《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ニコルVSティム~決勝戦後半~
こちらが剣を振るい、ニコルさんが盾でけ止める。
ニコルさんはシールドバッシュでのカウンターを狙っているので、後方回避をいつでもできるように意識しながら攻める。
先程までと違い、彼は真剣な目をしていて、俺の一挙一を観察しつつバッシュを繰り出しこちらのきを抑え込もうとしていた。
闘技場で金屬がぶつかり合う音が激しさを増す。
お互いに次の奧の手を繰り出すタイミングを計っているのだが、こういうのはただ出せばよいものではない。
相手の出方をみて、効果的なタイミングで繰り出さなければそこを起點に技を返され、ピンチへと追い込まれてしまう。
ニコルさんはAランク冒険者で長く活しているせいか、そのことを知っており、俺たちは剣を押し合うと至近距離で睨み合っていた。
「はぁはぁはぁ、本當にDランクなのか?」
そう言って突き放し、ニコルさんは距離を取ると『ヒーリング』で回復をする。
俺も彼に習って自分の傷を治す。
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現狀ではほとんど互角のきをしているので、會場も盛り上がり、観客の歓聲が大きくなっていた。
「……まあ、スキルを覚えるのが遅かったので」
「例の『大晩の冒険者』ってやつか……」
以前、ギルドマスターに聞いたことがある単語を口にする。
冒険者になったはいいものの、どれだけ頑張ってもスキルがにつかない人間が存在する。
大抵の人間はそこで冒険者を諦めるのだが、中にはそれでもくらいついていく者が存在し、その者がある日突然強力なスキルを覚えることがある。
それが一般的な認識なのだが『ステータス作』を覚え、すべての數値が見える俺だけが理解できる。
俺たちの住む世界には『レベル』と『職業』が存在しており、ある程度レベルを上げなければ才能を開花させることができないということに。
「『スピードアップ』『スタミナアップ』」
ニコルさんが支援魔法を掛けなおした。どうやら距離を取ったのはこの意味もあったらしい。
「『スピードアップ』『スタミナアップ』」
俺も念のためにかけ直しておく。もし彼がきっちり時間を計算して掛け直しているのだとしたら恐らく俺の方が支援魔法のレベルはし上だろう。
つまり、得られるステータス効果は最低でも10多いということになる。
切れる前に重ね掛けするのが一般的なので油斷ならないがこれも俺だけが知る報の一つ。頭にれておこう。
「そろそろ、奧の手を一つ使わせてもらおう」
彼はそう言うと剣を構える。そして……。
「『コンセントレーション』」
次の瞬間、彼のきが一段と進化した。
「なっ!」
これまで以上の速度で俺に迫ると一気に押し込んできた。
「くっくっく、隨分と力が強い。魔法を扱う後衛タイプだとばかり思っていたけど、すっかり騙されてしまったよ」
コンセントレーション込みでもどうやら俺の方がまだ力が上らしい。不意を突かれて押し込まれたが、徐々に押し戻していく。
「誰がそんな報をあなたに伝えたんですかね?」
もし本當に騙されていたというのなら、ここまで念に戦闘を組み立てないで早めに奧の手を切っているはず。
俺のことを余程しつこく調べたに違いない。
「それで、次はどうするつもりですか?」
コンセントレーションは短時間しか効果が継続しない諸刃の剣だ。こうして睨み合いをしている間にも時間は消費していく。俺は効果が切れるのを待てばいい。
ところがニコルさんはニヤリと笑うと……。
「『インパクト』」
「なんだとっ!?」
次の瞬間、彼の振るう剣が輝き、発を引き起こす。
「ぐあああああああああっ!」
至近距離から発をけた俺は吹き飛ばされ全に傷を負った。
「ふふふ、これが俺の奧の手だよ」
・『インパクト』⇒剣に発力を付與し振るうことで目の前のを吹き飛ばすことができる。
この技は戦士レベル40に到達すると覚えることができるようになるスキルだ。
「くっ……『ヒーリング』」
俺が呆然としていると、彼は言葉を続けてきた。
「くくく、どうやら驚いてくれたようだな……」
俺の表をみて笑っている。俺は剣を力一杯握り締める。
「ええ、まさかここでその技を出すとは思っていませんでしたから」
俺は彼を睨み付けると……。
「『インパクトッ!』」
「何っ!?」
次の瞬間、彼の倍の威力がある『インパクト』をぶつける。
彼も咄嗟にインパクトを繰り出すのだが『指定スキル効果倍』を上乗せした攻撃に押し切られ吹き飛ばされていく。
「くっ……くそっ!」
彼がリングの後ろを見る。もしかするとリングアウトして逃げ出すことが頭にチラついているのかもしれない。
「これで奧の手はなしですか?」
酷く冷たい聲が自分の口かられた。
「馬鹿を言うな、最後に笑うのは私だ」
魔法でを治癒しながら彼は前に出てくると……。
「『パラディンガード』」
次の瞬間、彼の全が輝き出した。
「この『パラディンガード』は私の防力をこれまでより數倍に引き上げるスキル。このスキルを使っている私にダメージを與えた者は存在していない」
ニコルさん……いや、ニコルは勝ち誇った笑みを浮かべる。
「『バッシュ』」
――キンッ――
「なるほど、確かに通用しなさそうですね」
試しに放ったバッシュがまるで効果なく弾かれた。
「無駄だ、このスキルが発すれば『インパクト』すら耐えきれる」
余程自があるようだ。ニコルは防の態勢を取りながらも徐々に俺に迫ってくる。
「やはり君は彼にふさわしくない。この試合に勝てはやっと私は彼を振り向かせることができる」
その目には狂気が宿っていた。
俺は貴賓席にいるガーネットを見上げる。
彼は両手を組むと不安そうに俺を見ていた。
「それが正真正銘の奧の手ってことでいいですか?」
俺はニコルへと確認する。
「ああ、間違いない」
そう告げる彼に、
「なら俺も奧の手を出しますね」
「はっ?」
次の瞬間、ニコルの間抜けな顔が目に映った。
「『ブースト』」
「な、何をしたんだ一? きゅ、急に君からじる威圧が増した!」
「そちらも説明してくれたんだ、こっちも説明をしなければフェアじゃありませんよね。このスキルは『ブースト』と言って、一時的に『筋力』を5倍に高めてくれるんです」
・『ブースト』⇒一時的に『筋力』を500%上昇させることができる。(一日に一度しか使えない)
戦士レベル40になった時に得たスキルは『インパクト』と『ブースト』の二つだった。
ニコルも取得しようと思えばできるのかもしれないが、ステータスポイントがないため時間が掛るのだろう。
このスキルを知らないということはまだ持っていないに違いない。
俺がこのスキルを溫存したのは、説明にあるように一日に一度しか使えないからだ。
相手に何らかの返し技や、敏捷度が発的に上昇するスキルがあったりすると、効果時間逃げ回る可能があった。
「そちらも『パラディンガード』で防力を數倍に引きあげているんでしたよね? これと力比べしますか?」
実際は『指定スキル効果倍』なので10倍だ。まともに振り下ろせば片も殘らないだろう。
俺の剣が輝きを増す。
「よ、よせえええっ!」
これまで戦ってきた者同士、お互いの技の威力は何となくでわかっている。
自分の運命に気付いたのだろう、彼は防を解き盾を放り出してんだ。
「こ、こうさ……こ……こう……」
青ざめた顔をして審判へと手をばす。
観客たちもそんな彼をみて熱が冷めたのか歓聲が聞こえなくなった。
俺は剣を上段から一気に振り下ろすと……。
「『インパクト!!!!』」
技の発を止めた。ここで彼を言わぬ存在にしても意味はない。
「あばばばばばば……」
次の瞬間、恐怖が自の許容を越えたのか、ニコルは白目をむき……。
『うわ……格好悪い』
失して気絶するのだった。
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