《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》【剣聖】と『オーラ』取得

「うーーむ」

俺はガーネットのステータス畫面を作すると各種項目をチェックしていく。

まず、取得可能スキル一覧に、続いて転職可能職業。

最初は想定していなかった事態に驚いたが、むしろ良い意味で予想外だったので、この先の展は隨分と明かるくなったと言っても良い。

俺がステータス畫面を見るのに夢中になっていると……。

「……ティム先輩!」

気が付けばガーネットが至近距離から睨み付けていた。

「どうした?」

「さきほどから話し掛けても無視するからです。それで、私は一どうなるのでしょうか?」

「ああ……」

魔法を使うのを諦めろと最後に発言してから黙り込んでいた。

確かにガーネットが不安に思うのも無理はない。

「実は良い意味で想定外だったものだから、どう説明をしようか考えてたんだ」

「いい意味で……良かったです」

ガーネットはほっと息を吐くとでおろした。

「実はガーネットの職業なんだが、俺が考えていた魔法職じゃなかったんだよ」

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「何の職業だったのでしょうか?」

「剣聖だよ」

「ケン……セイ?」

俺が職業を言うと彼は首を傾げてみせた。無理もないだろう、剣聖とは剣一本であらゆる戦いにを投じる英雄を示す言葉だ。

実際に名乗る人間はおらず、俺が好んで読む英雄譚などにときおり登場する。言ってしまえば語にしか存在しない架空の職業だからだ。

「なるほど、剣を扱う職業ですか……道理で魔法がまったく上達しないわけです」

剣聖について説明すると、彼は口元に手をあて考え込み納得していた。

「そもそも、なんで今まで武を使わず魔法で戦ってたんだ?」

恐らく前衛として冒険者になっていればレベルも上がり、今頃、前線で活躍していたのではないだろうか?

「家の方針で、は武を持つべきではないと言われてまして、スキルを習う時も、魔法以外の教師は呼んでいただけなかったのです」

「そのせいで、こんな狀況に追い込まれたってことか……」

魔力と神力なんか俺の初期數値より低い。これで魔法スキルを習得できたというのだから、彼の努力は本當に並大抵ではなかったはずだ。

「ひとまず、ガーネットの適が前衛職だとわかったから、剣を扱ってもらいたいんだが、何か問題あるか?」

俺の提案を進める上で彼に不満がないか確認しておくことにする。

「そうですね、武も防もありませんので、一式揃える必要があります。あと、私はモンスターと直に戦ったことがないので、できれば心構えを教えてもらいたいのですが……」

ステータスを見る限り、ゴブリンは當然としてコボルトも余裕で倒せそうなのだが、以前懸念していた通りガーネットはモンスターを殺すのに躊躇いがあるようだ。

「武と防に関してはサロメさんに頼んでみてくれ。恐らく長く使うことになるから良いものをと付け加えるんだ。支払いに関しては俺につけておくように伝えてくれ」

「そ、そんな……そこまで甘えるわけにはいきませんよ」

「今のところ俺の方が君にエクスポーション分の借りがある。なんだったらそれと相殺するくらいの裝備を買ってもいいし、ガーネットが長すれば簡単に稼げるようになる」

「わかりました、言うとおりにします」

は納得すると引き下がった。

「あとは心構えについてだが……」

「はいっ!」

そちらが大事だとばかりにガーネットは期待の眼差しを俺に向けてきた。

「慣れろ」

「えっ……え?」

「モンスターを殺すのには覚悟が必要だ、実際に殺して慣れていくしかない」

命のやり取りをしているのだ。下手に甘いアドバイスをすることはできなかった。

「そう……ですよね……」

ガーネットは俯くと考え始めた。今のうちに覚悟を決めておくつもりなのだろう。

「それにしても……」

俺は改めてステータス畫面をチェックする。

魔法関連は絶的だが、他の項目がずば抜けている。特に職業補正だが、この職業1本で良いのではないかというくらいに優秀だ。

(ステータスポイントとスキルポイントも補正なしでこれなら凄いことになるな)

スキルポイントは補正込みなら俺の方が上だが、ステータスポイントが20も増えるのは羨ましすぎる。

「問題は、見習い冒険者がないことか……」

転職可能職業一覧を表示してみると『戦士』『斥候』『魔道士』『僧』『商人』『剣聖』となっている。

もしかすると『見習い冒険者』の代わりが『剣聖』なのかもしれないが、そうすると『取得アップ系』スキルを覚えることができない。

もっとも、この『剣聖』という職業を鍛えていけば確実に周囲と一線を畫する存在になるので、彼をある程度育てるという點については問題なかったりする。

いずれにせよしレベルを上げてみて、數字の増え合をみてから『筋力』『敏捷度』『力』にどの順番でステータスを振るか聞いてみよう。

「あとは取得可能スキルか……」

俺が持っている職業のスキルはレベル上限で解放されていないスキル以外はすべて出現している。

肝心の『剣聖』のスキルについてだが……。現時點では一つしか出現していない。恐らくレベルが上がればもっと解放されるのだと思われる。

その肝心のスキルはと言うと……。

俺は説明を確認する。

・『オーラ』⇒使用することで一時的に『筋力』『敏捷度』『力』を上昇させることができる。スキルレベルに応じて上昇値と継続時間が変化する。スキル【1】+10【2】+20【3】+30【4】+40【5】+50【6】+60【7】+70【8】+80【9】+90【10】+100

容は『戦士』のレベル25で解放された『コンセントレーション』と被るのだが、あちらのスキルと違い『レベルに応じて継続時間が変化する』と、説明文にある。

俺が『コンセントレーション』を取得しない理由は、個人にしか掛けられない上、使用時間が短かったからだ。

「うーん、どうするか……?」

「何を悩まれているのですか?」

気持ちを切り替えたのか、いつの間にかガーネットが復活していて、俺の獨り言を拾った。

「実はな……――」

俺はガーネットにスキルの説明をしてやる。『コンセントレーション』の使用時間が短いことも併せて、もしかすると同様かもしれないと付け加えて。

「取得していただけませんか?」

「いいのか?」

あっさりと決斷を下したガーネットに俺は驚いた。

「現狀、そのスキルしかないということは『オーラ』が剣聖という職業のもっとも基本的なスキルだと思います。持続時間が短くてもあった方が戦闘が有利になるのは間違いありませんから」

「わかった、それじゃあ取得しておく。ステータスも振っておくか?」

「そちらに関しては、まだ私は武を持って戦ったことがありませんので、どのようなスタイルにするかは実際に戦ってみてからの方がよろしいと思います。また、相談に乗ってもらえますか?」

「わかった、それでいこう」

そのあとも、ガーネットから『ステータス作』に対する質問が続き、スキル取得やステータス振り分け時の消費ポイントの法則など。

気が付けば夜遅くまで話しこんでしまうのだった。

名 前:ガーネット

年 齢:15

職 業:剣聖レベル2

筋 力:95+10

敏捷度:95+10

 力:95+10

魔 力:3

神力:5

用さ:70+6

運 :50+4

ステータスポイント:20

スキルポイント:0

取得ユニークスキル:無し

取得スキル:『アイスアローレベル1』『ヒーリングレベル1』『オーラレベル1』

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