《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ガーネット『指定スキル効果倍』『オーラブレード』取得

カッポカッポと馬の蹄の音がする。

普段よりも高い視界に、後ろから聞こえるガーネットの聲。俺たちは今、馬で移をしている最中だった。

先日けた『アースタートルの卵』を収集する依頼だが、収集できる場所まで結構な距離があった。

普通の冒険者なら々な道を持つ関係上馬車で移するのだが、俺たちにはアイテムボックスがある。

調理道や水、それに食材などをれて軽にけるし、馬車を借りるのと馬を一頭借りるのでは賃料に大きな差があったので馬を選んだのだ。

「ガーネット、あまり離れると危ないからもっとくっついてくれ」

「で、ですが……そうは言われましても……」

ところが、馬を借りるまで乗り気だったガーネットは俺から距離を置いて馬にまたがっている。

俺自、そこまで乗馬が得意というわけでもない。あまり離れられるとバランスが崩れて危険なのだ。

「ううう……、失禮いたします」

そのことを告げると、彼は恥ずかしそうにしながらを寄せてくる。

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ガーネットがに著けている防は防力を上げる魔法が付與されてはいるが、攻撃をけていない場合は普通の布地と変わらない。

背中に當たるらかいと、彼の心臓が激しく鳴っているのが伝わってきた。

「とりあえず、休憩まではこのままで我慢してくれ」

立ち止まって前後をれ替える時間も惜しい。俺は彼にそう答えると、一日かけて川辺までの道を進むのだった。

「ふんふふふーん」

鼻歌をならしながら、ガーネットがナイフで野菜を切っている。

その手つきにためらいはないのだが、流石に剣聖に適があるとはいえ、料理で振るう刃は別扱いらしい。

野菜はてんでバラバラな大きさに切られていた。

「とりあえず、簡易カマドは用意したぞ」

河原で石を積み上げて鍋を用意する。料理に関してはガーネットが自分でやりたいと言い出したので、俺は補助に回っていた。

アイテムボックスにっていたテーブルの上には『アロセラの』だったり『ミトン』などなど、普通に買うとし値が張る様々な調味料が置かれていた。

「ありがとうございます。後は私の方で用意しますので、ティム先輩は休まれていてください」

そう答えるとガーネットは楽しそうに切った野菜を鍋へと放り込み煮込み始める。

せっかくなので、俺は魚でも用意しておこうと釣にいくのだった。

「それにしても、今日だけでも結構レベル上がっていたな」

先日、彼の『見習い冒険者』レベルが30に達し『指定スキル効果倍』を覚えた。

今日の移の最中、何匹かモンスターが現れたので戦ったところ、あれよあれよという間に僧のレベルが上がった。

流石は『取得スキルポイント増加レベル5』『取得ステータスポイント増加レベル5』『取得経験値増加レベル5』を指定しただけはある。

俺は釣竿を持ちながらガーネットのステータス畫面を確認する。

名 前:ガーネット

年 齢:15

職 業:僧レベル16

筋 力:315

敏捷度:300

 力:222

魔 力:58+16

神力:75+32

用さ:130+16

運 :140

ステータスポイント:1

スキルポイント:106

取得ユニークスキル:無し

指定スキル効果倍:『取得スキルポイント増加レベル5』『取得ステータスポイント増加レベル5』『オーラレベル6』『取得経験値増加レベル5』『アイテムボックスレベル1』

取得スキル:『アイスアローレベル1』『ヒーリングレベル1』『指定スキル効果倍レベル5』『オーラブレードレベル1』

先程の狩りで『オーラ』の能を確認したところ、『筋力』『敏捷度』『力』が、これまでで最大の數値120が上乗せされていた。

は俺と違ってそれほどスキルを取得していないので『アイテムボックス』を試しに指定スキル効果倍にれてみたところ、アイテムボックスの數が倍になった。

この時點で解除できるのかは謎だが、今はスキルポイントも足りないのでこのままにしておいて良いだろう。

さらに先日、ニコルを倒した時に取得したであろう『オーラブレード』。スキル名からして剣聖のスキルだと思うのだが……。

・『オーラブレード』⇒一時的に攻撃力を上昇させることができる。スキル【1】100%【2】200%【3】300%【4】400%【5】500%【6】+600%【7】+700%【8】+800%【9】+900%【10】+1000%

既に前衛としての威力は俺を超えているというのに、このスキルを育てて指定スキルにいれたら余程の相手でも勝てないのではなかろうか?

それこそ対抗するにはニコルのパラディンガードを極めて指定効果倍にれる必要があるだろう。

だが、肝心のニコルは現在犯罪者として奴隷へと分を落としている。やつが売られたお金の一部が謝料として俺の懐にってくるらしいのだが、競売が開かれるまで待たなければならないらしく、今は牢屋にれられているとのこと。

もっとも、やつの職業は見習い冒険者に変更してあるので、今までの補正は消えているし、取得系は練度を上げようがないので得ることができない。

もし萬が一得られたとしても、今のところステータス畫面を作できるのは俺だけなので無意味なのだが……。

魚が掛り引き上げると外してまた竿を振る。うきを見ながらポツリとひとりごとがれた。

「ゴブリン相手に怯えていたガーネットはもういないんだな」

後輩の長を頼もしいとじる一方、今日のように臆さずモンスターを倒しに向かう彼の姿をみて寂しい気分になったりした。

「もうガーネットの泣き顔を見ることもないのかもな」

神的に大きく長した今、彼が泣くことはないだろう。そう考えていた俺だったが……。

「先輩……。料理、失敗してしまいました」

鍋をひっくり返して全を汚し、泣きそうな顔をしたガーネットを見た俺は、どうやらこの後輩からまだ目が離せないようだと考えるのだった。

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