《【書籍化】Fランク冒険者のり上がり、俺だけができる『ステータス作』で最強へと至る【コミカライズ】》ドラゴンウォーリア

「『オーラブレード』」

ガーネットの剣が輝き、モンスターを一刀両斷する。

現在、俺たちがいるのは竜種系ダンジョンで、戦っているのはレッサードラゴン。

以前、俺がウォルターたちと討伐依頼をけた際に倒したモンスターだ。

「はあっ! やぁっ!」

ガーネットはレッサードラゴンが現れるなり剣を振り、そのい鱗をものともせずにダメージを與え続けていく。

「まさか、ここまで強くなるとはな……」

俺自作しているユニークスキル『ステータス作』のお蔭もあるのだろうが、ゴブリン一匹に組み敷かれ、泣きながら助けを求めていた彼がここまで強くなるなんて、誰が想像できただろうか?

「あっ、やった! ドロップアイテムがでました!」

それどころか、今の彼はモンスターと戦うときにも気後れしておらず、俺が指示を出す前に考え、率先して飛び出していた。

「ティムさん、ドラゴンウォーリアです! 支援お願いします」

「わかった!」

俺は『パワーアップ』『スタミナアップ』『スピードアップ』を彼へと掛ける。

ドラゴンウォーリアは二足歩行するドラゴンの一種で、鱗のさは健在、二本の足で立っているのでその分、剣と盾を持っている。

剣は大型のサーベルで、盾は表面に自分たちからはがれた鱗をっているので、防力が高く、今のガーネットでも簡単には攻撃を通すことができない。

「えへへへへ、ティム先輩の支援魔法さえあれば余裕ですっ!」

ガーネットはそう言うと、おそろしくも速いきでドラゴンウォーリアへと接近する。

の『オーラ』に加えて俺からの支援魔法をけている。

普通の人間であれば、この急激な能力アップに、思考がついていかないはずなのだが、彼は剣聖というユニークジョブに恵まれているだけではなく、天覚を持っているらしく、即座に順応して見せることができた。

「流石にっ! いっ! ですけどっ! ティムさんとっ! 私のコンビネーションの前にはっ! 敵じゃっ! ないっ! ですっ!」

しゃべりながらも、高速でき回り、ドラゴンウォーリアに攻撃を加えている。

本來ならCランククラスの強さを誇るドラゴンウォーリアも、この速さについて行くことはできない。

「これでっ! おしまいっ! ですっ!」

徐々にきが鈍くなり、だんだんと追い詰められたドラゴンウォーリアは、ガーネットの一閃を食らうと、

「グワアアアアアアアアッ!」

斷末魔を上げ、地に倒れ伏した。

「やりましたっ!」

敵を倒すなり、ガーネットは振り返ると嬉しそうに笑う。

今の彼は明らかにウォルターを超えている。やつらがパーティー単位で一年でBランクまで上がったのだが、もしかするとガーネットなら一年でAランクも夢ではないのではないか?

「よくやった。怪我は? 疲れてないか?」

「平気です、ティムさんのサポートのお蔭で凄く調子が良いので」

常に俺のことを立ててくれるのは嬉しいが、自分より小さなに護られているのはやや複雑な気分だ。

明日からは俺も前衛側のステータスをばそうかなどと考える。

「あっ、ティムさん。ドラゴンウォーリアがドロップしましたよ」

ガーネットはそう言うと、ドロップアイテムを回収してきた。

「これって……」

「このタイミングでこれは、もうお願いするしかないんじゃないでしょうかね?」

「そうだな……。今日のところはここまでにしておくか」

俺もガーネットも目の前に出現したドロップ品に目が釘付けになる。

「今日は引っ越し祝いも兼ねて、馳走になりそうですね」

俺たちはドロップした『ドラゴン』を見ると、これをフローネに、どう調理してもらうか考えるのだった。

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