《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》指名依頼

「ガーネット、ちょっと止まってくれ」

「はい。どうされましたか?」

「多分、前の方で戦闘してるっぽいからさ」

俺たちが戦おうと考えていたモンスターを目指していると、地図上で赤い表示がいていた。

おそらく、他の冒険者と遭遇して戦っているのだろう。

「本當ですね、剣で攻撃する音や魔法を放つ音がします」

ガーネットが耳を澄ますと、戦いの音をじ取った。

地図を確認すると、逆側に向かったところで行き止まりになっている。

俺とガーネットはすることがなく、ただ戦闘が終わるのを待つはめになった。

しばらく待っていると、戦闘が終わったのか、戦っていた冒険者がこちらへときた。

俺とガーネットは今向こう側から出てきたかのように歩いてすれ違うのだが……。

「ん?」

すれ違いざまに、一瞬地図上の表示が橙になって消えた。

「どうされましたか、ティム先輩」

おそらく、俺たちが二人パーティーということもあって、一瞬良からぬ考えを浮かべたのだろう。

以前、路地裏ですれ違った浮浪者よりも敵意はなかったから橙だったのかもしれない。

とはいえ、警戒するに越したことはないので、俺はすれ違った冒険者たちの顔を覚えておこうと盜み見た。

俺の行に気が付いたのか、ガーネットは顔を近付けてくる。

「あちらの方々が、また何か問題でも起こされたのでしょうか?」

また、という言葉に驚く。

「知っているのか、ガーネット?」

確かにどこかで見たことがある顔だと思ったのだが、冒険者ギルドでガーネットに厭らしい視線を送っていた連中だろうか?

「あの方々は、王都までの旅行で馬車の護衛をしていた冒険者です」

「あー、そう言えばいたな……」

暴な連中で、その橫柄な態度に他の客もたびたび眉をひそめていたのを思い出す。

もしかすると、向こうも俺たちが乗客だったことに気付いたのかもしれない。いずれにせよお互いに良く思っていないので警戒が必要だ。

「何にせよ、私あまりあの方々が好きではないので、他の場所にいきませんか?」

日頃あまりそういったを表に出さないガーネットがはっきり言うとは珍しい。

だが、無理もない。

あの冒険者たちは旅の間、ガーネットと仲良くしていたフローネのことをめていたからな。

「そうだな、この辺で切り上げておくか……」

俺は不機嫌そうに前を歩く年相応な態度を見せた彼を見て苦笑いを浮かべるのだった。

「指名依頼ですか?」

「はい、こちらが依頼容になっております」

翌日、冒険者ギルドを訪れた俺たちに指名依頼がっていた。

「どのような依頼なのでしょうか?」

ガーネットが俺の背から乗り出し容を読み上げる。するとそこにはこう書いてあった。

「『アースタートルの卵』を5つ納品ですか?」

『アースタートル』と言うのはCランクモンスターで、森や山などの小川付近に生息している。

この王都からだと馬を利用しても往復で四日。現地での調達時間も考えれば六日は見ておいた方が良い依頼容だ。

「どうする、ガーネット?」

俺は彼へと意見を聞く。

「私はこの依頼けてみたいです。ダンジョンの方はあの方々に遭うかもしれませんし、『アースタートルの卵』は濃厚で絶品だとフローネさんから話を聞いたことがありますので……」

依頼されたものが卵なだけに割らないように慎重に運ぶ必要がある。

普通の冒険者なら依頼分+數個が限度だが、俺とガーネットにはアイテムボックスがあるので大量に持って帰ることも可能だろう。

「それに、フローネさんが作ってくださった、屋外での料理もちょっとやってみたいので」

思い出すだけであの時の味が蘇る。だんだんガーネットに乗せられてきた気がするがこの依頼悪くないかもしれない。

「なら、けるとするか」

俺がそう答えると、

「はい。道中は料理もしたいので道を用意しないといけませんね」

ガーネットは楽しそうに持って行くについて考え始めるのだった。

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