《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ウォルターたちの処分と勧多數

「それでは、確かに依頼達の確認をしました」

サロメさんはそう言うと、町長からもらった依頼達のサインがった書類をけ取った。

実に二週間ぶりに顔を合わせたのだが、彼の表は思いのほか険しかった。それというのも……。

「今回の依頼で起きたトラブルについてはさっき話した通りです」

リーダーのウォルターが不在のため、マロンが代わって依頼容の報告を行なった。

その際に、ウォルターとレッドが俺を嵌めた點についても報告されていたからだ。

「まさかとは思いましたが愚かなことをしましたね」

サロメさんはためいきを吐く。

「二人の証言に加えて町長がレッサードラゴンの數を誤魔化していた件と、それをウォルターさんが知っていて報を伏せていた裏付けも取れています」

町同士では信手段がある。

マロンが報告すると、すぐさま信を行なって裏付けを取ったらしい。

「同じ冒険者の……それも上のランクの人間が下のランクの人間を陥れるというのはとても重い罰になります」

Advertisement

的には……?」

俺はを鳴らして容を確認すると、サロメさんはパラパラと書類を捲り何やら計算を始めた。

「ギルド規約でいうと、退院後から一年、依頼斡旋拒否に加えてパーティーランクを一つ下げることになっています」

「それは、事実上廃業じゃないか?」

冒険者は一定の期間に一度は依頼をけなければならない。

この期間というのはランクによって異なるのだが、Aランクで最長1年となっていたはずなので、Bランクのウォルターたちはそれより短い。

「そうですね、さらに付け加えると、院期間も日付はカウントしますし、Cランクまで落ちた場合の期限は半年ですから。どう考えても除名は免れないかと」

「除名になるとどうなるんですか?」

グロリアが眉をひそめて質問をする。

「除名の場合、再登録までには最低3年空けてもらうことになりますね。その上Gランクからやり直しです」

「それは……隨分と厳しい処分なんだな」

以前俺に嫌がらせをしてきた新人たちも半年ダンジョンにれない処分をけたことを思い出す。

「ティムさんがどう思うかは知りませんが、冒険者ギルドの秩序を保たなければなりませんから。確かに仲間を犠牲にしなければ乗り越えられないという場面は存在していますが、自己の利益のために他者を陥れるような人間は害でしかありません。たとえ能力があろうとも罰を與えます」

サロメさんの毅然とした言葉を聞いた俺は自分に言われているような気がした。

事実その意味もあるのだろう。彼は俺が道を踏み外さないようにこうして釘を刺してくれているのだ。

「あの……私たちが申請した件については……?」

マロンは右手で元を摑むと不安そうな表を浮かべる。

「お二人のパーティー退の件ですね、こちらに関しては冒険者ギルドに記録されている素行調査では問題なしとなっておりますので、今回の件も無関係であることからスムーズに手続きができます」

「良かった……」

マロンは安心したのかためいきを吐いた。

ウォルターとレッドがしでかしたことに巻き込まれるのは流石に可哀想だと思っていた。

「ただ、パーティー実績がなくなりますので、抜けた場合はそれぞれCランクに降格となりますね」

「構いません」

「構わないわ」

この瞬間、ウォルターたちのパーティー消滅が決定した。

「それじゃあ、改めて今回の依頼お疲れ様」

諸々の手続きが済んだ俺たちは現在、冒険者ギルドに併設されているテーブルでエールがったコップをぶつけ乾杯をした。

「なんだか巻き込んでしまったようで済まないな」

俺に実害がなかったからピンとこなかったのだが、思いのほか大事になってしまったせいで二人はパーティーを退してしまった。

「いいわよいいわよ、あんたの命を狙ったのもあり得ないし、レッドに言い寄られてうんざりしていたから」

マロンはエールを飲むと愚癡をこぼす。

これまでも口実を見つけてはレッドに買いや食事にわれて辟易していたらしい。

「私も、今回のウォルターたちのやり方には心底腹を立てていますから」

グロリアはそう言うとエールを一気にあおってみせた。

が酒を飲む姿を見るのは數度だが、このような飲み方はに悪い。

「それより、あんたの方がこれから大変よ?」

「ん、どうしてだよ?」

「周りを見なさいな」

マロンは右手を上げると俺に見るように周囲を指差した。

すると、そこには様々な冒険者がいてこちらを……いや、俺を見ていた。

「レッサードラゴン16匹をたった一人で倒しちゃったわけだもんね。どのパーティーもクランもあんたのことをしがっているわよ」

人の口に盾は嵌められないと言ったもの。

ウォルターとレッドが起こした不祥事が伝わった結果、その経緯となった俺の討伐も知れ渡ってしまったようだ。

サロメさんに勧は食い止めてもらっていたのだが、ここまで実力がバレてしまうと流石に止まらないようだ。

しばらく三人で酒を呑んでいると何人かが話し掛けてきた。

「よう、ティム。隨分と活躍したみたいじゃねえか」

「一人でレッサードラゴンを殺せる魔法を撃てるんだって? うちは今後衛を募集しているんだが……」

「剣もかなり使えるらしいじゃねえか? 中衛として來てくれるなら高待遇を約束するぞ」

有名なクランの代表やAランクからDランクパーティーの人間まで、とにかく多くの人間が俺に話しかけてきた。

隨分と長い間勧け、俺が答えを濁していると突然グロリアが立ち上がる。

「ど、どうした?」

隨分酒を呑んでいるようで顔が赤い。

「ちょ、グロリア……今は止めた方が……」

は俺の両手を摑むと瞳を潤ませて言った。

「ティム君、私たちとパーティーを組んでもらえませんか?」

    人が読んでいる<【書籍化】Fランク冒険者の成り上がり、俺だけができる『ステータス操作』で最強へと至る【コミカライズ】>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください