《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》パセラ伯爵家訪問
「おめでとうございます。ガーネット様はDランク冒険者になりました」
ガーネットが冒険者カードをけ取った。
「ティム先輩。やりましたっ!」
彼は嬉しそうに自分の冒険者カードを俺に見せてきた。
一緒にダンジョンに潛るようになってから2週間。異例の速さでランクアップを果たした。
「おめでとう、よく頑張ったな」
彼はパーティーを退させられた際に一度Fランクまで落ちていた。
それにも拘わらず、こうしてDランクに上がれたのにはからくりがある。
ダンジョンで収集したドロップアイテムを彼の名義で売っていたからだ。
実際、半分は俺が得ていたものなのだが、今のところ王都で冒険者ランクを上げるつもりはない。
それに、ガーネットの今の実力は前衛として見てもユーゴさんとそう変わらない。それどころか一部のステータスは上をいっている。
つまり、彼はDランク冒険者を名乗る資格が十分にあった。
下手にレベルが上がってなかった分『取得系スキル』をきっちり取得してから長させているので、ステータスを振りやすかったというのも大きいだろう。
Advertisement
「……そういえば」
ふと俺は思い出す。ユーゴさんたちもステータスポイントとスキルポイントを余らせていたことに。
今回、彼らにも本當に世話になっていた。知る人が増えるとどうしたってがれてしまうので、すべてを打ち明けるわけにはいかないが「潛在能力を引き出せる」などと説明して彼らのステータスもばすべきだろう。
街に戻ったら早速実行しようと考えていると……。
「それで、ティム先輩。次はどちらのダンジョンに行くおつもりでしょうか?」
段々とダンジョン探索が楽しくなってきたのか、ガーネットが次の予定を聞いてくる。
ゴブリンも殺せず、あたふたしていたのが噓のようだ。
「いや、明日はダンジョンに潛るつもりはないぞ」
「えっ……?」
表を固まらせるガーネットに俺は告げた。
「明日はガーネットの実家に行くつもりだからな」
目標は達したのだ。俺はいよいよ元兇の下へと乗り込むことにした。
目の前には格子で仕切られた高い壁が存在している。
ガーネットの生家で、王都でも屈指の名門パセラ伯爵家の屋敷である。
隣を見るとガーネットが普段の冒険者裝備と違って貴族令嬢が著ているようなドレスをに著けている。
昨日、予定を告げたところ慌てて洋服店に連れていかれ、コーディネートしていたものだ。
「どうして、俺までこんな格好をさせられるんだか……」
彼は自分の服だけではなく、俺にまでちゃんとした格好を求めてきた。
お蔭で今日の俺は、これまで著たことがないような禮裝をに著けている。
「すー、はぁー……うぅ。張します」
肝心のガーネットは顔が格子越しに見える屋敷を見ている。
「どうしてガーネットが張しているんだよ?」
実家に帰って両親に會うだけだろう。俺よりもくなる意味がわからない。
「で、では、ティム先輩。今日はよろしくお願いいたします」
そう言って彼は俺の手を取ると、守衛の下へと歩き始めた。
あれから、何の問題もなく屋敷に通された俺たちは、豪華な部屋へと案された。
一目で高価とわかる調度品に絵畫に家などが置かれている。
このような場所に縁がない俺は周囲を興味深く見ているのだが、ガーネットは膝に視線を落とし固まったままだった。
――コンコンコン――
ノックの音がして二人の人がってくる。
一人は白髭を生やした中年の男で、もう一人はドレスをに著けた。
二人が向かいの席に座ると、ガーネットのがより強張るのが見えた。
「ようやく……戻ってきたな。ガーネット」
「お、お父様もお変わりないようで……」
表を変えることなくガーネットを見る。どうやらこの二人が彼の両親らしい。
「まあよい。これで縁談を進めることができる。今日はゆっくり休んで、明日からは嫁ぎ先で恥にならないように作法を學ぶのだ」
「い、いえっ……! その、お父様……」
用件のみを告げて立ち上がった。俺はその態度に段々イライラしてきた。
「まだ何かあるのか?」
不機嫌を隠そうともしないその態度に……。
「あるに決まっているでしょう」
「せ、先輩っ!?」
ガーネットがこちらを向いた。
「ガーネット、こいつは一誰なんだ?」
パセラ伯爵は俺を指差すと大聲を出した。俺はふと引っかかりを覚える。
「ガーネットとパーティーを組んでいる冒険者のティムです。存知ないのですか……?」
「この私がたかが冒険者のことなど知るわけがあるかっ!」
演技には見えない。本當に知らないらしい。
「久しぶりに帰ってきた実の娘に対し、労いの言葉1つおかけにならないのですか?」
これまでずっとこのような不當な扱いをけてきたのだろう。彼の代わりにパセラ伯爵に文句を言う。
「貴様……たかが冒険者の分際で、人の家庭に文句をつけると言うのか?」
確かに、たかが冒険者という立場でなら口を挾む権利はない。だが、俺はこの件で一度殺されかけているのだ。黙る理由がない。
「彼は俺の大切な冒険仲間です」
「ティム先輩……」
ガーネットが潤んだ瞳を俺に向けてくる。この様子なら平気だろう。
「まずは彼の意見を聞いてください」
俺がパセラ伯爵にふたたび著席することを求めると、彼はソファーに座り俺を睨み付けてきた。
ひねくれ領主の幸福譚 性格が悪くても辺境開拓できますうぅ!【書籍化】
【書籍第2巻が2022年8月25日にオーバーラップノベルス様より発売予定です!】 ノエイン・アールクヴィストは性格がひねくれている。 大貴族の妾の子として生まれ、成人するとともに辺境の領地と底辺爵位を押しつけられて実家との縁を切られた彼は考えた。 あの親のように卑劣で空虛な人間にはなりたくないと。 たくさんの愛に包まれた幸福な人生を送りたいと。 そのためにノエインは決意した。誰もが褒め稱える理想的な領主貴族になろうと。 領民から愛されるために、領民を愛し慈しもう。 隣人領主たちと友好を結び、共存共栄を目指し、自身の幸福のために利用しよう。 これは少し歪んだ気質を持つ青年が、自分なりに幸福になろうと人生を進む物語。 ※カクヨム様にも掲載させていただいています
8 135【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑稱だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそうなほど痩せ細った體軀に、不健康な肌色、ドレスは薄汚れている。 義母と腹違いの妹に虐げられ、食事もロクに與えられず、離れに隔離され続けたためだ。 陞爵を目指すハグル家にとって、侍女との不貞によって生まれたアメリアはお荷物でしかなかった。 誰からも愛されず必要とされず、あとは朽ち果てるだけの日々。 今日も一日一回の貧相な食事の足しになればと、庭園の雑草を採取していたある日、アメリアに婚約の話が舞い込む。 お相手は、社交會で『暴虐公爵』と悪名高いローガン公爵。 「この結婚に愛はない」と、當初はドライに接してくるローガンだったが……。 「なんだそのボロボロのドレスは。この金で新しいドレスを買え」「なぜ一食しか食べようとしない。しっかりと三食摂れ」 蓋を開けてみれば、ローガンはちょっぴり口は悪いものの根は優しく誠実な貴公子だった。 幸薄くも健気で前向きなアメリアを、ローガンは無自覚に溺愛していく。 そんな中ローガンは、絶望的な人生の中で培ったアメリアの”ある能力”にも気づき……。 「ハグル家はこんな逸材を押し込めていたのか……國家レベルの損失だ……」「あの……旦那様?」 一方アメリアがいなくなった実家では、ひたひたと崩壊の足音が近づいていて──。 これは、愛されなかった令嬢がちょっぴり言葉はきついけれど優しい公爵に不器用ながらも溺愛され、無自覚に持っていた能力を認められ、幸せになっていく話。 ※書籍化・コミカライズ決定致しました。皆様本當にありがとうございます。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※カクヨム、アルファポリス、ノベルアップにも掲載中。 6/3 第一章完結しました。 6/3-6/4日間総合1位 6/3- 6/12 週間総合1位 6/20-7/8 月間総合1位
8 88俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~
【更新不定期】仮完結※詳しくは活動報告 舊 「異世界転生は意味大有り!?~エンジョイやチートは無理だと思われましたが~」 ごく普通の(?)ヤンキー高校生「中野準人」はある日死んでしまった。 その理由は誰にもわからない。もちろん、本人にも。 そして目が覚めたら見知らぬ家の中。幼馴染の如月彩によると地球と異世界の狹間!? 立ちふさがる正體不明の者、優しい大魔王様、怪しい「ボス」、悪役ポジションの大賢者!? 全てが繋がる時、彼らや世界はどんな変化を見せてくれるのか……? 一見普通な異世界転生、しかしそれこそ、重大な秘密が隠されていて。 『僕らは行く、世界をも、変えていくために――――――――』 主人公、ヒロインは最弱。しかしそれでも生き殘ることができる、のか!? 想定外の出來事だらけ! 「えっ!?」と言わせて見せますよ俺の異世界転生!!! PV17000突破!ユニーク6000突破!ありがとうございます! 細かい更新狀況は活動報告をよろしくお願いします。
8 196極限まで進化した頂點者の異世界生活
主人公の黒羽海斗は他の人間とは違うものを持っていた。完全記憶能力、そして、絶対なる力・・・破壊と創造の力を・・・ これは人間が進化をした先にもつ頂點の能力だった・・・ 力を使い、大切な物を守り抜く。 これはそんな主人公の異世界生活の物語。 注意無雙はしません。 応援お願いします。 更新は進みしだい更新します。 不定期の更新だと思います。
8 174男子高校生5人が本気で彼女を作ろうと努力してみる!
殘念系イケメン、アフロ筋肉、メガネ(金持ち)、男の娘、片想いボーイ(俺)の5人を中心に巻き起こるスクールギャグエロラブコメディ。 可愛い女の子も登場します! 実際、何でもアリの作品です。
8 162見た目は青年、心はアラサー、異世界に降り立つ! ~チートスキル「ストレージ」で異世界を満喫中~
交通事故で命を落とした中年「近衛海斗」は、女神様から大した説明もされないまま異世界に放り出された。 頼れるのは女神様から貰った三つの特典スキルだが、戦闘スキルが一つもない⁉ どうすればいいのかと途方に暮れるが、ある事に気付く。 「あれ? このストレージって、ただの収納魔法じゃなくね?」 異世界に放り出された海斗の運命やいかに! 初投稿となります。面白いと思っていただけたら、感想、フォロー、いいね等して頂けると大変勵みになります。 よろしくお願いいたします。 21.11.21 一章の誤字・脫字等の修正をしました。
8 108