《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ティム危篤
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「ティム! しっかりしろっ!」
「いやああああああ、目を開けてくださいっ! ティムさんっ!」
ユーゴの怒鳴り聲と、オリーブのび聲がダンジョンに木霊する。
「オリーブ! 早く治癒魔法を掛けてっ!」
「もうやっていますっ!」
さきほどから連続で『ハイヒーリング』を掛けている。だが、ティムは急所を刺されており、今もがぼたぼたと流れている。
「『ハイヒーリング』じゃだめだ、治癒ギルドへ行かないと!」
リベロがダンジョンの出口へと先行する。現れるモンスターを短剣で斬り捨て道をひらく。
ユーゴがティムを背負い、どうにかダンジョンの外へとでた。
「これは!? 大切な臓が傷ついていて手の施しようがありませんっ!」
「そんなばかなっ、それを何とかするのが治癒ギルドだろうがっ!」
治癒士に対してユーゴは食って掛かる。
「そうは言われましても……今こうして生きているのが不思議なくらいなんですよっ!」
ティムの顔は土気に変わり、わずかな呼吸でが上下している。
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本來ならとっくにくたばっていてもおかしくないのだが、ギリギリのところで命を繋いでいた。
「お願いしますっ! ティムさんを助けてくださいっ! 私にできることならなんでもしますからっ!」
オリーブは目に涙を浮かべながら治癒士へと縋り付く。
「ティム先輩っ!」
そこにガーネットが飛び込んでくる。後ろにはサロメもおり、連絡をけて駆け付けてきたようだ。
全力で走ってきたのか汗を掻き息を切らしていた。彼は治癒ギルドを見渡すと、診察臺に橫たわっているティムを発見した。
「ティムさんは……もう……」
『助からない』
オリーブはそう告げようとして言葉を飲み込む。
もし言葉にしてしまえば、その瞬間ティムが死んでしまいそうな気がしたからだ。
「ティム先輩は死にませんっ!」
ガーネットはティムに近寄ると懐から瓶を取り出した。
「それは……エクスポーション!?」
ダンジョンの深い層でごくまれにドロップされるアイテムだ。
ポーションやハイポーションでは治せない、骨折などの怪我を治すことができる治療薬。
滅多に出ないため、価値は金貨50枚や100枚、それ以上の値がつけられることもある。
「エクスポーションでも瀕死の彼には……」
治癒士は首を橫にふる。
たとえ傷が塞がったとしても、が流れ過ぎている。ティムの力がそこまで持つことはないだろう。
「私は、ティム先輩に死んでほしくないのです。さあ、ティム先輩。飲んでください」
蓋をあけ、口元にエクスポーションを持っていく。
「だめです、ティムさんにはもうそれを飲む力も殘ってません」
だが、口を開くことはなく、オリーブが絶の表を浮かべた。
――カシャン――
エクスポーションがっていた瓶が地面に落ち割れた。
「んっ、ふっ」
が流れる音がする。
ガーネットはエクスポーションを口に含むとティムに口づけをした。
彼がティムに口移しでエクスポーションを飲ませ終えると、
「傷口は塞がりました。あとは患者の力が持つかどうかですが……奇跡でも起こらない限りは……」
これまで多くの怪我人を見てきた治癒士は言葉を濁す。それほどに絶的な狀況なのだと誰もが理解してしまった。
ところが、ガーネットはティムの手を取る。
「ティム先輩、目を覚ましてください……。また來週って言ったじゃないですか……」
ガーネットは細い聲を出すと震える。その姿はティムの生還を願ってはいるが、ティムが死ぬかもしれない恐怖に怯えていた。
「ユーゴ、しばらく休みをもらえませんか?」
「ん? どうするつもりだ?」
オリーブは決意を込めた目でユーゴを見ると……。
「ティムさんが目覚めるまで私が看病したいんです」
そう答えるとオリーブはガーネットの肩に手を置く。二人はお互いに頷くと、ティムが目覚めるまでの間代で看病をすることを決めた。
「それで、狀況を教えてもらえますか?」
サロメが目で訴えかけるとユーゴと一緒にその場から離れた。
ティムの傍らにはオリーブとガーネットがいるので、これ以上は治癒士の邪魔になるだけだろう。
「狀況も何も、俺たちが遅くまで五層で狩りをして戻ってきたら一層の出口の前でティムが倒れていたんだ。何事かと思って駆け寄ってみると、その場から二人の人間が慌てて立ち去っていった」
「それは冒険者ですか? どのような顔をしていたかわかりますか?」
「いや、薄暗かったし、ぼやけて見えたからな。もう一人は仮面をかぶっていたし」
「認識阻害の魔道ですね。そうなると犯人の特定は難しい……」
サロメは爪を噛むと悔しそうに虛空を睨みつけた。
「そう思ってミナとリベロにダンジョンのり口を見張らせている。奴らは出口ではなくてダンジョンに逃げていったからな」
「そうですか、では冒険者ギルドからも人をだしてダンジョンを探すことにしましょう」
ユーゴの説明を聞いたサロメはこれまで見たことのない程冷たい目をするとそう言った。
「ユーゴさん、協力していただけませんか?」
その言葉にユーゴは頷く。
「當たり前だっ! ティムをあんな目に合わせた奴に報いをけさせてやるっ!」
そう言うと、サロメとユーゴはそれぞれ走り出す。ティムをこんな目に合わせた犯人を突き止めるために。
乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル 【書籍化&コミカライズ】
【TOブックス様より第4巻発売中】【コミカライズ2巻9月発売】 【本編全260話――完結しました】【番外編連載】 ――これは乙女ゲームというシナリオを歪ませる物語です―― 孤児の少女アーリシアは、自分の身體を奪って“ヒロイン”に成り代わろうとする女に襲われ、その時に得た斷片的な知識から、この世界が『剣と魔法の世界』の『乙女ゲーム』の舞臺であることを知る。 得られた知識で真実を知った幼いアーリシアは、乙女ゲームを『くだらない』と切り捨て、“ヒロイン”の運命から逃れるために孤児院を逃げ出した。 自分の命を狙う悪役令嬢。現れる偽のヒロイン。アーリシアは生き抜くために得られた斷片的な知識を基に自己を鍛え上げ、盜賊ギルドや暗殺者ギルドからも恐れられる『最強の暗殺者』へと成長していく。 ※Q:チートはありますか? ※A:主人公にチートはありません。ある意味知識チートとも言えますが、一般的な戦闘能力を駆使して戦います。戦闘に手段は問いません。 ※Q:戀愛要素はありますか? ※A:多少の戀愛要素はございます。攻略対象と関わることもありますが、相手は彼らとは限りません。 ※Q:サバイバルでほのぼの要素はありますか? ※A:人跡未踏の地を開拓して生活向上のようなものではなく、生き殘りの意味でのサバイバルです。かなり殺伐としています。 ※注:主人公の倫理観はかなり薄めです。
8 125【書籍化】初戀の人との晴れの日に令嬢は裏切りを知る〜拗らせ公爵は愛を乞う〜
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8 118怪奇探偵社
初めて小説書いてみました…!しぃです!連載続けられるように頑張ります!怖いの苦手な作者が書いているので、怖さはあまりないです! 2話まででも見て行って! この作品、主人公は戀愛無いです!ただ、その他のキャラにそういう表現が出るかもしれないです。 ーいわゆる取り憑かれ體質の主人公、柏木 蓮(かしわぎ れん)は、大學卒業後も面接で落ちまくっていた。 理由は會社や面接官に取り憑いてる悪霊怨霊達に取り憑かれまくり、生気を吸われて毎回倒れるから。 見える憑かれると言っても誰にも信じて貰えず、親には絶縁される始末。金も底を盡き、今日からはホームレス達に仲間に入れて貰えるよう頼むしか… フラフラと彷徨い、遂に柏木は倒れてしまってーー
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