外は相手にせず避けてきた。だけどさきほどの戦闘よりもレベルが上がっているし、筋力も増加している。これならば囲まれる前に倒すことができるのではないだろうか?
それができれば探索に時間を割く必要がなくなるので効率もアップだ。そんなことを考えていると……。
『ゲヒョッ!』
『ゲゲゲッ!』
『ゲヒヒッヒッ!』
背後から聲がした。振り返ってみると三匹のゴブリンが立っていて俺を睨みつけている。
どうやら、今倒したゴブリンと待ち合わせをしていたようだ。
「ちょっと……いきなりは心の整理が……」
三匹はじわじわと近付いてくる。俺は逃亡の選択を取ろうと考えたのだが……。
『いつまでもゴブリンの相手でもしていろよ』
先日のウォルターや同期の冒険者たちの顔が浮かんだ。これまでは悔しさを押し殺して我慢してきた。だけど…………。
「いつまで同じ場所で足踏みすればいいんだ?」
大げさな話だが、ここで逃げたら俺は一生強くなれない気がした。
これから先も同期からあざ笑われ、多ましになった能力を利用してしだけましな生活ができるようになる。
その姿を想像すると、自分がけなくなった。俺はどうして冒険者を目指したのか、かつての憧れを思い出す。
「やってやる!」
俺は目の前のゴブリンを睨みつけると……。
「バアアアッシュ!」
三匹のゴブリンへと突進して行くのだった。
「はぁはぁはぁ……なんとか……勝てたぞ」
に傷を負いながらも俺はゴブリンを倒すことに功した。
「もっと上手くければ良かったんだけどな」
最初のゴブリンこそバッシュで倒せたのだが、俺の攻撃を見て警戒した殘り二匹が前後から挾み撃ちにしてきたのだ。
元々複數との戦闘を経験していなかった俺はどうしてよいかわからなくなり、結果として傷を負ってしまった。
「でも、これならやれる!」
悔しさから無謀な行を取ってしまったが、しだけ自信になった。
「とりあえず、後六匹倒して帰るとするか……」
俺はを起こすと、殘りのゴブリンを討伐し街へと戻った。
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