《【書籍版8/2発売】S級學園の自稱「普通」、可すぎる彼たちにグイグイ來られてバレバレです。》20 馴染に彼氏ができたらしいけど1ピコも興味ない
【ほぼ毎日投稿】るあ姫様が斬る!~わきまえなさいッ~
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『はろはろ~ん、ヨウチューブ!』
『〝るあ姫〟こと、瑠亜でぇーっす!』
『今日はねえ、サイっコーなイベントがあったから、みんなにも聞かせてあげる!』
『ずーっと、アタシに気のない素振りを続けてた〝友達〟がねッ、ようやく白狀したの!』
『本當はアタシのこと大・大・大好き! だって♥』
『くふふ。今までずーっと痩せ我慢してたのねッ』
『まったく、無駄なテーコーを。アタシの魅力に抗えるわけないのに。わきまえなさいッ!』
『でもねぇ、このるあちゃん様、そう簡単にはオチないからっ』
『ここでさらに焦らして、焦らして、焦らしまくって――アイツを泣かせてやるッ』
『「もうダメです瑠亜様ボクがまちがってました許してください!」って泣きつくまで、許してやんないんだからッ』
『実はね、そのための作戦も、もう考えてあるのよう』
『みんな、楽しみにしててねん♪』
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『ぐふふふふ。あはははは。ハーッハッハッハッ!! ッシャッシャッシャア!』
【コメント欄 1942】
テーブルかけ・1分前
最後の笑いやべえww
るあ様のしもべ2號・1分前
姫様がゴキゲンでなによりです!
ルノアール・1分前
麗しい友に涙がとまらない
ヨツンバイン・1分前
もっと百合百合して!
真実の狂信者・1分前
ほんとに友達なの?
・
・
・
◆
翌日の朝。
先日と同じく1時間早く登校すると、総合グラウンドにまたもや銀の髪が揺れていた。
ジャージ姿すら麗しい我らが生徒會長。
今日も一人きりで、生徒のために石を拾っている。
「おはようございます」
「おはよう」
隣にしゃがんで石を拾い始める。
會長は何か言いたそうに俺を見たが、結局そのまま作業を続けた。
無人のグラウンドで、貌の帰國子と二人きり。
しばらくして――。
「ねえ、鈴木君」
「和真でいいですよ」
會長ははにかむように頬を染めた。
「じゃあ、私のことも涼華(すずか)で。ね? 和真君」
「わかりました。涼華會長」
「會長、もいらないのだけれど……」
なんて、し殘念そうな顔をする。
「昨日の放課後、臨時生徒會を開いて話しあったの。例のバッチ制度は廃止することになりそうよ」
「さすが。きが速いですね」
「瑠亜さんったら、あの後すぐに理事長室に駆け込んだらしいわ。あのワガママ娘が、誰かさんの言うことは聞くのね」
「へえ。誰かさんねえ」
あのブタさんが、他人の言うことなど聞くはずはない。
俺がやったことは、ブタ自でそう判斷するよう、仕向けただけだ。
「昨日の午後は、貴方の話題で持ちきりだったわ。どうしてあんなすごいやつが無印なんだって。それもあって、バッチ制度は意味ないってことになったみたい。……本當、何者なの、貴方は」
「見ての通り、ただのキャです」
過大評価も良いところである。
會長は手を休めて、俺の顔をまじまじと見つめた。
「和真君は……その、の小さな子が、好みなの?」
昨日の學食で、ブタとの會話が聞こえていたらしい。
「いえ。大きいほうが好きですよ」
「え?」
「決まってるじゃないですか」
會長は呆れたように小さく口を開いた。
「じゃあ、瑠亜さんに言ったのは噓?」
「さあ。なんのことやら」
「…………。やっぱり怖い人ね、貴方」
形の良いから、ため息がれる。
「でも、どうしてかしら。今はとっても、貴方のことが気になるの……」
會長の熱い視線を頬にじる。
「馬鹿同士ですからね。俺たち」
「……ええ。本當、馬鹿ね」
言葉と裏腹に、その聲は優しかった。
こうして俺たちは、一限目の予鈴が鳴るまで石を拾い続けた。
新たな朝の日課になりそうである。
◆
放課後。
いつものように地下書庫で、甘音ちゃんのボイトレに付き合っていたところ――。
「和真君。お邪魔するわ」
なんて言いながら、青い瞳の生徒會長が室した。
こんもりと盛り上がったブラウスのにはもう、金バッチはない。
「噂には聞いていたけれど、こんなところを溜まり場にしていたのね」
珍しげに、ぎっしりと並ぶ本棚を見回している。
そんな彼に、甘音ちゃんが険しい視線を向ける。
「わ、私たちの部屋に、何か用ですか?」
「私〝たち〟?」
甘音ちゃんの視線を、會長は冷たい瞳で迎え撃つ。
「ここは學校の施設であって、一部生徒の私的な場所ではないわよ」
「追いだそうって言うんですか?」
「貴方、聲優の皆瀬甘音さんよね? 人気急上昇中らしいけれど、お仕事は?」
「放課後はここで練習するって決めてるんですっ! 和真くんとっ!」
甘音ちゃんは俺の腕を取り、しがみついた。
會長は怯んだ様子もない。
「貴方たち、正式に際しているの?」
「そういうわけじゃないですけど……き、キスはすませてます!」
おいおい。
しかし、會長は余裕の態度を崩さない。銀の髪を涼やかにかき上げる。
「キスごときで占有権主張? 可いわね貴方」
「なっ!?」
「そんなもの、帰國子の私には挨拶程度よ。こんな風に、ね」
もう一方の腕を取って、俺を引き寄せた。
ん、と背びする聲がしたと思ったら――なめらか・つややかなが、俺のに押しつけられた。
「いっ、いやあああああああああああああーーーーーー!!」
かな聲量で悲鳴をあげた甘音ちゃん、ぴきーんと固まってしまった。白目を剝いたままぴくりともかない。いや、そこまでショックなの?
一方の會長はけろりとしたもので、
「ねえ和真君。本棚を案してくれない? 貴方のお勧めの本が読みたいわ」
なんて言いながら、俺を部屋の奧へと引っ張っていく。
本棚ので、ぴったりを寄せてきて。むにゅっ、とたわわを押しつけて。
頬を染めながら、甘えた聲を出す。
「彼にはあんな風に言ったけれど……実は、初めてだったの」
なんて、弾発言。
「まだ膝が震えてるわ」
「…………」
「責任、取って頂戴」
すごい濡れだった。
やれやれ。
なんだかまた、俺の周りに厄介事が増えたようだ。
――と、その時である。
「ごきげんようカズ! アタシが來たわ!! ていうか來てあげたわッ!」
またもや扉が開き、バァン! と室したのはブタさんこと、ブタ屋敷ブタ亜。
いつもながらの自信満々余裕綽々な笑みを浮かべているのだが――今日は一人の男子生徒を連れていた。
彼は困ったような笑みを浮かべて、所在なげにしている。無理やり連れてこられたのが丸わかりである
俺の姿を見つけると、ブタさんは誇らしげに金髪を揺らし言い放った。
「ふふん! カズ! このアタシに新しい彼氏ができたわ!!」
……さて、お勧めの本はっと。
いよいよハーレム、三つどもえです。
そして更に……?
「これからも読んでやるよ!」という心優しき方。
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